ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

7.60歳、男性、三者三様

2016-05-24 23:48:18 | 人、本、旅 日記
ある再就職を支援するセミナー参加者の中に、60際の男性が三人いた。他の大勢の30代~50代くらいの参加者と一緒に、熱心に、時折うなずきながら受講していた。セミナーの中で、簡単な自己PRを考えて書いてもらうことにした。60歳の3人はどうだったかというと・・・ (内容は少し変えていますが)

Aさん:何を書いたらいいのかよくわからん!この歳で雇ってくれるところがあったらどこでもええんよ。

Bさん:前に勤めてた事業所を辞めたのは何故かと応募先で聞かれていつも困るから、どうしたらいいのか・・・

Cさん:自分は技術屋で金物のことしかわからんから、他に何か考えろといわれても思いつかん!

作業中、会場内を見て回りながら3人に声をかけたら、口々にこのようなことを言った。3人ともに、これまで仕事一筋で生きてこられた様子。急に自己PRを考えましょうといわれても、思いつかないのも無理はない。ほんの短い時間だが、3人それぞれの言い分や話を聴いてから、こう問いかけてみた。

Aさんには→雇ってくれるところならどこでもいいのなら、まず、これからやってみたいことはありますか?

Bさんには→辞めた理由の説明より、なぜこれからも同じ仕事に応募したいのかその気持ちを聞かせてもらえますか?

Cさんには→技術屋一筋40年ですか、おつかれさまでした!その貴重なご経験や技術を伝えたり、深めたりできるといいですねえ。

ちょっと話を聴いて問いかけてみると、皆さんよく話す。話を聴いてもらいたいのだろう。話すことでその人なりの気づきがあったり、頭の中が整理されたりすることもあるので、講師としてもできるだけ話に耳を傾ける。短くても対話を心がける。
AさんBさんは、セミナー終了後も少し残って私と3人で話の続きをした。Cさんは、今度いつあるの?また来るよ!といって帰って行った。どちらに進むか迷ったり立ち止まっている人にも、「案外何とかなるかもしれないな。」という気持ちになってもらうことから、次の一歩が始まる。こちらも、「大丈夫ですよ、何とかなりますよ」というような楽観的な態度や相手の人生を尊重する気持ちがないと、悲観や否定から得るものはないと思う。





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