京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 秋、いろいろ - 祭りの前に

2010年10月21日 | 日々の暮らしの中で
             

平安時代から明治維新まで、時代考証に沿って再現した装束をまとった約二千人の行列は、
明日正午に京都御所の建礼門前を出発する。

今年もまた、「時代祭り」を控えた京都御苑の様子を覗いてみた。朝から時折雨がポツリポツリと落ちる一日だったが、招待者や観覧希望者のためのパイプ椅子がびっしりと並べられて、昨年と変わりなく準備も整えられてある。
がらんとした静けさが、かえって明日の賑わいを想像する余地を残してくれて、みやびな平安の神幸列などを玉砂利の道に思い描く楽しさも生じてくるような…。

衣装を新調したり補修したり、今年は525点で費用は750万円かかったといつかの新聞記事にあった。そうしたこともすべて、京都の伝統的な職人さんの技術を守り、産業の維持や発展へとつながるわけだ。
ろうけつ染めの絹地に草花や鳥をあしらい、清らかな美しさを醸し出すという新調の「上裳」(平安時代、桓武天皇を支えた百済王明信が腰から下にまとう)。1994年に作ったが、2年前の雨で傷んだため78万円かけて作り直したそうだ。

  

今年の龍馬さんは? 西郷ドンは?
行列を歩く訓練はできていないとか(していない、か)、単なるぞろぞろ歩きで、維新の志士のパワーも感じられないのは大いに見ていて物足りない。が、見所も多い行列、一度は…。

行列が到着する先、平安神宮には狂い咲きか、季節はずれの桜が咲いたという。
御苑内でも一輪の山吹の花に出会った。サクラの落葉も異常なほど進んでいる。
早くも初冬の光景。何事も機を違わば…。

コメント (6)
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