
人参と竹輪も一緒に、油揚げとでひじきを炊いた。
ひじきは身体に良いからと、娘家族がAUSにいるときには荷物の中に必ず何袋ずつか入れ込んだものだ。実父はひじきを「葬式での食べ物」という理由をつけて好まなかった。子供のころの体験がそうさせたらしい。
町内で葬儀ができると上・下の組が交代で女性に総出がかかる。葬儀を出すことになった家が負う食事のまかない事を変わって町内で負担するのだ。豆腐の白和え、ひじきを炊いたものはお決まりの献立。お参りの客人も町内の人もみなみなお膳に寄っていただくから、父が子供の頃には母親が持ち帰ったものを食べていたらしい。
「ひじきに油あげの総菜をうまがって食っている了見ではろくな工夫もつかない」
古本には書き込みが多く(「遺書」があり、プライバシーのデータあり、預金通帳の番号あり…)、中には文句の面白いものもあって、その一つとして出久根達郎さんが披露されていた(『人さまの迷惑』)実はこれ、河竹黙阿弥の作品の中のセリフなのだって。
美味しくいただいて、この週末に、孫娘が勉強にやって来ることになった。「国語がわからない。古文を教えてください」「数学も、理科も」って。我が家には何人もセンセがいるらしい。期末テストまで2週間ほどとか。来るのはいいけれどね、ひじきは頭にも良かったのではないかな。

毎朝2時間のキックバイクの練習に励むというルーカス。上手になったらしい。気候が良いうちにと、誕生日プレゼントを前倒しで贈った母親。時折時雨れて、寒い一日でした。