全国970箇所「道の駅」北海道~沖縄まで!!

自由、気ままにできるかどうか道の駅のゴム印スタンプを収集しています。現在120余スタンプですょ。Live to die

8月10日(火)臓器移植の新事例

2010-08-10 11:47:01 | ★③(は)お父さんの閑話365日(転載)
8月10日(火)臓器移植の新事例

改正臓器移植法に基づく最初の臓器移植が行われることになった。臓器を提供することになったのは交通事故で入院していた若い男性で、書面で提供の意思を残していなかったが、、万が一の時は提供していいと言っていたことを家族が尊重した結果である。

これによって臓器提供を待っていた難病患者の幾人かの命が救われることになる。臓器移植を外国に頼ることが多かった日本で国内移植の道が広がるならば待機患者にとっては大きな前進、福音に違いない。

けれども本人の意思表示が書面でなされなくても家族が認めれば臓器移植が出来ることに抵抗を感じる人もいる。また本人が提供の意思を書面で残していても、子どもの遺体から臓器を取り出すことを忍びないと思う人もいるだろう。さらに脳死は本当に人の死だろうかと訝る人もいる。このように改正臓器提供法に基づく臓器提供は改めて脳死について考える機会にもなった。

さて、お前さんはどう考えるのだと聞かれると、即座に明確な答えを出すことは困難である。難病患者を救うと言う観点からすれば改正臓器移植法に基づく臓器移植は大いに結構であるが、提供者がわが子だったらどうしよう。人工呼吸器なしでは死んでしまうことは分かっていても、心臓は脈打っていて温かい。話すことは出来なくても目の前にいるのはまさに生きている人間ではないか。

回復の望みは全くないと理性では分かっても、臓器提供には大きな家族の決断が必要だ。臓器移植は時間との勝負である。提供側の決断を促す心のケアが大事だと思う。今回の事例はうまくことが運んだけれども無理は禁物だ。焦らず新しい制度が国民の理解を得られるような啓発運動と地道な努力が不可欠だと思う。