天使の図書館ブログ

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Cool&Passion-3-

2012-05-22 | 創作ノート
【春の花々】クロード・モネ


 第3話目です♪(^^)

 いえ、この時点でシェラがカルに抱きついて、えっち☆なことして終わりっていうのもアリかなと思いつつ……このSSはエロが主目的(?)じゃないので、もちょっと長く続きます(^^;)

 んでもって、以下は例のアレ(笑)を読んで思いついた、どーでもいいよーなバカな話


 ガラ:「ネイ、おめえ、生理用品は何使ってんだ?」

 ネイ:「ばっ、ぶわっかじゃないの、あんた!!だし抜けに何を聞くかと思えば!!

 ガラ:「やっぱアレか?ロ○エとかウィ○パーとか……」

 ネイ:「まったくもう!!大体あんた、そんなこと知ってどーすんのよ!?」

 ガラ:「いや、雰囲気がマヂな感じだから、少しは和まそーかと思ってよ」

 カル:「それで生理の話か……だが、流石にそれはセクハラじゃないのか、ガラ」

 ガラ:「あに言ってんだよ、カル!!そんなこと言ったら、D・Sの野郎はどーなる!?四六時中、オレたちの目の前で色んな女とイチャイチャしてた、あの大バカ野郎の過去はよ!?」

 カル:「……………」(返す言葉がないらしい☆)

 ネイ:「ただ図体がでかいだけのあんたと違って、ダーシュは特別なのっ!!」

 ガラ:「ふーん。そーかよ。で、カル。オメーはそっちのほうはどーなんだ?」

(カルに小指を立てるガラ☆)

 カル:「フッ。私か……私はフォモだからな。D・Sとは違って、女に縁はない」

 ネイ&ガラ:「ええっ!?ま、前からもしかしてとは思ってたけど、まさか本当に……!?」

 カル:「もちろん、冗談だ。
     というより、何故ふたりとも、そんなに深刻な顔になる?」

(カルなりに、これでも場を和まそうとしたのに、なんか逆にすべった☆みたいな話・笑)


 いえ、カルが言うと少しも「冗談に聞こえねェ☆」(by,ガラ)って感じ(^^;)

 なんてゆーか、「闇の反逆軍団編」の頃のカルっていうのは、クールでカッコいいっていう位置づけのキャラなわけですけど……わたし的には「未使用・改訂版」のちょっとへなちょこ☆で弱いところのあるカルのほうが好きかもしれません(いえ、基本はどんなカルも大好きですけどね♪^^)

 D・Sっていうのはよーするに、そーゆーカルの弱いとこ、へなちょこ☆なところも含めてカルのことを肯定してくれるから、そんでカルはD・Sのことが好きなんだろーなというのが自分的分析だったり(もちろん友として、ですよ?笑)

 その点、魔戦将軍たちっていうのは、カルの強くて汚れがなくて崇高な点に惹かれてるわけで……自分の弱いところもひっくるめて尊敬されてるとか、そゆふうにはカルは思えないんじゃないかなっていうのがあって(もちろんインギーとかはカルがカルでありさえはれば、どんなカルでもオッケー☆なんだと思うけど/ちなみにBL的文脈ではなく^^;)

 んで、カルの内面の弱さに通じる部分をシェラは見てしまったことになり、そこを肯定してくれるおにゃのこ☆がいたら、カルも恋愛しそうって思うのはやっぱり甘いんですかね(何が??)

 とゆーのか、自分的にカルって、相手が男とか女とか、そーゆー括りは正直どーでもいいんだろうなっていう気がしたり。

 とにかく自分の存在を肯定してくれたり、必要としてさえくれたらそれだけでいいというか……でもまあ、それだとSS作れないので、次に書こうと思ってるエロネタ☆は、「カルも男の子だもん!」みたいな話にしよーかと思ってます(何が男の子だか・笑)

 とりあえず、次が長めで最終回の予定です♪(^^)

 それではまた~!!



       Cool&Passion【3】

「また、あの夢か……」

 カルは荒い息をつきながら、ベッドの上で額の冷たい汗をぬぐった。

「もう何十年も昔の話だというのに、時々、忘れた頃に……」

 無意識のうちにそこまで呟いてしまってから、カルは額に手を当てたまま、暫く目を閉じていた。

(いや、本当の意味で忘れたことなど、ただの一度としてありはしない。これは、私の魂に刻まれた、永遠に消えることのない罪の刻印なのだから……)

 それからカルは、汗に濡れた寝間着の帯をとき、その下に着ていた黒いシャツを脱ぎ捨てた。天幕を出、部屋のアルコーブにある衣装箪笥から、着替えをとろうと思った時のことだった。

「シェラ……」

(まだそこにいたのか)と言いかけて、カルはベッドの上にあるブロケードを羽織った。

 流石に臣下の前でも、この格好はないと思ったのだ。

「どうかしたのか?」

 シェラがまるで、戦慄におののいたように、その場から動けぬ様子でいるのに気づき――カルはハッとした。

(まさか……)

 シェラは口許を両手で覆ったまま、静かに泣いている。

 そんな彼女に対し、カルは涙の理由を聞こうとしたが、シェラは彼が手を伸ばそうとすると、びくりと体を震わせ、そのまま走り去ってしまったのである。



(カル様、カル様、カル様……っ!!)

 シェラは主君カル=スの寝所から一目散に駆けだし、そして自分の部屋へ戻るなり、その扉をバタンと閉めた。

(酷い……こんなのは、あんまりだ!!)

 それから、カルの問いかけを無視するような形で走り去ってしまったことに対し、後悔の念がどっと押し寄せてくる。

 というより、もしあのままでいたとしたら、小さな子を抱きしめる母親のような気持ちで――自分の主君のことをぎゅっと抱きしめてしまいそうだった。

(あの方はもしかしたら、今夜のわたしの行動を、不審に思ったかもしれない。だが、他にどうすることが出来た?「貴方様の夢を、無礼にも共有してしまいました」と告白したところで、それが一体なんになる?)

 そう、すべてはもはや変えられぬ過去の出来事なのだ。おそらくカル自身にとっても、他の誰にも知られたくない、それは魂の暗部のような場所だったに違いない。

(これからも、何も知らない振りをし続けながら、わたしはカル様にお仕えするより他はないということか……)

 そう思うと、たとえようもない切なさと深い哀しみがシェラのことを襲った。

 自分に出来るのはせいぜいが、夜毎竪琴を奏で、あの方の心をお慰めすることくらいしかない……女嫌いのカル様に自分が出来るのは、おそらくその程度のことでしかないのだ。

 そしてそこまで考えてから、シェラは不意にかあっ!と顔が赤くなった。

(わたしは一体、何を考えて……っ!!)

 シェラは頬の涙をぬぐうと、明日の朝、寝所で主君カル=スと出会っても――いつもどおりの態度を心がけようと、そう心に決めた。

 もし、きのうの夜、様子がおかしかったようだが、どうかしたのか?といったようなことを聞かれても……少し寝ぼけていたとでも言って誤魔化すしかないと、シェラはそう思っていた。


 翌日の朝、決められた時間にカル=スの寝所へ朝食を運ぶと、シェラはいつもどおり、自分の主君に朝の挨拶をした。

「カル様、おはようございます!!」

 シャッ、と天幕が斜めに分かたれ、右や左でタッセルで止められる様子を、カルは朝のまぶしい光の中で眺める。

 眠い……それというのも、きのうの深夜、中途半端な時間に起きた上、シェラのおかしな態度について考えているうちに――再び寝入った時間というのが、夜明け頃だったというそのせいだった。

「シェラ、ゆうべのことだが……」

 瞬間、どきりとしたようにシェラが顔色を変えるのを見、カルは一瞬目を見張った。

「いや、なんでもない。それより、いい匂いがするな」

「えっと、今日の朝食はポトフなんですよ。お肉と野菜の旨みがたっぷり詰まった、オレイユ料理長自慢の一品です!」

「私が言ってるのは、食事の匂いのことではなくて……この甘い香りはなんだ?」

「ああ、ストックのことですね」

 シェラは、今朝方温室から摘んできた、コンソールの上の、ストックの花束に目をやった。

「もしかして、香りが少しうるさかったですか?もしカル様のお気に障ったら、別のものに変えてきますけど……」

「いや、そこまでおまえが気を遣う必要はない」

 カルは朝食に軽く手をつけながら――シェラが花瓶に花を活ける姿を眺め、いつもと同じ物思いに耽る。

(この娘は、この様子で本当に……男か否かと問い詰められたら、言い逃れが出来ると思っているのだろうか?)

 どこか嬉しそうに花を活けるシェラの姿を見ながら食事を終え、カルは立ち上がると、手早く着替えをすませた。陶器の洗面器の横には、熱い湯と水差しの両方が置いてある。カルはそれでぬるめの湯を作って顔を洗った。

「カル様、髪の毛の後ろに、寝癖がついてますよ」

 まるで子供に対するようにそう言い、シェラはカルのことをスツールに座らせると、寝癖のついた部分を直すべく、そこを櫛で押さえたままにした。

「まあ、ヘアーアイロンを使わなくちゃいけないほどではないですよね。<奏上の儀>までにはまだ時間がありますから……もう少しこうしていれば、自然と直ると思います」

「ああ」

 ぼんやりとそう答え、カルは暫く黙ったままでいた。

 どことなく、いつも以上によそよそしいシェラの態度から、この娘が今はもう自分の過去を知っているのだという確信を、カルは持つ。

 まさか、ドルイドの秘術に、他人の夢の内容を覗けるものがあるとまでは、流石にカルも思わない。おそらく、自分が夢の檻……過去の悪夢に囚われる力の強さに、引っ張られるような形でシェラもそれを共有したのかもしれないと、カルはそう考えていた。

(なんにしても、何も見なかったという振りをしたほうが、私のためになると思ったということか)

 長い沈黙に、間が持たなくなってきつつあるシェラに対し、カルはどう声をかけるべきか思案した。同情する必要などないと、単刀直入にそう言うべきだろうか?

(だが、私が昨夜見た夢の内容を、シェラがすべて知っているという確証もないしな……)

「そろそろ、直ったか?」

「あ、はい。カル様!!」

 軽く水をつけて押さえておいた寝癖が、今度はピンと立たずに、まっすぐなままで収まる……シェラはその様子を眺め、ほっと胸を撫でおろした。

 そして、主君が謁見の間へ向かおうとする後ろ姿を見送りながら――シェラはカルの食事の後片付けや、汚れた衣類を集めたりといった雑事に、暫しの間追われた。

(シェラが私に対してしていることは、まるで母親のそれと同じだな)と、カルは時々そう感じることがある。それから、もしかして自分はあの娘に「甘えて」いるのではないかと感じることも……そのたびに(まさか)と首を振るものの、今朝に限ってカルは、それが実は当を得ていることのような気がしてならなかった。



「ベッドのシーツ交換も終わったし、とりあえずはこれでよし、と!!」

 ぱんぱん、と金と青のベッドカバーの表面を軽く叩き、シェラは埃ひとつない主君の寝所を見回して、ほっと一息つく。

『べつに、こんなことをするのはオマエでなくても……他の侍従にでもやらせば済むことだろう?』

 かなり以前、そう言われた時のことをシェラはよく覚えている。だが、枕に毒針を仕込んで主君を殺そうとした侍僕の話や、その他驚くべき荒唐無稽な方法によって<王>というのは暗殺されうるということを、彼女は色々な筋から伝え聞いていたのである。

 だから、王の私室というものは常に、出入りするのが少人数であればあるほどいいものなのだとカル=スに説明したところ――『そうか。ではこれからはシェラ、おまえだけが私の私室に出入りするといい』ということに、自然話が落ち着いてしまったのだった。

(今朝のわたしの態度は少し、白々しかっただろうか……?)

 いや、でもと、シェラは自分に言い聞かせた。一体誰が、自分以外に知るはずのない夢の内容を、共有するなどと想像するだろうか?

「うん、大丈夫だ。わたしが昨夜のことでまだ動揺しているから……それでつい、余計なことにまで気を回しすぎてしまったという、それだけの話だ」

 シェラはそうつぶやくと、ジューダス城の中庭の手入れをするために、そちらへ通じる廊下のほうへ向かった。ちょうど春先の今は、庭でするべきことがそれこそ山のようにあるという、そのせいだった。



 >>続く……。





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