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はじめてのフラメンコ・ライブ

2005-02-15 23:52:53 | 音楽/絵画/写真
アンダルシアは眠らない―フラメンコ狂日記

集英社

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Cante grande de mujerでakimencoさんとやりとりしているうちに、思い出したのがはじめてフラメンコのライブを見たときのことです。

生の舞台を見たこともなかったのに、運動せにゃ、どうせするなら気晴らしになりそうな派手そうなのをやろうという単純な動機ではじめたフラメンコなので、フラメンコは踊り中心なのだと堅く信じてました。

 それをあっさりと覆してくれたのが、習い始めて一ヶ月ほどしたときに、教室主催のイベント。いい人がくるから見に来なさい、と当時の先生いわれて素直に見に行ったのです。

今、考えてみればなかなか豪華なメンバーだったかも。バイレにベアトリス・マルティン、カンテにマヌエル・アグヘータの兄弟のファン"ゴルド"アグヘータが招かれていました。

画家でカンテタオールの堀越千秋さんさんと作家の逢坂剛さんが一緒にこられてまして、二人のトークがありました。そのトークのときに、「フラメンコとはカンテです!」と堀越さんが言い切られるのを聞いて、え?踊りじゃないの?じゃあ、歌をちゃんと聴かなきゃいけないなあ、と、身構えた私の前に現れたのが小柄でぽてっとした田舎のおじさんにしか見えないゴルド・アグヘータ。日本でイメージする歌手とは思えない姿に目を丸くしていると、堀越さんが「本職は鍛冶屋で」といわれたもので、ますます?マークが頭をかけめぐってしまいました。おまけに、「喘息もちで来日してから具合が悪かったのですが、今日はどうしても歌いたいと本人が言うので歌ってもらいましょう」という言葉のおかげで、いいんだろうか、そんな病人が、と、聞く前から変に心配してしまった覚えがあります。

肝心の歌は、それこそ、ひっくり返りそうになりました。教室でレッスンのときにきいていたソロコンパスの歌とはまったくちがっていましたから。なんだこれ、民謡だ!と思ったのをよく覚えてます。土の香りがぷんぷんするのです。体調が悪いという言葉通り、声がよくでてたとかでもなかったのに、ものすごいインパクトがありました。ベアトリス・マルティンのバイレも女性とは思えないような靴音を鳴り響かせ、立ち姿も美しく、すばらしかったのですが、カンテの印象はそれを上回ってしまいました。たしかにフラメンコってカンテかも、って思ったのはあの時が初めてです。

"ゴルド”アグヘータは、堀越さんの本にも登場していましたが、2002年に亡くなってしまったようです。レアもののはずの彼の歌はサイトで視聴できます。なんていい時代なんでしょう(笑)




鉄火フラメンコ

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