声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

ピアノ日記♪

2021-05-24 08:57:00 | Diary
先月末に義姉から譲り受けたピアノの調律が終わり、

少しずつ練習を始めている。

左中指と薬指のリハビリを兼ねて弾いているが、
一番問題なのは、集中力が続かない事だ。

学生時代に暗譜した曲は全て忘れているし、
オマケに楽譜を見れば目がチカチカしてきて、

1時間もすると弾けない事へのストレスが勝ってくる。

だんだん腹が立ってくる…

このところ、
仕事に向かう道すがら、
ナビに従うと必ず、以前、手首の骨折でリハビリを受けた整形外科の前を通る。

その度に思い出すのだ。

「中指と薬指が思うように動かないのは
骨折のせいではなく年齢のせいです」

と冷たく言い放ったアノ意地悪な担当医を。
(ー ー;)

(だって動かないのは骨折した方の指だけですよ、それって変でしょう?)

…と言いたいところをグッと我慢して帰ってきたが、

あれから、何年経っただろうか…。

しばらくデジタルピアノで弾き歌いなどをしていたせいもあって、

生ピアノの鍵盤タッチをすっかり忘れていた…


義姉の引っ越しに伴い、

先月中旬、
業者さんにムリを言ってクレーンで運び入れて貰ったピアノだったが、

まるで、以前から置かれていたかのように我が家のリビングに溶け込んでいる。

しかも古いぶん塗装もしっかりしているし、大きいだけに音もよく鳴っている…。

つくづくこの家で良かったと思う。
住宅街なら、騒音公害になりかねない。

偶然だが、
調律カードを見ると、

最後に調律したのも、
今回来てくれた同じ調律師さんだった。

平成7年とあった…。

実に26年ぶりの調律だったが、

オーバーホールは工場に運んだりする手間も費用もかかるというので

この場所で、
できる範囲内でやってもらう事にした。

丹念に中を掃除して貰ったが、
やはりフェルトの部分に虫喰いがあると言う…

「羊の毛ですから虫に喰われるんですよ」

と言われ、

映画の《鋼と羊の森》を思い出した。

鋼のほうは大丈夫らしい。

「442でいいですか?」

と言われて一瞬迷ったが、

「コンサートでは442ですよね」

と言うと、

「ご主人のギターと一緒に演ったりする場合は440にする方がいいと思いますよ」

と言われ、
一瞬、夫のイヤそうな顔が浮かんだ。

「いやいや、当分、ギターと演る予定はないので」

と、答えた。


どうやら、
調律師さんは夫がバンドをやっていたのを覚えていてくれたらしく、

「ライブに誘われた事もありますよ」

と笑っていた。


縁とは不思議なものだ。

楽器店に電話した時には、別人のような無表情な声だったが、

玄関を開けた途端に

「お久しぶりです」と挨拶されて思い出した。

白髪は増えたが顔にも声にも記憶があった…

「何年ぶりですかね?」

我が家にグランドがあった頃だから
かれこれ18年前だ。

あのグランドは買い取ってもらった先が倒産したらしく、今では消息不明だが、


その代わりに、

私が嫁いだ当時、夫の実家に置かれていた義姉のピアノが私のところにやって来た。

これは指をちゃんと治しなさいという事だ。

やっぱり、
がんばって練習しなくては…。




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