京医ボート部ブログ

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羊の国でボートを漕ぐ

2019-02-09 22:50:53 | 日記

 お久しぶりです。一回生の松本です。

 厳しかった冬も突然終わり、めっきり暑くなりましたね。半袖半ズボンとサングラスが欠かせない季節です。週末には海水浴なんかもしてみたいですね!

 

 こんなことを書いていると、この脳筋は寒さで頭がおかしくなって矛盾脱衣でもしているんじゃないかと疑われそうですが。

 実は僕は、ボート部一回生の澤田遼太と二人で2月4日からニュージーランドでボート留学をしているんです!南半球ならこの時期は真夏なんですが、緯度が低いために最高気温は26度ほど!この時期最高に過ごしやすい地域なんですね~。

 

 今日、ニュージーランドにきて最初の週末を迎えますが、本当に毎日が新鮮で、本当にボート留学を満喫してしまっています!滞在期間は一か月ほどの予定なんですが、一瞬で過ぎ去ってしまいそうですね… 日本との時差は+4時間、日本が10時ならこっちは14時です。何より感覚が違うのは日の長さですかね、なんと日没が21時代なんです。夕飯を食べても外は依然昼と同じくらい明るいんですね~ お店も日本より早く閉まってしまうので、スーパーマーケットとかはまだまだ日中のように明るいのにシャッターを下ろしてしまいます。そういうのを見るにつけても異国情緒を感じてしまうんですね。

 もう一つ、僕らが滞在している街、Dunedinを彩るのはすさまじく急な坂と丘です。ホームステイ先の家が丘の上にあるため、朝夕のトレーニング後疲労しきった体を引きずって、世界一急な坂で知られる急勾配を登りきるんです… これが地獄のようにきついんですね。二人で自転車を降りて押して歩くんですが、そこに会話はなく、あるのは呼吸音とうめき声だけ。現地の人が健脚な理由は聞くまでもなかったです。

 

そういえば僕らはローイングのために来ていたんでしたね、ローイングの話をしなくては!

とにかくニュージーランドでの漕ぎは刺激が強いです!海の上で漕いでいるんですが、僕らが漕ぐ7時代はすでに下流が荒れ始めていて、遼太と僕で漕ぐダブルは波に呑まれてオールがバタバタと水面を叩いてしまいます。そんな時でも、コーチであるグレンはフェザーターンをできるだけ早く行うよう急かしてきます。できるだけスクエアタイミングを遅らせた方が勿論バランスはとりやすいのですが、それでは対症療法になってしまうんですね。彼が教えるのは根本的な対病療法です。

そんな中でも少しずつバランスがとれるようになってきて、徐々に上流に行くと波が穏やかになっていき、景色が開けます。凪いだ青い海面の先に、ただ広いニュージーランドの大地と丘が広がるとき、漕ぐのを忘れてしまいそうな感動が体を震わせます。7km漕がないと体験できない光景ですが、これは得難い。

 

エルゴのフォームでもグレンの指示は的確です。腰を立てたまま、腕を強張らせずに、胸までバトンをまっすぐ引ききる。基本的なことですが、最も大事なことです。驚いたのは、彼らの漕ぎが二段階に分かれていることです。まず、上体をセット姿勢のままレッグを使って一気にドライブ、その後勢いを殺さずに上体をスイングしながら肘うちの要領で胸までバトンを引ききる。レッグを使うのは最初だけなんです。これは新鮮でした、日本では上体と脚が同時に使い切られるように引いてきたのですが、ここでは違うようでした。ここから教えてくれるので、僕たちのフォームはすっかり変わってしまいそうです。

 

ウェイトトレーニングは、Rowing Doctorで有名な中村大地さんに指導してもらっています。彼は現地新聞に載るくらい実力のあるRowerですが、僕らにとてもやさしく接してくれて、今日はご飯にも連れてってもらいました。頼もしい限りです。日本で体験したことがないようなウェイトトレーニングを、規則的に、正確にこなし続けることで、無駄なく筋肉を成長させることができる手法を教えてくれます。これも新鮮で、ぜひ日本に持って帰りたいですね。

 

新しい環境で、自分を追い込むトレーニングを行う。すごく辛そうに見えて、最初は僕も正直敬遠していました。確かに楽なことではないですが、その中でもいろいろな楽しみが見つかります。素晴らしいホストファミリーにも恵まれて、毎日が楽しいです。こういう挑戦が、自分の糧になっていく経験って、すごく貴重なのだと感じます。

 

もっと書きたいことはあるのですが、少し冗長ですね。次に取っておきます。

 

一回生 松本侑