声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

殯の森

2015-09-20 08:17:48 | 映画・ドラマ
観終わった後で浮かんだのは、

理想的な死…とは何か?

という事でした。


妻や夫、子など大切な家族を喪った後の残された家族の生き方を問いかけているような

そんな気もしました。



物語は、ストーリー自体があってないような…


グループホームで暮らすお年寄りや介護スタッフたちの日常を、さりげなさく撮影しているため、

まるでドキュメンタリー映画を観るようなトーンで始まります。

尾野真千子さんが出演していなければ

全員が素人?

と思ってしまいそうなお年寄り達の自然な演技…


日仏合作だそうですが、
フランス人の宗教観が映像に表れている場所は見当たりません。

もし、あるとすれば

森の中でシゲキさんとマチ子さんが野宿し一夜を過ごした時のシーンです。

ゆめかうつつか…

多分、夢??



確かに冷え切った身体を温める方法ではありますが、

単にそれだけにしても…少々やり過ぎ。

体裁を重んじる日本人は、あんな事はしないと思います。

それと、お墓…

森の中にポツンと墓標が建っているだけの粗末なもの

時代設定が、あいまいな印象です。

映画の中は2006年、

33回忌と言えば、シゲキさんの奥さんが亡くなったのが1973年…

山道で遭難した?

それにしても、あの墓標は少々不可解。

日本では、やたらなところに埋葬はできないはずですが…。(~_~;)

シゲキさん保有の山(土地)という事でしょうか。


ただ、マチ子さんが号泣するシーンは強烈ですね…つい貰い泣きしました。


ウダシゲキさんは、
もともと役者ではなく初めての演技だそうですが、難しい認知症の老人の役を自然体で演じています。

あのレベルだと、要介護3くらいですか…?

いつも焦点が定まらない感じ…遠い過去を見ている認知症の患者の子供のような邪気のない眼を演技で表現するのは、とても難しいと思いました。


現実主義者の私には、

ケータイの電波届かない場所なら、もっと準備して来なきゃダメでしょ。

第一、認知症患者と介護スタッフ1人で森の中に入るなんて…施設も危機管理不足だわ。


…など、途中で、つい余計なことばかり考えてしまいます。


いけませんねぇ…

これは、ある意味、

“ファンタジー”なのですから。(~_~;)

清水 由美





この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 誰だったか… | トップ | 天狗さま »
最新の画像もっと見る