原キョウコ ダンスセラピーラボ

ダンスセラピーという手法を通して心身の解放をサポートし、心と身体と魂をつなぐことを目標に、研究を重ねている場です。

「現在性の身体」であるということ

2018-10-04 | 徒然なるままに


9/16のダンスセラピーWSの記録。

踊っている間は言葉のコミュニケーションのない貴重な時間で、
ただ私だけが頭に浮かんだイメージを言葉にしてゆく。
皆それぞれの世界を感じている。見ている。踊っている。

激しい動きもしていないのに
終わるとお腹が空く。
終わって飲んだり食べたりしながら話す時間が
この日に起こったこと、出てきた動きを
また新たな角度から体験を反芻、増幅させてくれる。

まさに合宿の終わりに奥田さんに引いていただいた
イーチンカードそのものという感じであった。
言葉と身体、他者と新しき部分の幸せな出会いの時間となる。

言葉と身体は紡がれていくべきだ。
思考と身体の分断をなんとか元に戻そうとしていきたいという
自分の長年の試みでもある。
それはなかなかつながらない、と見せられるときもある。
がっくりした気持ちにはなるものの
また淡々と続けていく。
それがこの20何年、やっていることだ。

誰がどんな人で何をやっているかなどは関係なく
ただまっさらに動きたい身体と身体がそこにあって、
誰かが誰かに掛けた言葉も自分の身に響いたりする。

大人になってしまっているからこそ、
こういう場がとても大切なものと思うし
いつまでも大切にしていきたい。

初めての人も久しぶりの人も共に穏やかに過ごせる時空間を。
あなたが感じて抱えてきたものはもう過去のものだよ、
と身体が教えてくれる。
後生大事に思い込みを抱え込み、
それにしがみついている時
現在性の身体はあっという間に消えてしまう。


今を生き、少しでも動けることの嬉しさ。
どんな不具合があろうとも。
過去でもない未来でもない、今この時を生きるということ。
それで充分じゃないか。
不自由だろうが、病を抱えていようが
その瞬間には
どうでもいいことになるのだ。

身体的な痛みを抱えてきた人もそれが消えるという時がある。
その痛みは何に由来しているものなのだろう。
本当はそれも身体の深いところは知っている。
しかし自我はそれを知り得ない。
不安と痛みには相乗効果がある場合がある。
不安とは現在にいないことだ。
自我以外の内なる部分を垣間見てしまうことも
不安の原因の一つだろう。

大野一雄さんは車椅子に乗るようになってからも踊っていた。
黒沢美香さんはがんの骨転移の痛みを抱えながら踊っていた。
「踊っている時は痛くないのよ」
とおっしゃっていたことを思い出す。
(主治医が一緒だったのだ)


多分わたしも踊り続けるであろう。
いや、踊りたい。
どこであっても何があっても。
今以上に身体は衰えていくし
動かない箇所が増えてくるのも当然のことだが
ただ自分にできうることをしたい。
一人でも多くの人を踊りに誘いたい。

誰しも
先のことなんて何もわからない。
明日の命があるのかもわからない。

ただ、踊りの誘うままに行けるところまで。

次回は10/27(土)13:30~16:30 溝の口にて。

それぞれの身体のうちにすでに踊りはあるので
その踊りを引き出す仕掛けはいろいろ。
踊りたい身体を持つ方なら、
幾つであろうと不自由を感じていようとどなたさまも歓迎です。

身体だからこそわかることがたくさんあります。
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10月3日(水)のつぶやき

2018-10-04 | Twitter
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