京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

「言葉を通してその人に出遭う」

2019年03月14日 | 日々の暮らしの中で

この1年ばかり交流をいただいてる方から『米寿の万華鏡』をいただくことになった。ご本人は、誕生日を迎えられ今年90歳におなりだ。

歴史が好きでさまざまな会の仲間と各地を歩き、山登りも長く楽しんでこられた。ただ、昨年に奈良の高取城跡に登ったところ、もう少しで山道を下りきる手前でしゃがみ込むことになったとか。初めての経験をされたことを伺ったばかりだが、自らが立ち上げた会を退会されたという。背筋が伸び、素敵な紳士である。

煮野菜が良い、青魚が、海藻が、キノコが、ブロッコリーが、更には納豆が、アボガドがよい、とテレビで情報を仕入れた奥様によって、せっせとこれらの食品が食卓に上がるのだそう。人はどのように心に力をもって老いと向き合って生きていくか、とお話だった。

   

喜寿を迎えた12年前にも上梓されている。書きためたエッセイがずっしり詰まっている。俳句と俳画を巻末に。装丁も素敵。「一代」が詰まった、重く、立派な一冊をいただいてしまった。
こうした個人史的な出版物は、先方さんへの関心度が全てかなあ。小説を読む時のようなわくわく感もないし、いつの間にか誘い込まれているという快感もないんだけどね…。一人の大事な人との会話を楽しむ。こういうべきか。ご縁をいただいたお方の来し方、足跡を、ぼちぼち拝読させてはいただいているのです。
「もったいないことをおいいでないよ!」、なんでしょうね…。

ところで、どんなお礼をしたらいいのでしょう。
コメント (4)
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