夢民―ゆめたみ―

現実逃避といわれようと、
日々の生活の中に
心地よきことや楽しきことを探し
記録してみるカナ。

限定解除への道のり。

2005-05-23 18:38:03 | おもいで話。
私が短大を出て就職し、初めて教習所に行った時
出資者である父が着いてきた。

受付兼事務の近所のお姉さんが
「オートマ限定っていうのと普通のとどっちにする?」
と聞いてくる。
『マニュアル』という言葉さえ初めて聞く私。

「どう違うんですか?」
「オートマは安いし簡単、でもマニュアル車は運転できない。
  普通のコースだと、ちょっと高いけど両方運転できるよ!」
「どっちがいい?」と父に聞く。

「どっちでも好きな方にしなさい。」と言うので
「じゃあ、どっちも出来るなら普通の・・・」と答えかけると
「ちょっと待て、良く考えてから決めなさい!」と父にとめられる。

よく考えてみる。
お姉さんはニコニコしながら待っている。

「オートマとってからマニュアルとりたい時は?」と聞いてみる。
「普通のまるっきし最初っからやるんだよ!」と言われる。

「じゃあ、やっぱりマニュアルコースで・・・。」と答えかけると
「出来るわけないだろ!よく考えろ!」と父。
どっちでもいいと言いつつオートマ限定を選ばせる傲慢さ

おかげで私は就職後
免許を取るまで先輩の送り迎え付き。
免許を取った後どこに勤めても
業務車を運転できず(大抵マニュアル車なんだね~。)
所長や社長という一番偉い人に雑務の外出をさせる
傲慢な事務員となったのでした・・・

続く

お迎えが来た。

2005-05-23 13:41:40 | 商店街ヨモヤマ話。
今日出勤して一番先に聞いたのが
こないだ書いたばかりの
80歳になったばかりなのに「早くお迎え着て欲しいワ!」
が口癖だったおばあちゃんの訃報。

実感がわかない・・・でも淋しい。

思い起こせば先週の火曜に「なんだか頭痛いんだわ~・・・。」
といつになく元気がなく
「それは心配だね~。」と同僚が声をかけると
「今から医者サ行って診てもらうんだ~。」と言っていた。

その後医者の帰りに見かけると
顔に打ち身があった。
「どうしたの!」と声をかけると
「オメェ~、これはヨ~
  昨日草刈すっかと思って
   鎌に手伸ばしたら石段とっから落っこちたんだわヨ~。」
と言っていた。

同僚と
「頭痛いなんてどっか打ったんでないのかな~。
  こんな時こそ個人医院より総合医院の方が安心でないの?」
「いやいや、個人医院だって医者は医者だもん
  顔見てあんなだったらちゃんとそこも診るよ~。」
なんて話していた。

原因はわからないけど
最後に見た姿がその時だっただけに心残りだ。

思い切って
「総合病院にも行ってみたら?」と声をかけていたら・・・。
(でも、年金暮らしでは
病院通いもままならないってぼやいてたしなぁ。)

ガスが長時間つけっぱなしで
ガス会社から連絡が行くも応答なし。
朝になっても電気もつけっぱなしで見に行くと
台所で食事の支度をしてた最中だったらしく
包丁を投げ出し倒れていたらしい。
救急車で運ばれたが一番近い総合病院でダメで
いわき市の方の総合病院まで行ったが助からなかったということ。

娘さんやお孫さんが
時々様子を見に行ったり
自分の家や温泉に連れてったりしていただけに
いない時に限って!と、すごく残念。

孫の結婚や出産
就職した孫が仕事帰りに家の修理してくれた事
亡くなった旦那さんの酒好き
娘さん達の事
楽しげに嬉しげに懐かしげに
お話していた顔が思い出される。

なんだか寂しい。

老いての一人暮らしの侘しさをしみじみ思う。