◆「罪」
スウェーデンの女流作家のデビュー作。
次作で、ベスト北欧推理小説賞を受賞してるそうな。
スウェーデンが舞台っつーので、名前が覚えられるのかと心配したが、主人公はペーターだったので助かったww
ある会社社長に届け物をしてくれと頼まれた主人公が、届けたものは切断された足の指で、その社長からストーカーにつきまとわれていることを聞かされ、探偵として雇われる。
このストーカー、やることが結構……なので怖かったです。
で、主人公のバックボーンなどが語られてたりして、ちょっと回りくどいなって思ってたら、最後にぴたっと。でも、カンのいい人だとここらへんでばれちゃうかもね。
と、同性愛が容認されてる国らしく、そういうジョークみたいなのがころころ出てて、やっぱり世界は広いわねぇなんて思ったww
ともあれ、面白かったので、その小説賞を取った作品「喪失」も近いうちに読むつもり。
◆「消えたニック・スペンサー」
企業家のニック・スペンサーが消え、会社は存亡の危機になる。彼の妻の義理の妹である記者が、主人公となってニックの消息と、開発されていた抗癌ワクチンの行方を追う。
やっぱり、職人です、クラーク。
最初、なんだかな、って思ってたんだけど、後半からぐいぐい読ませて、これじゃあ真相はわからないのかなっていう危惧もなんのその。しっかりオチつけてました。しかも違和感なく。
でもって、消息不明のニックの人物像がいいです。なんというか、この人物像ゆえの物語だし、この人物だから成立してると言い切れる。
クラークらしく、主人公のロマンスもあるし(相手は別の人だが)このロマンスの行方も気になるつか、いい感じなんだけど、ニックの魅力に負けてたな。