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創作ノート☆Part7~ファンタジー小説、その3~

2011-05-14 | 創作ノート
 ※使用させていただいているイラストは、幻想素材サイトFirst Moon様のものです。利用規約を守らず転載or再配布したりされないよう、よろしくお願い致します。


 さてさて、村人たちの依頼で「魔の洞窟」へ向かうことになった邪道極楽パーティの4人。

 ドラクエでいったら、「巨大キリギリスAとBがあらわれた!!」とか「巨大カタツムリCとDがあらわれた!!」といった感じで、彼らはやっぱり最初コマンド→たたかうを選びがちだったと思います。


 フェアリー・テール:「あのさ、巨大巨大っていうけど、実際どのくらいの大きさなわけ?」

 GM(わたし):「まあ、軽く小学生くらいはある大きさだよ」

 ジュナン:「マジか!?」

 フィリアス:「キモっ!!」

 リュシィ:「うわ~ん。気持ち悪いよう~!!」


 何しろ相手はですから、倒しても倒しても次から次へと現れます。
 んで、TVゲームのRPGだったら、特に何も考えず、相手のライフポイントをゼロにすればいいわけですけど、彼女たちも流石に「魔の洞窟」へ辿り着く前にこう気づいたらしく……。


「魔の洞窟に辿り着くまでに俺ら、HPとかMPもたないんじゃね?


 つまり、村人たちから得た情報で大切なのは、そこのところだったわけです。
 時には、巨大昆虫どもから逃げることも必要、と……。

 そんなわけである地点から「逃っげろ~!!」ということになったのですが、当然昆虫どもから逃げられるかどうかは、ダイス(サイコロ☆)の判定によります。

 まあ、大抵の場合ほとんど逃げることが可能だったかな、と。
 何しろ相手はどんなに大きくてもただの昆虫、カブトムシとかハエとか、空飛ぶ系の昆虫の数値は若干高くなりますが、その巨大昆虫がもしケムシで、すばやさが3しかなかったとします。
 そしたら12面ダイス1個か、6面ダイスを2個振って、4以上の数値をだせばいいという、そういう計算なんですね。

 でもまあ、たま~にパーティ内に運の悪い人がいて、12面ダイスの数値が3だった場合……これは逃げられません(笑)


 リュシィ:「うわああ~ん。虫さんがぁ~!!ケムシさんがよだれ垂らしながら迫ってくるよぉぉ!!


 これがゲームRPGなら、自動的にパーティの全員が逃げられなくなるのかもしれませんが、TRPGでは、見捨てるか助けるかの選択が当然可能になります。

 たとえば、「俺あいつ助けたくねーし、ただ傍観してたいんだけど?」っていうなら、それはそれでOK。

 他にも、その時の状況に応じて、HPが低くなってる人には戦闘に参加してもらわず、余裕のある人が逃げられなかった仲間を助けるというのでも、全然アリです。

 まあ、このパーティはGM含め、みんながTRPG初心者なので、とる行動はわりと全員常識的(?)だったような気がします(笑)


 ジュナン:「待ってろ、リュシィ。今俺が助けてやる!!」

 フェアリー・テール:「しょうがないわねえ。まったくもう」

 フィリアス:「……仕方がないな」


 といったところ(^^;)
 なんにしても、そんなこんなでなんとかやっとこ辿り着いた、魔の洞窟。
 村人さんたちの話では、この洞窟をダークタイガーや金色のヒョウが住処にしているというのですが……。

 ここで4人にジャンケンしてもらって、誰が洞窟のマッピングをするかを決めてもらうことに。
 マッピングというのは、洞窟の地図を書くことなんですけど、ジャンケンに負けたのはフィリアス役のRちゃんでした。
 でも彼女がすごく面倒くさそうにしてるのを見て、途中からマッピングの係はナシということにしたんですよね、実は(^^;)

「えっ!?それじゃ迷子になっちゃうんじゃん!!」って思われるかもしれませんが、わたしの用意した洞窟の中とか、もともとそんなに複雑なものじゃなかったので……TRPGって、やっぱり他にやることいっぱいあるんですよ。

 バトルになったらダイスを振って攻撃力の計算、向こうから攻撃されたら、HPを当然減らさなきゃいけないし、魔法を使ったらMPも減らさなきゃいけません(なので全員、電卓持参です・笑)
 その上マッピングもなんて、初心者にとっては面倒くさいだけの話ですよね。

 まあ、TVゲームのRPGと違って、必ず絶対に洞窟内には宝箱がなきゃいけないとか、そういうルールってテーブルトークRPGにはありません。

 でもわたしたちは全員ドラクエ・FF世代ですから、やっぱり宝箱があってお宝もゲット出来るんできゃ、なんか物足りないし、やる気もでない……ってわけで、そこのところはGMとして適度にお宝も用意しておきました(笑)

 そんなこんなで、どうやらここが洞窟の最奥らしいぞ!ってな地点に辿り着いた時、何やらランタンの炎の向こう、闇の中から獣のうなり声らしきものが聞こえてきました。


 ダークタイガー:「グルルルルル……ッ!!」


 さて、ドラクエ調にいうとしたら、「ダークタイガーがあらわれた!!」といったところ(笑)
 4人が戦おうかどうしようかと相談してるうちに、ダークタイガーが先制攻撃をかけてきました。

 ダークタイガーの攻撃!!
(4面ダイスを振って、1がでたらジュナンへの攻撃、2がでたらフェアリー・テール、3ならリュシィ、4ならフィリアスへのダメージです。そしてダークタイガーの基本攻撃力は5なので、これに6面ダイスを振って出た数字をかけます)

 1の5×3で、ジュナンのHPが15減りました。


 ジュナン:「うっそだろ!!俺、HPのマックスが今、30しかないってのに……6の目がでたら一発で即死かよ」

 GM(わたし):「(そのとおり!!)ニヤリ☆

 フェアリー・テール:「つーか、あたしら、剣士のあんたよりさらにHP低いんだけど

 フィリアス:「てことは、手加減なしでとっととやっつけないと、こっちがやられるってことか!!
        そんなわけで、ギラ!!」

 リュシィ:「ジュナン、薬草もう持ってないんでしょ?そんじゃあ、ケアルをかけたげるね♪」


 まあ、そんなこんなで、ここはある意味手に汗握る攻防です。
 サイコロの目次第で、もしかしたら誰かが死ぬかもしれない……しかも、こんな強い敵と戦っている最中に、ダークタイガーの後ろからは、金色のヒョウまであらわれました!!
 さあどうする、邪道極楽パーティ4人組!?


 ジュナン:「あっちゃ~」

 フェアリー・テール:「あーらら……」

 フィリアス:「(金のヒョウに向かって)ギラ!!」

 ダークタイガー:「(金のヒョウを庇って攻撃を受ける)ギャオウッ!!」

 GM(わたし):「あ、ダークタイガーの姿が変わって、だんだん人間に戻っていったよ」

 リュシィ:「どういうこと!?」

 金色のヒョウ:「グルルルルッ!!(威嚇している)」

 ダークタイガー:「う……うう………っ」


 黒いトラの姿から人間へ戻りつつある黒髪の青年に、4人は駆け寄りました。

 リュシィ:「大丈夫!?」

 ダークタイガー:「いえ、私はもうダメです。それよりもどうか、今度はあなたたちが私に代わって、ルビー様のことを守ってください。どうか、お願いします……」

 金色のヒョウ:「(ダークタイガーになだめられ、大人しくなる)」

 フェアリー・テール:「一体これは、どういうことなの?」

 サーベル:「私は名前をサーベルといって、ある魔術師に呪いをかけられ、今はこんな獣の姿をしているのです。そしてそれは、ルビー様も同じこと。どうか、この呪いをといて、ルビー様のことを元の姿に戻してあげてください……獣になっている間は人間の時のような理性がなくなってしまうんです。それで、多くの村の人たちを傷つけもしました。でも、それもすべて、私にとってはルビー様を守るためにしたこと……」

 フィリアス:「で、どうすればその呪いとやらは解けるんだ?」

 サーベル:「エスカルド王国の北東に、獣の塔と呼ばれる塔があります。そこに、私やルビー様に呪いをかけた張本人の魔術師がいます……あいつを倒すことさえ出来れば、この大陸全体ではじまりつつある虫の巨大化現象も、おそらくは止められるでしょう……ルビー様は御歳十七歳ですが、ヒョウに変身している時間があまりに長かったため、今は記憶が退行していて、昔のことを何も思いだせません。どうかお願いです、彼女のことを守って……(ガクリ☆)」

 リュシィ:「ねえねえ、GM。リュシィ、サーベルさんにケアルをかけたいんだけど、ダメ?」

 GM:「う~ん。気持ちはわかるけど、死んだ人間にケアルをかけても生き返らないよ」

 フェアリー・テール:「まあ、しょうがないわよね。サーベルがここで死んだのは、最初からGMのシナリオにあったことなんだろうし……」

 フィリアス:「てゆーか、あたし、なんかすごい攻撃しまくってて、いやな奴みたいになってるのは気のせい?」

 ジュナン:「なんにしても、次はその獣の塔とやらにいって、魔術師の奴をぶっ飛ばせばいいんだろ?」


 お互い素に戻ったり、キャラになりきったりの会話を交わしたあと、とにかく4人はルビーを自分たちの仲間に加えることで一致しました。
 ドラクエ調にいったら、例の音楽が鳴り響いて、「ルビーがなかまになった!!」と画面に表示されるところ(笑)


 フェアリー・テール:「ところでさー、GM。サーベルって獣から若い男に戻ったじゃん?っていうことは、ルビーが人間に戻ったら、どーなんの?」

 GM:「あ、なんか今元に戻りつつあるみたいよ?金髪に緑色の瞳をした美少女みたい」

 リュシィ:「キャーッ!!っていうことは当然、変身後は裸でしょ!?ジュナン、あっち向いて!!」

 フィリアス:「そうだ。というかジュナン、あっち向くどころか、おまえどっか行け」

 ジュナン:「何言ってんだか。こちとら正統な血筋の騎士様なんだぜ?誰が裸なんて……」

 (誰も聞いてない☆)

 フェアリー・テール:「そっか~、なるほど~。ここへくるまでの間にあった、宝箱の中の衣装とかって、実はルビーのものだったんじゃないの?高価な腕輪とか色々……」

 リュシィ:「じゃあ全部、返してあげなきゃね。とりあえず、ダークタイガーさんとの戦いの間、守備力が上がって重宝しました!」

 フィリアス:「ふーむ。美少女か~。なんかいいなあ~♪」


 ルビーは記憶が退行して幼児返りしてるので、見た目はナイスバディの美少女でも、人間の言葉を話すことが出来ません。
 でもみんなのことを一応、仲間であるとは認めた様子……。

 そんなわけで、邪道極楽パーティの一行は、サーベルさんのお墓を作って埋めたあと、今度は王都エスカルドを目指すことにしたのでした。

 次回はこの続きからということで、よろしくお願いします♪





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