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KYOKUKENZO'S WORKSHOP 2025

「道」は自ら切り開くもの。
他人の後追いは「道」にあらず。

認識のズレ。

2014年07月11日 | 歳時記
1972年9月。

田中角栄首相を乗せた特別機は
北京空港に着陸した。

日本の首相として戦後初の訪中。
戦争終結問題。賠償や両岸問題。
多くの難問を抱えての旅だった。

人民大会堂での歓迎会で、周恩来首相は
「小異を残して大同を求める」と挨拶。

これに対して田中首相は
「中国国民に多大なご迷惑をおかけした」
と返礼した。

これに中国が激怒した。


これは「多大な迷惑」が「添了麻煩」と
通訳されたことが原因だ。

「麻煩」はごく軽い感じのお詫びの言葉。
認識の軽さを中国側は感じたのだった。


毛沢東首席は、その後の会談で両首脳に
「もうケンカは済みましたか?」と問いかける。

誤解は解け、日中国交正常化は実現した。


通訳でニュアンスはがらりと変わる。

言葉を発する側と
言葉を受け取る側とでは
その認識に必ずズレがあるものだ。

それは同国人同士でも。

日本語同士でも。kyokukenzo
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