町作り研究会(容子の部屋-別室)

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「フジキン」がチョウザメ養殖を事業化へ

2009-03-12 19:39:13 | 地方新聞

 

              意外にかわいいんです。いや,ホントに。

 

日本でチョウザメの人工養殖を行っているのが大手バルブメーカー「フジキン」(大阪市西区)との事で、本来は燃料電池メーカーなのですが、この会社の茨城県つくば市御幸が丘の研究所で試験的にこのチョウザメの養殖を事業化する研究をしているそうです。現在日本で流通している殆どは保存用の瓶詰との事で、本来の味とはほど遠のだそうです。

この人工養殖の事業化が進めばつくば産の新鮮なキャビアが全国に流通することなるのかも知れません。そもそもフジキンが旧ソ連からチョウザメの幼魚を初めて仕入れたのは平成元年との事で・・自然界では孵化から成魚になるまで15~20年かかるそうでが・・フジキンでは実験の結果、エサや温度管理などで7~8年に短縮出来る事に成功し、その後はその養殖プラントにフジキンが持つ「超精密ながれ(流体)制御技術」を駆使して、4年に民間企業として初めて孵化に成功したとの事です。

またサメの人工養殖は難しいそうですが、生存率も飛躍的に高めたそう、通常は雌雄の区別が難しいのだそうですが2~3年目で判別する技術も確立したとの事です。
 同社水産養殖産業担当の平岡潔さん(41)は「20年かけて養殖技術が確立できた。今後は安定供給を目指し採算ベースでの事業化を目指す」と話しております。

この事業化で最大の目玉にしているのが新鮮なキャビアの味だと言います。平岡さんが初めてソ連を訪れたとき、捕獲したばかりのメスのチョウザメから作った「フレッシュキャビア」を味わったそうです。その味は「言葉で表現できないほど素晴らしかった」のだそうです。         

日本人が食べている瓶詰めのキャビアは「保存のため5%以上の高塩分で漬け込んであり本来の味が分からない。薄味の新鮮なキャビアなら卵本来の味が楽しめる」と言ってますが、私のようにレストランでたまにしか食べた事がない者にとってはこれが世界の3大食材かしら?と思うほどで・・たいして美味しいとも思わなかったのですが・・

                        同社の展示ブースの中でも,残念ながらバルブなどのコーナーに比べて人影まばら。たまーに説明員に何か尋ねる人がいる程度。皆さん,お仕事中で燃料電池になんら関係のない話を聞いている暇はなかったかな?



最近つくば市内のホテルで飲食業者や企業関係者を集めて、このつくば産フレッシュキャビアの試食会が開かれたそうです。参加者の多くが「世界三大珍味の一つである理由がやっと分かった」とうなずき合ったという言葉が説得力が在るように感じます。

キャビアを作る為には産卵前にメスの腹から卵を取り出す11~2月末ごろが“旬”となるとの事で、このつくば産のキャビアも近い将来・・食べられるのかしら? ヨーロッパではチョウザメの肉も高級食材だとの事で、平岡さんが言うには「白身で淡泊だがしっかりした味。個人的には歯応えはトラフグで味はクエやハタに似ている」と言ってます。

平岡さんの夢は早くも「国内の総需要をまかなえるぐらいに生産を増やしたい。お祝いの席で食べてもらえる食材になれば素晴らしいですね」とつくば産キャビアの国内での普及に期待している様です。