
敵の襲来に備えるならイスの様式は都合がよい。すぐに立ち上がれるからだ。敵がなくなり平和になって、日本には正座(あぐら)の生活スタイルが普及していった、と言うのは本当だろうか。
痛いと感じる感覚さえ薄れたまま、立ち上がりはしたが足首からくにゃぁ~~、体をしっかり踏ん張れずに総崩れ、大失態なんてことは何度か記憶にある。
正座にしびれはつき物だ。滞っていた血流が、立ち上がることで回復したとたんに悪玉が心臓や脳に向かって一気に流れでもしたら…、大変なことだと言った医者がいるとかいないとか。
およそ畳に座ることなど縁遠かった者が、足を曲げる時間が増えたことで、膝はもちろん足首にまで支障を来たした。慣れぬ生活ゆえで我慢に我慢が続いたが、痛みに耐えかねて病院で受診する羽目になったのは、はるか昔。
脚は第2の心臓、人の構えや姿勢にも関わる腰は体の中枢部だ。幸い、足腰の疲れにも回復機能は正常値内で働いてくれている。
歩く人はぼけない、歩かない人はぼけてから歩く。のだ?そうだから、無理は禁物だが、せいぜい歩くことにしよう。

京都御苑の西側、烏丸通りに面して和気清麻呂公を祭る護王神社がある。都から九州の宇佐八幡宮へ向かう途中、災難にあわれた際にどこからともなく300頭もの猪が現れて、道中の無事をお護りしたという。不思議にも公が悩んでいた足萎えが治ったという故事にちなみ、足腰の健康保持、怪我病気の回復にご利益があると信仰されている。拝殿の前には狛犬ではなく「狛いのしし」が建つ。

3回目の熊野古道歩きも申し込み、料金も払い込んだ。お守りもいただいた。これで大丈夫!!かな?
(烏丸通り、東に御苑を見て。昨日から御所の一般公開が始まっている)