天使の図書館ブログ

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創作ノート☆Part8~ファンタジー小説、その4~

2011-05-16 | 創作ノート
 ※使用させていただいているイラストは、幻想素材サイトFirst Moon様のものです。利用規約を守らず転載or再配布したりされないよう、よろしくお願い致します。
 

 さてさて、ジュナン、フェアリー・テール、リュシィ、フィリアス&ルビーの一行は、王都エスカルドを目指しますが、その前に例のダークタイガーと金のヒョウを倒したら500レーテルもらえるという話がありましたね。

 でも、4人はルビーを連れていますし、当然間違いなく二匹を退治したという証拠が必要です。
 そこで4人は泣く泣く(?)500レーテルを諦めて、まずはラス=レー二アという大きな城下町を目指すことにしました。

 地図をここに書けないので、わかりにくいと思うんですけど(すみません)、王都っていうのは、最初の出発の村から相当遠いんですよ。

 そしてラス=レー二アは、城下町というんですから、当然城があるわけですが、この町の川を挟んだ向こう側へいくと、やがて砂漠がはじまります。

 つまり、エスカルドへ行くには砂漠を越える必要があるわけですが……ここラス=レー二アは緑あふれる豊かな国なんですよね。

 ここで、鋭い方なら「はて?」と気づかれるかもしれません。

 砂漠を越えたところにある王都、そしてこちらは緑豊かな城下町……ラス=レー二アはその昔、エスカルド王家と大陸の覇権を競っていたことがあるんですね。イスカルド大陸の二大王家といえば、ラス=レー二ア家とエスカルド家のふたつでした。

 そして、ラス=レーニアは過去には、エスカルド王家の領土を自分たちの支配化に置いていたこともあるわけです。

 とりあえず今はエスカルド王国に属国とみなされているラス=レーニアですが、代々の王はみな、再び砂漠を越えてエスカルドへ攻め入り、支配権を奪い返したいと考えています。

 さてさて、設定説明についてはこのへんにして、邪道極楽5人組の話に戻りましょう。

 魔の洞窟で4人が手に入れた新たなお金は200レーテル。
 相も変わらず彼らはど貧乏。。。
 500レーテルを当てこんで、最初の所持金をはたいて装備品を買ってますから、このままいくと宿屋に泊まるお金すら危うくなるかもしれませんww

 テレビゲームのRPGでは、王様などから事件を依頼された場合、「△◇を取り戻してくれたら1万ゴールドあげるぞよ☆」といった約束は、大抵の場合きちんと果たされて終わると思います。

 んでもTRPGは、結構ありますよね。
 依頼の報酬をもらい損ねるとか、そういうパターンが……そして、城下町の武具屋で鋼の剣や鎖かたびらなどを買いたくても買えない一行は、またも事件の依頼を引き受けることに(※鋼の剣=1500レーテル、鎖かたびら=1000レーテル)。


 新たなイベント→ラス=レーニアのサスキア王妃から、行方不明になった実の娘を探してほしいと頼まれる。


 フェアリー・テール:「行方不明の娘って、それってもしかしてルビーのことなんじゃないの?」

 GM(わたし):「(どっきんこ!!)」

 リュシィ:「え、そーお?だけど、今目の前にルビーがいるのに、気づかないなんてあるかなあ?」

 フィリアス:「ちなみに、サスキア王妃とラス=レーニア王の容姿ってどんな感じ?髪と目の色は?」

 GM:「……王妃は金の髪にエメラルドのような瞳、王は金の髪にサファイアのような瞳です」

 フェアリー・テール:「ああ、じゃあもう決まったようなもんじゃないの?」

 ジュナン:「でもそれを証明するのが、俺たちの仕事ってことだろ?」


 そうなのです。
 物語の流れ的にちょっと考えればわかりそーなもんですが、まさかわたし、こんな一発で言い当てられるとは思ってませんでしたww

 まあ、バレバレ☆な展開であるとはいえ、みんなにはシナリオに沿って動いてもらわねばなりません。
 しかもサスキア王妃の依頼は実に難易度の高いもので、赤ん坊の頃にいなくなった自分の娘を探してくれというものでした。


 フェアリー・テール:「探すっていっても、手がかりがないことには……」

 フィリアス:「第一、王妃様にはすでに世継ぎの王子がいるんですよね?」

 サスキア王妃:「あの方は私の息子ではありません。王と先妻との間に生まれたお子です。私は元はエスカルド王家の生まれで……今の王とは、先妻亡きあと、政略結婚させられたのです。そして私の娘は……私の娘は、現王との間に出来た子ではないのです」

 リュシィ:「えっ!?どういうこと!?」

 サスキア王妃:「娘は、命を狙われていました。現王との子ではないと知る何者かが、私からあの子を奪っていったのです」

 ジュナン:「じゃあ、一体誰との間に出来た子なんだ?」

 サスキア王妃:「それは、言えません。ただ、夫はその時からすでに、魔術師アスヴァルの傀儡なのです。私は、本当にただあの人のことがおそろしい……」

 フェアリー・テール:「じゃあ、赤ん坊の頃にさらわれたから、どんな容姿をしてるか、今はさっぱりわからないってことなのね?」

 フィリアス:「ついでに、その魔術師アスヴァルとかいうのが、獣の塔にいるっていう、諸悪の根源なんだろうな」

 ジュナン:「その点は、間違いないんじゃないか?」

 リュシィ:「そんじゃあ、まずは城下町に情報収集へレッツラゴー♪(^^)」


 もちろん、これらの会話は人払いがされて、王妃だけのいる王宮の密室でなされたことです。
 そして邪道極楽パーティの一行が退室しようとすると、サスキア王妃は秘密の地下通路へ案内すると言いました。


 サスキア王妃:「どうか、今話したことは内密に……そして、信頼できる侍女に秘密の隠し通路へ案内させます。私はここで誰にも会わなかったし、あなた方は何も聞かなかった。そういうことで、いいですね?」

 全員:「ラジャー!!!」


 特に調査の前金をせしめようとするでもなく(笑)、王妃の前を辞去しようとする5人。
 そんな無欲な(?)彼らに心を打たれたのかどうか、サスキア王妃は最後にこんなことを言いました。


 サスキア王妃:「当然のことながら、調査のための活動資金が必要でしょうね。これから地下通路を案内するマイアに、5000レーテル用意させます。どうか、お受けとりください」

 ジュナン:「やった!!これで鋼の剣が買えるぜ!!」

 フェアリー・テール:「ばーか。5000レーテルってことは、ひとり1000レーテルずつ山分けってことじゃない。あんたの所持金今40レーテルくらいでしょ?あと460レーテル足りないっつーの」

 ジュナン:「ええ!?でもルビーはNPC(ノンプレイヤーキャラ)だろ?」 
(※GM注=NPCとは、キャラクターを演じる人のいないキャラ、つまりGMが動かしてGMがそのセリフをしゃべったりするキャラクターのことです。村人やサーベルさんなどもセリフはGMがしゃべりますので、彼らもNPCです)

 リュシィ:「でも、武具屋さんや防具屋さんにあった、ルビーのダガーとかルビーのピアスとか、ルビーのアンクレットとか、一応あたしたちも装備できるけど、あれってルビーが装備するためのものじゃないの?」

 フィリアス:「そうだぞ。第一、今じゃあ剣士のおまえより、変身したルビーのほうが攻撃力が上なんだ。残りの460レーテルくらい、自分でなんとかしろ」

 ジュナン:「しょぼん☆


 当然のことながら彼ら、魔の洞窟からラス=レーニアへ来るまでの間も戦ってきています。
 とはいえ、ダークタイガーとの戦いですでにヨレヨレ☆になってる彼ら……そこを救ったのがルビーの高い攻撃力だったのでした!!
 
 まあ、↑のような会話を一旦したものの、ジュナンが鋼の剣を装備したほうがのちのちパーティ全体のためになるだろうってことで、1500レーテルをしぶしぶみんな出すことに決めたみたいですね(^^;)

 あと、書き忘れてましたが、ハーフエルフのフェアリー・テールの職業は召喚士です。
 最初から彼女が召喚できる精霊がシルフィード、そしてはじまりの村で買ったのが水の精霊ウンディーネでした。
 そしてここ、ラス=レーニアで買えるのが炎の精霊イフリートなんですけど、まあこれ買っちゃうと他のものは何も買えない所持金しか彼女には残らなかったり(^^;)

 リュシィとフィリアスはそれぞれ、白魔導士の服や白魔導士の杖、黒魔導士の服や黒魔導士の杖などを購入。
 残ったお金でルビーのためにルビーのダガーやピアスなども購入しますが、残念ながら「ルビー」と名のつく装備品をすべて買い揃えるには至らず……。


 フェアリー・テール:「あ~あ、これでまたスッカラカン☆ね、わたしたち」

 ジュナン:「5000レーテルも使っちまえば、あっという間だったな」

 リュシィ&フィリアス&フェアリー:「つーか、元はといえばてめーのせいだろ。てめーの!!


 みなさん、すでにお気づきかと思いますが、このパーティはリアルでも男1人に女3人というパーティです。
 なので、ある意味ハーレムパーティ(?)のはずなんですが、ジュナンくんははっきり言って超いぢられキャラ☆でしたww

 本人は某国の由緒正しき血統の剣士を名のっていて、戦闘中も「なんとか十字剣!!」とか必殺技を叫んでくれるのですが、まわりのみんなは(GM含め)「いいからさっさとダイス振れよ☆」みたいな感じだったり(^^;)
 なので、本人がカッコつけようとしてもスベリまくってるところが、GMとしてはすごい面白かったです(笑)

 そしてわたしが思った以上に仲間として大切にしてもらえたのが、ルビーちゃんの存在だったでしょうか。
 記憶退行で幼児返りしてるので、普段はほとんど猫の本能に従って行動してるようなルビーちゃん。
 でも彼女に対するみんなの扱いは、ジュナンよりも遥かに上といった感じだったと思います(たとえて言うなら、ジュナンと猫(ルビーちゃん)のどっちにごはんあげるかって言ったら、それは絶対ルビーちゃん!!みたいな・笑)

 さてさて、来た当初はお店でカウンターを齧ってるしかなかった一行も、それなりに装備品を買い揃え、今度は城下町の酒場で情報収集といった段になりました。
 ちなみに一行が宿泊してる場所は、この酒場の2階です。
 なので、酒場兼旅籠屋をやってる親父さんとは、すでに顔見知りの関係といったところ。


 ~城下町で得た情報まとめ☆~

 宿屋の親父:「この国の王さまの評判かい?そうだなあ。まあ、いい王様だよ。俺たちがみんなこうして平和に暮らしていられるのは、今の国王さまのお陰さ。なんでも巷じゃあ、エスカルドと一戦交えて領土を拡張すべきだなんてえ意見もあるようだが、俺は感心しないね。あの灼熱の砂漠を越えて俺たちのじいさまはエスカルドと戦ったが、それもこれもみんな、本当には民のことを考えない王様のやったことさ。ここは緑豊かなラス=レーニア。俺たちの豊かな領土を欲しがってるのは、いつだってエスカルドの連中のほうなのさ」

 酒場の常連客その1:「この国の王子様の評判かい?そうだなあ。なんだか物凄く女癖が悪いとか……おっと、いけねえ。つい口が滑っちまった」

 フェアリー・テール:「あら、じゃあもっとお酒をお注ぎしてあげるわ」

 フィリアス:「……フェアリー・テール。金がもうあまりないぞ」

 フェアリー・テール:「わかってるってば!!」


(※酒場のメニュー)
 ビール(一杯10レーテル)=ほろ酔いかげんでしゃべだす。
 ワイン(一杯50レーテル)=かなりペラペラしゃべりだす。
 焼酎(一杯100レーテル)=聞かれたことはなんでも話す。


 リュシィ:「ねえねえ、GM。聞かれたことって、質問はいくつでもってこと?」

 GM:「うんにゃ。今この酒場には8人客がいるから、ひとりに100レーテル払ったら、ひとつの質問についてのみ、その客は満足のいくことをしゃべってくれるよ。だから、君たちに今そのお金はないにしても……全員に100レーテル×8で、八つの完全な情報が手に入るっていうような計算」


 リュシィ:「ええ~っ。あたしたちの所持金今、全員合わせても500レーテルないってのに。そんでもって、宿賃が一晩20レーテルでしょ。ビール一杯だったら、どのくらいのことをしゃべってくれるの?」

 GM:「さあ。こればっかりは試してみるしか……」

 リュシィ:「GMのいぢわる~!!」

 ジュナン:「じゃあまあ、物は試しだ。俺が自腹切って10レーテル払ってみるよ」

 フィリアス&フェアリー&リュシィ:「このどケチ男!!」


 まあ、なんにしても、ジュナンの払った10レーテルで得られた情報は次のようなことでした(^^;)


 酒場の客その1:「へへっ。なんだか悪いな、兄ちゃん。遠慮なくいただいとくぜ。ごくごく、プハーッ。こりゃうめえや!」

 ジュナン:「で、さっきの話の続きだが……この国の王子は女癖が悪いとかいう」

 酒場の客その1:「ああ、その話か。これはあくまで噂なんだが、王様が娶った後妻にアルフレッド王子は懸想してるって話だ……おっと、いけねえ。ついしゃべり過ぎちまった」

 リュシィ:「ええ~っ!?10レーテルだと、たったそれだけなの~?」

 フェアリー・テール:「っていうか、その続きがめっちゃ気になるのってあたしだけ?」

 フィリアス:「というか、それが女癖悪いことと、どう繋がる?」

 フェアリー・テール:「だからー、ようするに叶わぬ恋ってやつよ。まさか自分の父親からサスキア王妃を略奪するわけにいかないでしょ?そこで代わりに女性を取っかえ引っかえしてるってこと」

 フィリアス:「……なるほどな」

 ジュナン:「ところで、懸想ってなんだ?」

(誰も聞いてない☆)

 フェアリー・テール:「じゃあ、次はあたしが50レーテル払ってみるわ」

 リュシィ:「だめよーう。フェアリーはイフリート買うのに1000レーテルはたいちゃってるじゃん。その点あたしとフィリアスは新しく魔術書も買わなかったし、若干お金残ってるから、次はあたしたちがお金払うよ」

 フィリアス:「そうだな」


 そんなわけで、リュシィのお財布からまずはマイナス50レーテル。
 そして得られた情報とは……。


 酒場の客その1:「この鋼のつるぎ、刃がねえ!!なんちゃって……ムニャムニャ☆」

 リュシィ:「うわああん!!50レーテルもだしたのに、こんなの詐欺だあぁぁ~!!(泣)」

 GM:「まあまあ、落ち着いて。なんか、酒場の隅のほうにずっといた客のふたりが、立ち上がってこっちに来たみたいよ?」

 金髪碧眼の若い男:「どうしました、マドモアゼル?何か困ったことがあるのなら、私に話してみてください」

 フェアリー・テール:「マドモアゼルだって。こいつもすでに酔ってるわけ?超うさんくさい感じなんだけど!」

 フィリアス:「でもまあ、セニョリータよりはいいだろう」

 ジュナン:「それで、声をかけてきたのはどんな感じの男なんだ?」

 GM:「まあ、一言でいえば、ふたりとも美形だね。ひとりが金髪碧眼で、もうひとりが黒髪に青い瞳の男。今声をかけてきたのは、見るからに育ちのよさそうな雰囲気の若い男で、人を騙しそうには見えない。でも、彼の後ろにいる黒髪に黒ずくめの格好をしてる男は、なんだか無愛想かつ無表情で、油断ならない目つきをしてる」

 リュシィ:「えっとね、お兄さん。リュシィ今とっても困ってるの。助けてくれる?」

 フィディアス:「なんなりとこのフィディアスめにお命じください。ようするに、ここにいる連中にしこたま飲ませて、何か聞きたいことがあるんですね?それなら、酒代のほうは私がすべてお出ししましょう」(120%の笑顔でにっこり☆)

 リュシィ:「わーい♪お兄さん、いい人だぁ~。それでもし、聞きたい情報を得られたら、リュシィ、お兄さんのほっぺにチュッ☆ってしたげるね(^^)」

 フィディアス:「それは楽しみです。それじゃあ、ディノール、酒代のほうをカウンターの親父さんに払ってきてくれ」

 ディノール:「やれやれ。なんでこんなしょうもない連中に、俺やおまえが金を出さなきゃならないのやら」

 フィディアス:「まあ、そう言うなよ。こんなに可愛いらしいお嬢さんが困ってるのを、見過ごしに出来ないだろ?」

 ディノール:「一体いつからおまえ、ロリコンになったんだ?」


 何かよくわかりませんが、邪道極楽パーティの一行に、突如強力なスポンサーが現れた模様!!
 ところで、ここからはGMのつぶやき事なのですが……このフィディアスとディノールというNPCが登場するなり、フィリアスと名前かぶってる!!と、速攻みんなに突っこまれましたww

 で、でもしょうがないんです。
 だって、ゲームはじめる前からシナリオにはすでにちゃんとフィディアスとディノールって名前があったんですから
 むしろ、ゲーム開始時にみんなからキャラクターシートを見せてもらって、先に自分で自分に突っこんでましたよ……。
「Rちゃんのキャラの名前、フィリアスかあ~。フィディアスが登場したら、名前かぶってるって絶対突っこまれるだろうな」って。

 まあ、こうした偶然は本当に致仕方ないということで、次回に続きます♪
 それではまた~!!





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