中国地方が 大変なことになっておりますね
1年で 最も暑くなるこの時期に
このような事態になってしまって
本当にかける言葉もみつかりません
私は山の上に住んでいるので
洪水の危険に見舞われたことはないのですが
両親の生まれ育った村は
長い歴史の中で幾度となく
洪水と戦ってきた地域でした
長野の北信地域の山に囲まれた盆地に流れる
千曲川は信濃川の別名で
日本特有の細い急流です
この千曲川に沿って堤防が築かれているのですが
この堤防が 千曲川の濁流によって
どこで決壊するか ここが非常に難しいところで
両親の村で切れるか
隣村で切れるか はたまた少し先の村で切れるか
非情なことに
他の場所で決壊すると
その他は助かる・・という
なんとも苦しいところなのですが・・・
両親の村は 決壊率が高いほうでして
私が子供の頃は田舎に遊びに行くと
毎年 堤防工事が行われていました
実をいうと農家の次男坊に生まれた父は
この堤防工事を子供の頃に見て
現場で
ただ指図する(だけにみえた)「現場監督」をみて
あれは ラクそうでいいな、と
将来の自分の職業を「現場監督」に決めてしまいました
30年ほど前もテレビで放映されるほどの
大洪水に見舞われましたが
様子を見に帰った父は ぐったり疲れて帰ってきました
「もう どうしようもない」
都会に住んでる親戚中に
とにかく帰れるものは帰って手伝え!と
電話をかけまくっておりました
父の子供の頃より 電化製品も増え
家具も生活様式も変わった現代の洪水は
昔の何倍も復旧に時間がかかります
この暑さですから作業するにも疲労や熱中症に加えて
感染症の心配など・・
自然災害は 本当に 怖いです
私にできる事と言ったら
募金をするくらいしか出来ませんが・・・
一日も早い復旧を心よりのぞみます
テレビで お父さんが避難もしないで
「とにかく荷物を2階にあげないと!!」と
いろんなものを運んでいて息子さんが
「そんなことより避難しないと死んじゃうから!」
「死なねぇよ!」
というやりとりしてましたが
少しでも 浸水被害を免れたい気持ちすごく分かります
命あっての・・といいますが
命あったあと・・を考えてしまえば
どうしたって こういう行動に出てしまいたくなるものです
でも・・
やっぱり命あっての!! なのですよね・・・
母の弟である私の叔父も
30年前の大洪水の際
堤防決壊に備え
とにかく2階にものを一つでもあげよう!と
かなり早めに行動したようですが
なんと!!最優先に2階の上方にあげるよう家族に指示したものが
百科事典など大事にしているクソ重たい本20冊(-_-;)
これには叔母も 随分後まで
根にもって怒っておりました
てか・・親戚中大ブーイングでした・・
「これが・・洪水の中で助かった百科事典集よ・・」と
その後 数年は訪れるたび
ものすごい重そうな重厚な装丁の本がズラリと並ぶ姿を
叔母は恨めしそうに睨んでおりました
人によって最優先するものは違いますが
それこそ 今の時代なら
フィギュアの人形とかの人も
いるかもしれませんが・・
やっぱり
一番は なんといっても命・・・
そして 何十万円したかもしれなくても・・・
本ではなく生活必需品ですね・・・