声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

ファミリー

2019-07-21 12:21:13 | Diary
ずっと昔…

関西で仕事していた頃、

毎日放送のワイド番組で

ヨシモトの芸人さんたちと一緒にTVレポーターをやっていた。


毎日放送「スタジオ2時」「ワイドyou」では、

私にような局アナあがりの目立たないレポーターでも、

運良くオーデションで受かれば準レギュラーとして出演できたが、

芸人さんたちは、違った。


同じヨシモトの中での競争が激しく、
番組出演レポーターのポジションの奪い合いは明確だった。

ほんの5分のレポート枠でさえ、

彼らはTVカメラの前で、いかに目立つかウケるかに必死だった。


しかもカメラに映っていない時の顔は別人のように険しくて、

生放送でレポート中の芸人仲間の喋りに

小声でブツブツとケチつけているのを何度か耳にした事があった。


それは、お笑い芸人だけでなく

時おり、私のような地味でカゲの薄いレポーターに向けられる事もあって、

時々、“イケズ”された。(~_~;)


当時の私は、なぜ自分にまで矛先が向けられるのか不思議だったが、

後になって考えてみれば

単に出演枠が欲しかっただけなのかもしれない。

芸人の活躍する場が、当時は限られていたのだ。


しかも彼らが薄給だという事は、周知の事実だった。




ラジオ大阪の番組で吉本の草野球チームを取材したとき、

まだ、売れない頃の大助・花子さんと出会った。

大阪市内の河川敷で

吉本の野球チーム同士の練習試合に大助さんが出ていて

花子さんは、ヨチヨチ歩きの女の子を連れて応援に来ていた。


ゴロを売ってドタバタ走る大助さんに

ベンチから花子さんが大声で

「はよ、走らんかいっ‼︎」

とハッパをかける…みんな大笑いでヤジを飛ばした。

チーム名は、たしかモッチャリーズだったか…

対戦チーム名のほうは、

放送コードに触れる名前なので言えなかったが

ヨシモトには草野球チームがたくさんあって、

さんまさんのスティングというチームが最強だけれど

今日は弱いチーム同士の対戦だと

花子さんは話してくれた。


ついでに、

「今日はお仕事が休みですか?」

と訊くと、

「いっつも休みや、せやけどええねん。ヨシモトは最低保証があるんやで」

と教えてくれた。


夫婦2人で小さな子供がいて、仕事がなくても食べて行けるなんて、

いい会社だなぁ…羨ましいなぁ…と、

最低保証など何もないプロダクションに所属していた私は思った。




今朝のテレビで

宮迫さんたちの会見をみて

時代は変わった…と、つくづく思った。



あの頃は、

いい時代だったのかもしれない…


今や、大企業になってしまったヨシモトに

“ファミリー”という言葉は虚しく響く…



大きくなりすぎて、芸人さん一人一人の管理ができなくなってしまった?

大企業病に陥ってしまったのかなぁ…


“人が商品”でしょうに…。



今日は、Halのお風呂の日

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