
残照がブリスベン川を朱く染めている。
〈walkingに出たときの写真。きれいでしょ〉って。ただそれだけの言葉が添えられて孫娘から送られてきた。
見せたいと思ってくれた気持ちが嬉しい。
行動に制約を受ける中で、この風景に心を動かしている14歳の娘。佇む彼女の姿がそこに見えるようだ。
身中に潜む心の花。人間って素晴らしい…。
市内を大きく蛇行して流れるブリスベン川。彼女と二人で街中に出て、川沿いを歩き、観覧車に乗りたいとねだられた。でも、あまりに料金が高いので諦めさせたことがあった。家族一緒にクルーズを楽しんだ。一人植物園で川を眺め時間を過ごしたこともある。
さまざまなこと思い出すブリスベン川。
「うーん、きれいだねぇ。いいねえ」と返した。
季節は日本とは逆ですから、秋半ばでしょうか。