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8月16日(月)働き蜂

2010-08-16 11:18:14 | ★③(は)お父さんの閑話365日(転載)
8月16日(月)働き蜂

13日からわが家に滞在なさったご先祖さまは、今日送り火に乗ってお帰りになる。たいしたおもてなしも出来なかったが、今年は歩き始めた初孫をお見せすることが出来た。秋の彼岸までしばしのお別れである。

今日・盆の16日と正月16日は、むかしから「地獄の釜の蓋が開く」と言われてきた。現在のように労働基準法で労働者に最低限の休日を与えることが義務付けられていなかった時代、奉公人には休む権利などはなかった。でも正月16日と盆の16日だけは仕事をしてはならない日とされ、年中無休で罪人を釜茹でにしている閻魔庁の役人もこの両日だけは休業で、釜の蓋を開けて使わない日とされていた。

娑婆でもこの日は「薮入り」と称して使用人に休暇を与え、お小遣いをやる風習があった。たった1日の休みでは何もできなかったと思うが、うまい物を食べたり芝居小屋を覗いたり、天下晴れてつかの間の自由と休息を楽しんだのだろう。

週に一度の休みが商店やサービス業まで普及したのは戦後のことで、戦前はろくに休みも与えられない奉公人が圧倒的に多かった。働き蜂といわれる日本人の気質はそうした長年の労働慣行で培われたのかもしれない。

有給休暇という当然の権利を使い残す人が多く、育児休暇の取得率も極端に低いのは、休みを取りにくい職場の雰囲気がそうさせている面もあるが、働き蜂遺伝子、働いていないと落ち着かないと言う悲しい習性のせいでもあるような気がする。

つかの間のお盆休みは今日で終わり、また明日から働き蜂がせわしなく動き回る日常が戻ってくる。