天使の図書館ブログ

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Cool&Passion2-【6】-

2012-05-31 | 創作ノート
【芍薬】エドゥアール・マネ


 あれ~??おかしいなあ……なかなか終わらないww

 いえ、文章自体はもう書き上がってるんですけど、もう少し文章を多めにしていけば良かったかもしれません

 というのも、6/1からちょっと忙しかったりするので、最初は5/31くらいまでには終わってるんじゃないかな~とぼんやり思ってたので

 まあ、ヘイスティングス卿のエピソードとか、「いらねーよな☆」みたいに思いつつ書いてたんですけど……一応カルが王さまとして仕事してる場面も多少必要かと思い(リアリティの問題として、なんとなく^^;)

 そんなわけでこの前文も、特に書くことないように思うものの、いまだにバスタのカル(&シェラ)の出番あるシーンはよく読んでるので、今回は11巻のエピソードから少し。。。

 いえ、10巻の終わりあたりでD・Sの目が見えなくなってるのって、最初読んだ時には必然性みたいなものを実はあまり感じてませんでした

 でも今読むとこれってカルに優しい(?)設定なんだな~と思ったり。。。

 この時D・Sの目が見えていたとすれば、カルがアンスラに洗脳されてるらしいとか、そーゆーのがすぐわかって、D・Sはカルとまともに戦ったりとか出来なかったんじゃないかなっていう気がするんですよね(^^;)

 んで、ここでカルの「醜い虫ケラ☆」発言があって、短気を起こしたD・Sはカルにベノンを喰らわすという

 これも、D・Sの目が見えなければこそ出来たことであって、まあD・Sの中ではもともと、カルってまともに話せば自分の言うことに絶対逆らわない部下(友)みたいなものなんだと思う。

 でも、「未使用・改訂版」読むと、>>「敵として戦ったD・Sとたやすく友達に戻れたオマエには解らんだろうがな」みたいにカルはガラに対して思っていて……カルってほんと、繊細なんだな~とあらためて思いました

 シェラを氷漬けにしたことも、敵もろともボルを片付けようとしたことも、もしカルが洗脳中のことを全部思いだしてたとしたら……「やはり私は生まれてくるべきではなかった」&「万死に値する」という罪悪感がもう、∞的にカルにはのしかかっていそう

 まあ、ボルとかシェラはそんなこと、なかったことのようにすぐ許してくれるだろうけど、カル的にはもう「許されない」としか思えないんだろーなというか。。。

 でも唯一、D・Sが「そんなくだらねーこと、いつまでもうじうじ気にしてんじゃねえ!」みたいに言う言葉だけが、カルの心には救いの効果があるんだろうなって思います(^^;)

 それにしても、25巻のシェラとあの悪魔さんの展開の続きはどうなるんでしょうか……あの悪魔さんにシェラのことを殺す意志はなさっぽそうな気がする&音楽で何か互いに繋がる展開がありそう、みたいには漠然と感じるんですけど、そこからどうやったらカルとシェラの再会にまで繋がるのか(あるいは繋がらないのか・泣)、そこが一番気になりますorz

 もちろん、その前にカルが視力を失った経緯とか、そういうエピソードが先に来るのかな~という気はするんですけど、魔力の刻印篇って軽く7~8巻はかかりそうな気がするから、1冊でるのに2~3年待ってたら、ほんと気が遠くなりますよねww

 それでもカル(&シェラ)のために買うのをやめられないBASTARD!!、せめて季刊で25ページずつ、1年で100ページくらい生産(?)してくれないかなってつくづく思ったり(読者的譲歩☆^^;)

 うん、不定期にしろ、どっかで連載してるっていうんなら待てるんですけど、もうオンライン作家さんになって、バスタが読めるのはここだけ!!みたいな有料ページでも作ったらどうかなって思ったりもします

 んで、原稿が上がるごとにしてくけど、あとからなんの断りもなく変更する可能性アリ☆です、それでもいい方だけご購入ください的なww

 そんな夢のサイトがウルJのどっかにあったら、たぶんほぼ日参してチェックするのになって思います(^^;)

 それではまた~!!



       Cool&Passion2-【6】-

「まさか、男と偽って、私のことをたばかるとはな、シェラ。オマエの顔など、もう二度と見たくもない」

 冷たい表情に、嫌悪の思いすら滲ませて、カルがそう呟く声を聞き、シェラは我が目と我が耳とを疑った。

「カ、カル様、これにはわけがあって……!!私は決して貴方様のことを欺く目的でお仕えしてきたわけでは……」

「言い訳はいい。とにかく今後一切、私の前には姿を見せるな。わかったな?」

 濃紺のマントを翻して去っていく主君に対し、シェラはそれ以上何も言えなかった。追い縋って許しを請う勇気すら持てず、ただその場に泣き崩れるということしか出来ない。

 そして王城の廊下を遠くまでカル=スが去っていく後ろ姿を、涙にぼやける視界の中で見送る途中、シェラは目を覚ましたのだった。


「夢、か……」

 シェラは自分が現実の世界でも泣いていることに気づき、そっと衣服の袖で涙をぬぐった。

 正午過ぎに、侍従のひとりがやって来て、カル様は今日は食堂のほうで昼食をお召し上がりになるとのことです、とシェラに伝えた。

 よほどの賓客か、あるいは魔戦将軍のうちのひとりが来ているのでもない限り――主君カル=スが大広間にある食堂で食事をとるのは珍しいことであった。

(今朝方あったことを、あの方もやはり、気にされているのだろうか?……)

 シェラとしては、カルのほうから問い詰められない限り、<何もなかった>という振りをし通すつもりでいた。それでももし、言い逃れが出来ないところまで問い詰められたとしたら――その時はその時だと、シェラはそんなふうに覚悟を決めていたのである。

 けれど、夕方になってみると今度は、シェラのほうが具合が悪くなってしまった。

 午後の三時くらいまではどうということもなく、庭の花の手入れをしていたのだが――突然めまいと悪寒に襲われ、シェラはすぐ自室へ引き上げた。

 中庭、あるいは王城のどこかで倒れている姿を見つけられれば、おそらくすぐに侍医を呼ばれてしまうだろう。それだけは避けなければと思い、シェラは日頃から用心として準備してある、ドルイドに伝わる煎じ薬を飲むと、ベッドで横になることにした。

 一体これは何が原因だろうとシェラは思い、まず初めに考えたのが遅めにとった昼食のことであった。キング・サーモンのバター焼きに、アーティチョークのオムレツ、あと食べたのは、サラダとデザートとパンくらいなものだったろうか。

 だが、食べたものの中に、何かまずいものが入っていたとしたら――おそらく、具合が悪くなっているのは自分だけではないだろうと、シェラはそう思い、その考えは除外することにした。

 突然のめまいと悪寒と熱……一晩眠ってすぐに治るといいのだが、とシェラはベッドの中で転々としながら、気味の悪い汗が全身から噴き出してくるのを我慢し続けた。

(この感触は、間違いなくまずい)

 やがて意識が遠のいていき、シェラが次に目を覚ましたのは、真夜中ごろのことだった。

 最初は、少し意識がすっきりしているような気がして、自分の身内に取り憑いた何か悪いもの――病魔が去っていったと感じたが、それはシェラの錯覚だった。

 体を起こそうとすると、うまく平衡を保てず、結局どさりとまたベッドに倒れるということになる。

(くそっ……なんていうことだ。これでは、カル様とあんな形でお別れしたのが最後ということになってしまうではないか……!!)

 もちろんシェラは、自分がこのまま死ぬほど悪い病いにかかっていると考えていたわけではない。ただ、きのうの夕方に続き、今朝まで姿を見せなかったとしたら――あのことを自分が必要以上に気にしているという印象を主君に持たせてしまうだろう。

 シェラは何よりも、そのことが嫌でたまらなかった。

(もしかしたら、きのう見たあの夢は、正夢ということになるかもしれないな……)

 そして、自分にかわって別の侍従がカル様付きとなり、シェラは主君と以前のようには親しい絆を感じられないようになるだろう。

(それだけは、絶対に嫌だ……!!)

 シェラはそう思い、震える手をナイトテーブルに伸ばし、そこからドルイドの秘術で作った薬瓶をとった。そしてそれを三口ほど口に含み、震える手で元の場所へ戻す。

「なんとか、明日の朝までには体調を回復しないと……」

 シェラはそう独り言を呟いてから、再び眠りに落ちていったが――翌朝もやはり、熱が一向に下がらず、様子を窺いに来た侍従に彼女は、「身動きもままならない病状だ」と、そう正直に伝えなくてはならなかった。



 >>続く……。





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