年を重ねる時に、いつも思い出す事があります。
小学生の時、駅のホームを歩いていて定期券を拾った事がありました。
拾ってすぐに、無神経な子どもの私は
「◯◯△子さん、24歳!」と大きな声で読んでしまいました。
その直後に、
苦笑したOLさんが、定期券を私の手からむしり取るように奪って行きました。
( 24歳って、そんなに恥ずかしい年?)
女性の年齢に対する抵抗感を印象付ける出来事でした。
それから十数年・・・
25歳の時、30万円を郵便局の定額預金に預けた事がありました。
郵便局員の
「今、預けると10年後は2倍になりますよ!」
との一言に乗せられたのですが、
その時に思ったのは
( 35歳になって60万貰ったって、何が嬉しいんだろう…)
当時の私が抱いたのは、
35歳になった自分が想像できない漠然とした不安感でした。
それから10年、
60万円を手にした私は嬉しくて
( 35歳は、まだまだ充分に楽しめる年なんだ!)
と、10年前の自分を思い出し笑ったものです。
同時期に、地元TV局の「奥さまレポーター」として知り合った同年のA子さんと
「私たち、60になったらどうなっているかしらね?」
と話し合った事がありましたが
彼女は美しい笑顔で
「きっと今と変わらないんじゃない?」
と、全く気にしていない様子でした。
あの頃はバブルの真っ只中・・・不安とは縁遠い毎日でした。
あれから、また二十年以上もの時が過ぎました。
最近になって、ますますビジョンが見えて来ない漠然とした不安感を強く感じるのは
何故なのでしょう…
いろいろあった一年の締めくくり・・・
自分自身の原点に回帰してみようと思います。
亡き母の思い出の写真とともに・・・
清水 由美
like your mother loved you