声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

哀しい習性

2019-04-23 08:37:25 | 大型犬との生活
この時期の赤城山は、バイクのツーリングや

ロードレーサーたちで賑わう。

そのためか、事故が多い。


昨日の午後4時過ぎ、

けたたましいサイレンとともにパトカーと救急車が近くを通り過ぎて行った。

そのサイレンに反応して、

突然、Halが声を発した。


「オゥ〜ン!オゥ〜ン!」


いきなりで、びっくりした。


ここへ来て、まだ一度も鳴いた事がなかったからだが、

それより何より、その鳴く前のポーズが少し異様だったからだ…



おすわりの体勢で、

首を思いきり伸ばし上を向く…

ここまでは、どの犬も同じだと思うが、


それからが、違っていた。


すぐに声が出てこないのだ。


一生懸命、声を出そうとしているのに

息だけがヒューヒュー出ている。


ようやく出た声は、確かに遠吠えなのだが、

そこまでに時間がかかり過ぎる。




トライアルの開始前、

私は、保護活動団体の担当者に

「鳴きますか?」と訊いたが、

その時は

「滅多に鳴かないけれど、鳴きます」

とのことだった。


それで、ホッとしたのだ。


なぜなら、

以前、保護犬を預かっていた知人のところにいた鳴けないコーギーを思い出したから…

そのコーギーは、

以前の飼い主に鳴き声を疎ましがられ、
声帯を手術で取られてしまったのだ。


鳴こうとするとヒュンヒュンという息漏れの音だけが出てくる。

とても哀しい音だった…


犬から鳴き声を奪うような飼い主もいる現実を、その時初めて知った。


昨日の遠吠えで、

Halの声を初めて聞いた。


低音の美声だった。


Halが鳴かないのは、

以前の飼い主に鳴くことを厳しく制限された結果で、

声帯が衰えてしまっているのかもしれない…


人間でもそうだが、声は出さないと出なくなる。

声帯は使わないと衰えてしまう器官なのだ。


夫は、

「Halに声帯があるのはわかった。あとは心の問題だなぁ」

という。


そう、

Halよ、

ここでは、思いっきり鳴いていいんだよ。




甘え上手なHal









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