白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

江古田駅にて

2011-02-14 | 日常、思うこと
土曜、BIFF氏に連絡を取り、
日曜夜に銀座・季立へお誘いしたところ、
対案として、江古田での後輩のライブに
お誘いいただいた。





そうしていると、I氏から電話が入った。
江古田は彼の住む街でもあるから、
僕達のところにに合流するという。
西武池袋線に乗り、1年半ぶりに訪れた
江古田の駅は、橋上駅舎となっていて、
すっかり綺麗に様変わりしていた。
40年前、武蔵野音大でピアノを学び、
この街に住んでいた母が見たら、
おそらく驚くことだろうと思う。
会場前で氷雨に凍えながらH氏と合流し、
会場であるライブハウス「Buddy」へ
下りて行った。





開演後しばらくして、I氏がやってきた。
2つのバンドによる延べ3時間の演奏に
いろいろと考えさせられるところが多く、
終演後、「和田屋」なる大衆割烹にて
H氏、BIFF氏、I氏と談義となった。
僕は随分と野暮な話をしてしまった。
H氏とBIFF氏が帰途についたあと、
I氏と2人で飲み直した。
I氏が後輩のピアニストを呼び戻して、
25時まで飲み、僕とピアニストは
タクシーで江古田を離れた。





今、レコーディングをしようと考えている。
完全即興を記録しようと思っている。
そして、その件で、信頼できるひとに相談を
もちかけている。
あるひとは、東京のスタジオとエンジニアを
手配しようか、とすすめてくれた。
あるひとは、僕のやりたい音を察してか、
誰にも邪魔されないで済むなら、
地方の方が設備もいいしやりやすい、と、
東京での録音の必然性を否定してくれた。





確かに、とても私的な目的で録音しようと
思っているのだから、できるだけ他者には
介在されない環境は欲しい。
しかし、レコーディングという作業自体、
演奏者の欲求、理想から、諸条件の制約を
引き算した結果である、という。
それだけに、レコーディングという作業を
日常的に行っているプロの演奏者の凄みに
迫られ、問い詰められる気がしてくる。
お前は何がしたいのか。
お前にそれだけのものがあるのか。
それだけのことを言う資格はあるのか。





少し、生き急がなければいけなくなる。





江古田の駅で、写真を撮った。
知己を得てから、もう10年になる。






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