マグロチャンピオンの料理道場

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今年の冬のおすすめ鍋「塩ちゃんこ鍋」の作り方。

2011年11月19日 | 一品料理
ここのところ上海はめっきり冷え込んできて、鍋が恋しい季節になってきた。

うちの店はマグロ料理と寿司をメインとしているので、鍋も「海鮮鍋」や「牡蠣の土手鍋」などが中心で、他に定番の「すき焼き」や「しゃぶしゃぶ」も出しているが、今年は魚介類に鶏肉も加えて「塩ちゃんこ鍋」を置くことにした。

下がうちの店の「海鮮鍋」(やん衆鍋)


「やん衆鍋」は新鮮な魚介類が豊富な大連で始めた鍋だが、使用する魚介類はほとんど活きたまま使っていたので「地獄鍋」のような鍋だったが本当に旨かった。

「あさり」「シャコ」「あわび(とこぶし)」「車海老」を活きたまま鍋に加え、そこに刺身でも食べられる卸したばかりの「黒そい」や野菜を加えた贅沢な鍋は、魚介類から出た旨みがまるまる味わえ、日本でもなかなか食べることができない鍋だった。

魚介類は活きたまま鍋に入れてガラスの蓋をしてお客さんのところにお出ししていたのだが、気の早いお客さんが蓋を開けてしまうと、車エビやシャコが鍋から飛び出して客席を飛び廻ってしまい、それは楽しい光景だった。

上海ではこれだけの食材をすべて活きたまま揃えるのは無理なので、新鮮な物を氷で〆て使っているが上海の人には魚介の鍋よりも肉を使った鍋の方が好まれるようだ。

今回の塩ちゃんこ鍋は、自家製の「鶏つくね」と「鶏モモ肉」と「あさり」「イカ」といった出汁の出やすい食材を加え、「とうふ」「白菜」「ニラ」「春菊」と「えのき茸」や「しいたけ」等の野菜類や「油揚げ」加えたが、具はお好みの物をいれればいいだろう。

スープの味付けは昆布と鰹節でとった出汁に、鶏ガラスープの素と塩を加え、それに薄口醤油と塩で味を整え、バターと鷹の爪の小口切りとニンニクスライスを加えたが、ニンニクはスライスでなく「おろしにんにく」にするとパンチの効いた味になる。


◆「塩ちゃんこ鍋」の作りかた。

<材料>
鶏ひき肉         500g
卵             1個
生姜みじん切り     小さじ2
味噌            大さじ1
酒             大さじ1
塩・コショー        適量
万能ネギの小口切り  大さじ3
すりおろしたニンジン  大さじ3
すりおろした山芋    大さじ3
片栗粉          大さじ3

上記の材料をよく混ぜ合わせ、沸騰した鍋の湯の中に団子状に入れて火が通ったらザルに上げる。

その他、野菜類、魚介類はお好みの物を揃えよう。

<スープ>

昆布と鰹節で取った出汁 1000cc(5カップ)
塩               小さじ2
酒               200㏄
みりん             50㏄
鶏ガラスープの素      大さじ1
ニンニクスライス       2かけ分
鷹の爪の小口切り      2本分(中の種を取り除いてから小口切りする)
バター             20g

さて、「塩ちゃんこ鍋」はその名の通り塩味がポイントになる。

塩は良いものを使い、また、市販の鶏ガラスープを使う時には、塩分が強いので塩は少しづつ加えよう。

魚介類からも塩分が出るので、魚介類をたくさん使う場合には塩かげんに気をつけよう。

塩は最初に入れ過ぎてしまうと、後で出汁をたくさん加えても塩辛さはなかなか抜けない。

この鍋のポイントは甘みと旨みのある塩味なので、くれぐれも塩を加える時には味をみながら少しづつ加えよう。

下の写真は出来上がった「塩ちゃんこ鍋」。


さて、次回は本格的な「麻婆豆腐」を作ってみよう。




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