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ダークエルフ物語Ⅰ~故郷、メンゾべランザン~

2012-05-10 | 

 やや、やっと読み終わりました~!!(>_<)

 いえ、分厚いから読むの時間かかったっていうのもあるんですけど……基本、わたし本を読むのがめっちゃトロいのです

 でも、厚いわりには、文章のほうはとても読みやすいので、面白くて本の厚さを感じさせない、ファンタジーの良書だとも思います♪(^^)

 いえ、読もうと思ったきっかけは、バスタ☆の24巻を読んで、カルとネイの兄妹萌え(?)が発生した結果……前からネイのことは好きだったけど、さらに好きになったっていうのがきっかけかも(笑)

 前にジャ○プがどっかに、バスタ☆は世界観の下敷きに「D&D」があるって書いてあった気がするんですけど、この「ダークエルフ物語」も、「D&D」の世界観が下敷きになってる物語です。

 ダークエルフっていうのは、元はエルフだったのが、邪神に心を売ったことにより肌が黒くなったっていうのが定説かなって思うんですけど、まあ作品によって<エルフ>自体の定義が違ったりもするので、とりあえず「ダークエルフ物語」で邪神に位置する存在というのが、<蜘蛛の女王ルロス>なんですよね。

「ダークエルフ物語」の主人公、ドリッズド・ドゥアーデンは、<暗黒世界>(アンダーダーク)と呼ばれる地下世界に生まれ落ちました。

 ダークエルフ(ドロウ)約二万を擁する故郷、メンゾべランザンに……。

 そこにはドロウの67の分家があり、特に上位の第8分家までは貴族以上の超貴族というのか、何かそうした存在。

 そして、ドリッズド・ドゥアーデンが生まれたその日、ドゥアーデン家は第10分家から第9分家へと昇格を果たしました。

 元は第4分家であった、デヴィーア家を陥落させることによって……。

 というのも、このドロウたちの住む<暗黒世界>(アンダーダーク)という場所では、裏切りや背徳行為といったものは日常茶飯事なのでした。

 どこかの分家がどこかの分家を滅ぼして昇格しようとする場合――メンゾべランザンにおける権力をより大きくしようと考えた場合――目撃者をひとりとして残すことなく、うまくその行為をやりおおせられれば、それは賞賛に値いする行為ではあっても、非難されることはないわけです。

 ただ、貴族クラスの人間が生き残っていて、<支配家議会>に訴えた場合、初めてそれは非難される行為となりうる、というか。

 そうしたわけで、どこかの分家がどこかの分家を滅ぼす場合、それは生き残る者のひとりとしていない、皆殺しの残虐行為となるわけです。

 ドリッズドの生みの母である慈母マリスは、第4分家の慈母ギナフェが<蜘蛛の女王ルロス>の寵愛を損なったことを知り、その機会に乗じて総攻撃をかけ、第10分家から第9分家へと昇格を果たしました。

 そして、その第4分家であるデヴィーア家が滅んだ夜にこそ、ドリッズドは慈母マリスの体内から生まれ落ちたのでした。

 ドゥアーデン家の第3男として生まれたドリッズドは、ドロウ社会の掟により、<蜘蛛の女王ルロス>に捧げられる運命だったのですが(というのも、三番目に生まれた男子は、ルロスに捧げられねばならぬという慣習であったので)――その時、ドゥアーデン家の次男ディニンが、長男ナルフェインを暗殺したことにより、ドリッズドは二番目の皇子となり、生贄として捧げられる運命を免れます。

 といってもこの時、もしかしたらドリッズドは、なんの苦しみも悲しみもない赤子であった時に死んでいたほうがよかった……という側面もあったかもしれません。

 何故ならドロウの社会というのは、次男が長男の権利を手に入れるために暗殺することが許されているような、裏切りと背徳に満ちた世界なのですから……そして、ドロウの社会というのは、母系社会というのか、とにかくアマゾネスな世界でもあります(笑)

 慈母と呼ばれる、家で一番えらいおっかさん(笑)がいて、ドロウの男というのは、女性に比べて徹底して低い地位しか与えられないのですね。

 そしてドリッズドの生みの母であるマリスもまた、権勢にものを言わせてというのか、とにかく色んなドロウの男と寝ていますww

 一応、慈母マリスにはリッゼンという夫がいて、他にブリザ、ヴィエーナ、マヤという名の娘もいるのですが、このうちヴィエーナは愛人ザクネイフィンとの間の子です。そんでもってドリッズドの父親というのも、この<剣匠>ザクネイフィンなのでした。

 このザクという男は、ドリッズドと同じく、一種の「先祖返り」というのか、邪悪なドロウ社会の中で優しい心を持って生まれてしまったという、哀しい運命を背負っています。

 そして彼の血を色濃く継いでしまったのであろうドリッズドもまた、互いに互いを蹴落としあうのが普通なドロウ社会の中で、もがき苦しみながら生きていくことになるのでした……。

 やがて、ドゥアーデン家に滅ぼされたはずの、第4分家の生き残り、アルトン・デヴィーアに命を狙われたり、ドゥアーデン家に脅威を感じる、フンエット家の息子にも命を狙われるドリッズド。

 父親ザクネイフィンに剣の手ほどきを受け、裏切りに満ちたドロウの<学院>を首席で卒業するドリッズドでしたが、彼の心は虚しさと孤独に苛まれていました。

 そしてそんな時に、ザクネイフィンが自分の実の父であると知り、また彼が自分と同じく優しい心を持ち、泣く泣くドロウ社会に適応せざるをえない人生を送ってきたことをドリッズドは知るのでした。

 ――自分は決してひとりじゃない!!、そう思い、心にあたたかな希望の光がともる気のするドリッズドでしたが、父とともにこの背徳に満ちた世界を去ろうと思っていた時に、ザクが死んだことを知ります。

 それも、自分が敵対する種である森エルフを殺さなかった咎をかわりに負うような形で、ザクは<蜘蛛の女王ルロス>に生贄として捧げられたのでした。

 そしてドリッズドは、召喚獣グエンワイヴァーとともに、ドロウ社会に背を向けて、故郷のメンゾべランザンを去っていきます。亡き父が果たせなかったことを、自分がかわりに成し遂げるために……。



 ――というのが、「ダークエルフ物語Ⅰ」の大体のあらすじ☆かなって思うんですけど、何分分厚い本なので、細かいところで間違いとかあったらすみません

 あと、本の表紙に描かれている黒い豹というのが、召喚獣のグエンワイヴァーで、そういう意味ではドリッズドは本当に本当のひとりぼっち☆というわけではないんですよね。

 ドリッズドには本当に心を通わせることので出来る、ただひとりの<友>が、いつでもそばにいるのですから……。

 なんにしても、面白かったので、引き続き、第Ⅱ部・第Ⅲ部と借りてきて読むつもりでいます♪(^^)

 それではまた~!!
 




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