京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

ぼんやり眺め過ごすうち

2018年05月12日 | 日々の暮らしの中で
明日またひと雨来る予報で、四つ五つと咲き始めた芍薬を持って外出した。雨滴を含んでうなだれてしまう前に、ついでもあった絵を描く知人に届けた。
お礼だと、きっと絵手紙が舞い込むだろう。綺麗に咲いて、それを眺めているのもいいけれど、気持ちが行ったり来たり、ちょっとした宝物を分かち合う気分もまた素敵な付き合いになる。


知人宅をおいとましてから、川の流れをぼんやりと眺めたくてやってきた。不思議と落ち着き、気持ちを一つところに向かわせてもらえるようで、時どき、そうしてぼんやりと過ごす。ここらで書こうかな、もう書けるな、書こう…って感じで、原稿用紙に向かえる体勢に気が入っていく。いつものことながら、前段が長いのが難儀なこと。


川岸にある柿の花ももうあと一週間あれば咲くことだろう。その頃には書き終えているだろうし、また見に来ようと思った。葉陰にいっぱい蕾をつけて、下向きに花開く。そして、「柿の花こぼれて久し石の上」と虚子の句にもあるように、雄花はボタボタと落ちてしまう。それまた忘れず見にいかなくては。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
芍薬 (ryo)
2018-05-13 06:08:47
切り花にしてお届けですか?
絵になれば又一際咲いて輝くことでしょう。
ぼんやりと川を眺めるのも良いですね〜
私のマンション前は川です。
こんなにすてきな川ではないですが
それでも水が流れてカワウや水鳥に心が
和みます。
創作の意欲がふつふつとうまれますか?
私は今、やっと書き上げたものを見直して
いますが、それが大変で…。
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こんにちは (light77g)
2018-05-13 12:08:59
その芍薬も絵画として残れば、咲いた甲斐が増すことでしょう

自然を眺めて ぼんやり 。。そんなひとときは好いですねぇ
私も ぼんやり して落ち着いてくると書ける様です
近くの川が清しくてキラめいています
カメラに納めたくなりました(^-^)/
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推敲を経て…、ryoさん (kei)
2018-05-13 13:14:04
こんにちは。
今はけっこう強い降りになってきました。
ツワブキの緑は色鮮やかで雨を喜んでいますが、
重そうに首を垂れ、もの言いたげな?芍薬の花です。
身の内のものが入れ替わるような心地になって、気持ちが入りました。
十分メモして展開を練って、筆持てば進む、と言われますのに、なんせ助走が長いんです。
推敲も時間がかかりますね。
『順平記』、心に残っています。シーンがいろいろ浮かびます。
蓄音機の復活に向けての描写も詳細に、専門的で。取材されたのですか?驚きました。
またこのような機会を楽しみにしております。
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モノ言う草花、light77gさん (kei)
2018-05-13 13:31:13
こんにちは。
雨降りですね。激しくなってきました。
案の定、重たげにうなだれる芍薬の花です。咲き出して間もないですのに。
花もものを言う、ってですよね。
書き出すまでに時間がかかるのがいつもですが、ようやくスイッチが入りました。
水の流れを見ているせいか、気分も更新されるようです。
鴨川の上流です。川底まで光が透り、きれいな流れです。
写真の場所ならLukasぐらいでも水遊びができそう、一度皆を連れて…。
お近くには川もあるのですね。
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