地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

日向山登山ルート図

2008-05-31 17:36:36 | Weblog
日向山登山ルート図

日向山(山梨百名山の一つです)はヒュウガヤマではなくヒナタヤマと呼ぶそうです。

二等三角点を有する南アルプスの前衛の山です。
山梨の名峰「甲斐駒ケ岳」の前衛とも言われています。

その山へ6/8(日)に仲間7人で登る予定です。
梅雨時ですから取止めの危険もありますが・・・何故か予備日無し!

予備知識をまとめてみました。

① 、矢立石駐車場から日向山
登山口となる矢立石駐車場(10台の小さな駐車場)からのコースはよく整備されており、途中マサド(真砂土舗装)が露出している箇所もありますが、歩きにくい箇所はほとんどないそうです。
勾配は、徐々にゆるくなり、前半2/3で500mほどの標高を稼ぎ、残りで緩やかに登ることになります。
標高差は約530mですが、ほとんどが登りであり、国土交通省雨量計のところで、ほんの少し下りになるそうです。

②、雁ヶ原(昼食)
頂上を西進したところの、まるで雪のような砂地と風化花崗岩が雁ヶ原です。
急勾配で谷に落ち込んでいるそうです。
最北端まで行けば金峰山方面まで、最南端まで行けば富士山を見ることができるそうですので、山頂の道標のところで終わらずに、歩いてみましょうか。
3分もかからないそうです。

雁ガ原は、風化花崗岩砂と奇岩群で有名。山頂から少し西にある、崩壊しつつある花崗岩の沢の原頭だそうです。
こちらの視界はきわめて広ろく、南には鳳凰山、西南に甲斐駒ヶ岳、北には八ヶ岳方面が見え、絶好の展望所だそうです。

(注)御影石のことを花崗岩といい主に石英、カリ長石、斜長石、雲母などの鉱物がはっいているそうです。だからキラキラ輝くのです。
花崗岩にはカルシウム、マグネシウム、有機物などが少ないため、花崗岩地帯の湧き水はおいしい水となるそうです。
この下を流れる尾白川の水は「南アルプスの天然水」として有名です。

雁ヶ原の奇峰群は花崗岩質の山の表土が流出して岩が露出してできたものでこれからも姿形を変えていくようです。

③、雁ガ原から錦滝
さらに奇岩群を楽しむのであれば、錦滝方面へと下ると、いろいろな形の岩をさらに見ることができます。
雁ヶ原から錦滝を目指すルートは、約20分間の急勾配の下りだそうです。一般にはここはくだらないで登るほうがいいのだそうですが・・・

④、錦滝から矢立石駐車場
錦滝から尾白川林道を2kmほど歩くことになります。
崩落などがなければ、楽な路のようです。

願わくは、梅雨時の晴れを!






地球温暖化地図

2008-05-30 10:49:16 | Weblog
地球温暖化地図

近年、地球表面の平均温度は上昇しており、海水面の上昇や気象の変化により、生態系や人類の活動への悪影響が懸念されています。
2~3℃を超える平均気温の上昇が起きると、全ての地域で利益が減少またはコストが増大すると予測されています。

この地球温暖化は自然由来の要因と人為的な要因に分けられます。

20世紀後半の温暖化では、人間の産業活動等によって排出された人為的な温室効果ガスが主因とする説が有力となっています。

2100年には平均気温が最大推計で6.4℃、海面水位は平均推計で38.5cm上昇すると言われています。
その上、一度環境中に増えた二酸化炭素などの長寿命な温室効果ガスは、固定しない限り、約100年間に亘って地球全体の気候や海水に影響を及ぼし続けるため、今後20~30年以内の対策が決定的な意味を持つと指摘されています。
洞爺湖サミットの重要性が伺えますね。

地球温暖化は、また、洪水や旱魃、酷暑やハリケーンなどの激しい異常気象を増加・増強させます。
また、いろいろな生物の大規模な絶滅を引き起こす可能性も指摘されています。
こうした自然環境の変化は人間の社会にも大きな影響を及ぼします。
真水資源の枯渇、農業・漁業などへの影響を通じた食料問題の深刻化などです。


このように地球温暖化のリスクが巨大であることが示される一方、その抑制(緩和)に必要な技術や費用の予測も行われています。

人類は有効な緩和策を有しており、温室効果ガスの排出量を現状よりも大幅に削減することは経済的に可能であり、経済学的にみても強固な緩和策を実施することが必要です。

現在も温室効果ガスの排出量は増え続けていまる。
放置しておくと、年々蓄積され、地球が窒息してしまいます。

日本の、各分野の影響を羅列すると

①、豪雨の発生頻度や強度が増し、現在の治水設備では、特に都市部では被害が拡大する可能性が高まっています。
②、反対に、雨不足によって長期の渇水に見舞われる地域も発生するといわれています。
九州南部や沖縄県では水資源の逼迫、北陸・東北の日本海側では積雪量が減少し農業用水が不足する恐れがあります。
③、海水面の上昇問題もあります。東京湾や伊勢湾、瀬戸内海などでの浸水被害の地域は今世紀末には2000年比、2.9倍に拡大すると予測しています。
④、米の収穫高は、温暖化の影響で落ちる見込みです。
また、他の穀物や果樹等も生産に適した土地が北に移っているようです。
⑤、森林も、松枯れが広がり、林業や松茸栽培に壊滅的な影響がでるだろうといわれています。
⑥、光化学スモッグの増加、高温によるストレスで死亡するリスクの高まり・・・
また、デング熱を媒介する「ネッタイシマカ」などの分布地域が広がって来ます。

洞爺湖サミットの重要さを感じますね。



東京の地下鉄路線図

2008-05-29 10:53:39 | Weblog
東京の地下鉄路線図

6月10日に池袋~渋谷間の8.9Kmが開業します。
開業時から、西武池袋線、東武東上線、有楽町線と相互直通運転し、2012年には東急東横線ともつながるそうです。

副都心線は埼玉県和光市から渋谷間を繋ぐ20.2Kmの東京メトロの九番目の路線です。

こうして、東京周辺は、周囲の衛星都市が網の目状に繋がってきて、時間にゆとりがあれば、都心の地価の高いところに住まなくっても、行き来にあまり不自由を感じなくはなります。

我々利用者にとっては、便利になりますが、各駅周辺の経済地理、立地条件は大きく変わり、商店等が生き残るためには大変な商戦を展開させられているようです。

願わくは、周辺部の中核都市がもっと整備され、住みよい活気ある街に生まれ変わることを願います。まだまだ、公園とか文化施設とか医療施設、歩道などが、都心部に比べて貧弱なように感じます。むしろ、逆転して欲しいとさえ思います。

そして、高齢者は郊外に、現役は都心に住めるようになるのが理想です。今はむしろ逆では?

なお、今回の開通で一応地下鉄工事は完了するようで、しばらくは静かな東京になるそうです・・・?ホントかね?
東京に移り住んでから、約半世紀、ズーット“Under construction” のように感じていますが。


さて、この路線図も、やっと落ち着けるようですが、地図屋にとってはよいのか悪いのか・・・変わるから需要があったのですから。

こうした地図を作るのは、地図屋やデザイナーにとっては力の見せ所です。
編集の鉄則は
①、東西に走る路線はヨコに、南北に走る路線はタテに、周回する路線はマルク繋いで、できるだけ実際の姿を連想させるように。
②、それでいて、狭い紙面全体を、空きなく、読みやすくレイアウトすること。

この二律背反ともいえる原則を満たしていないと、よろこばれないのです。

私も、30代の頃、JTBの時刻表巻頭の索引図の制作を依頼され、徹夜でレイアウトをしたことがあります。
「く」の字に曲がった日本列島を、真横にダブりなく並べてレイアウトし、かつ、能登半島や伊豆半島はそれらしい姿形に整え、かつ全体を空きなく調和させるのです。編集者冥利に尽きる作業でした。
遠い昔の話ですが・・・





龍王峡ハイキングマップ

2008-05-29 00:27:37 | Weblog
龍王峡ハイキングマップ
今日は、仲間達と栃木県藤原町の龍王峡ハイキングを楽しみました。
幸いに薄日の漂う絶好の行楽日和でした。

私の故郷、広島県北東部の帝釈峡よりも一ランク上の峡谷規模でした。
できたら、大雨の後の峡谷を味わってみたいと思いました。
多分、耳を轟かせるような「ドウドウー」という、すごい音が聞こえたはずですが・・・

さて、この峡谷の案内図を日光市の観光課が作っていました。
くだくだと、観光案内文を羅列せず、要所要所の観光ガイドを噴出しでコメントしているのが大変見やすく好感が持てました。

只、難点は、地図に不可欠な要素である縮尺(またはスケール)が明示してないことです。
多分1:20,000図でしょうが、ある地点間の距離とその所要時間は示してあるのですが、一応きちんとした線縮尺でもないと、部分的な距離確認ができないですね。

方位は、明示してありました。

さて、龍王峡の起源ですが
「今から2200万年もの昔、海底火山の活動によって噴出した火山岩が(近くの海底から火山岩がこの辺まで飛んできたのでしょうか)、鬼怒川の流れによって侵食され、現在のような景観になったといわれています。
(何か、単純な転記のように読めましたが・・・)」

「その名の通り、まるで龍がのたうつ姿を思わせるような迫力は、山間のいで湯、川治温泉と鬼怒川温泉の間、約3Kmに渡ります。」

惜しむらくは、町を挙げての、観光地を発展させようという情熱が見られないことでした。基本的な整備も不十分ですが、それ以上に住民の取り組み姿勢が問題のようです・・・

バブル崩壊による足利銀行の不振にも起因するのでしょうが、鬼怒川温泉街をはじめ、ここ川治温泉も閑古鳥の鳴き始めた温泉街のように見受けられました。






四川大地震の活断層図

2008-05-27 10:56:05 | Weblog
四川大地震の活断層図

5/25 M6.4 これまでで最大級の余震が汶川県と成都の中間地点で発生しました。
余震と第2次災害の危険性も高まっているようです。

四川大地震は阪神大地震の6倍以上の、長さ約300Kmの断層が動いたようです。

断層は過去に起きた地震の痕跡で、こうした断層にたまった歪が耐え切れなくなると地震を起こします。海溝型に対して内陸直下型地震です。

断層には、これまでに地震を繰り返したものと、そうでないものに大別できますが、地表に痕跡の現れていない難物の断層もあります。
それらが、数千年から数万年かけて僅かずつ動きますし、そうした断層が日本でも二千箇所以上あるそうです。

地震が起こると予知技術が話題になりますが、現在のところ、以上のような事から予測は不可能といわれています。
宇宙に探査衛星の飛ばせる時代ですから、土中に探査器を数多く埋めて、活断層の動きを監視できないものですかね・・・
でも、それより予防のほうが大切でしょうが、自然は巨大ですからね。人力の及ぶところではなさそうです。
つまるところ、起こった時の、あわてない対応策を考えておくしかなさそうですね・・・先ず急場の衣・食・住対策ですか・・・


中国・四川大地震では竜門山断層帯を構成する主要な3本の断層のうち、2本が連続して動いたことが解明されています。
ずれた断層の長さは計300km(東京ー名古屋)近くに達し、断層の直上の建造物はことごとく崩壊していたそうです。

もし、東京ー名古屋間(約300Km)で、同じような地震が発生したら、おそらく日本ではオリンピックどころではなくなりますよね・・・

上の図でもお分かりのように、竜門山断層帯は南西―北東方向に走る「灌口―安県断層」「北川―映秀断層」「茂汶ー汶川断層」の3本が並んでいます。
全体で長さ約500Km、幅約30~50Kmの断層帯を形成しています。

 地表に現れた断層の状況などから、今回の地震では初めに「灌口―安県断層」の一部が約100Km、続いて「北川―映秀断層」の一部が200Kmほど動いたとみられています。それに、5/25の余震が加わっています。

断層の垂直方向の段差は灌口―安県断層沿いで最大約3m、北川―映秀断層沿いでは同約5mに達していたそうです。
また、北川―映秀断層の直上にある北川の町では、過去の地震でできたとみられる断層の跡が見つかり、この地域で地震が繰り返し起こっていたことが裏付けられました。

地震頻度の高い日本でも、同様のことが起きないわけがないと、心しておいたほうがよさそうですね。



道州制への案(地図)

2008-05-26 13:58:12 | Weblog
道州制の議論が賑やかになり始めました。
この議論の根本は、
①、 都道府県の合併による事務量の減少
②、 国の出先機関の整理という行政改革
が、主な目的のようです。
提示されている道州制の案のうち、もっともシンプルな9分割案が上の地図です。
北海道はその特区で先行しているといっていい。

道州制のメリットは
①、3,200以上あった市町村は、平成の合併で1,800弱になり、都道府県がおこなう、国と 市町村の間の連絡・調整事務は減少しました。
② 国の出先機関の事務で、地方分権の原則から、道州制になったら、地方に移管したほうが合理的だそうです。
③、 広範囲な交通網の整備が、広い視野で実施できる。このため、県単位で主張している空港や高速道路、新幹線などの濫立や浪費が節約できる。
④、 都府県を越える大規模な川や森林は、その地方の経済を左右する要素なので、自然環境や治山治水に関する事柄は、都府県よりも広い広域自治体を設置した方が合理的で、かつ処理しやすい。
⑤、 地方分権の自立的な広域行政体を設けることで、中央集権的な国家権限を州政府に委譲し、東京一極集中の抑制、過密化の抑制、過疎化の抑制、二重行政の解消が可能になる。

こうしたメリットに対し、デメリットとしては
①、 道州の規模が大きくなり、地方分権の原則から、税や社会保障、その他社会資本に格差が生まれ、それがために、ますます人口偏重をきたす恐れがある。
②、 州都への一極集中が起こり、「ミニ中央集権」になる。
州都とその周辺の声ばかりが重視され、合併で行政権を失った地域の声が軽視される。
③、 財源を州政府に移譲しても、税収が増える州は南関東州(仮)だけに過ぎず、多くのの州は税収が減り、財政的にも自立性が低くなる。
④、 道州制への移行を含む過度の地方分権は、国家の分裂を招く恐れを妊んでいる。
⑤、 強大な権限を持った道州知事が中央政府の意向に従わない可能性があることを危惧している。
などなどですが・・・、

どうもメリットのほうが大きそうですね。


デメリットの部分は、運用次第で解消できるのでは・・・?
都道府県単位を基本に置いた選挙区の区割りも、合理的になり、民意がもっと正しく反映されるのでは・・・
問題は、現政治家さんの足元では・・・??





最古級の荘園図 

2008-05-25 09:59:23 | Weblog
最古級の荘園図 発見

天平15年(743)に墾田永世私有法が施工されると、各地に権力と労働力を持った、寺院や国司、郡司らが大土地経営に乗り出してきた。それらが荘園であり、その管理資料の一つが荘園絵図(荘園図)です。

その後、領域形荘園が一般化してくると、荘園となる土地の範囲を描いた地図がつくられるようになった。
また荘園をめぐる様々な争いごと(境界争いなど)が起こった時にも、絵図が役立ったようです。

今回は、そうした地図のうちで、東大寺荘園の地図が発見されたようです。

今朝の日経によると、

「奈良時代中期(7世紀中頃)に東大寺(奈良市)が所領した荘園の範囲などを示した麻布製の地図(荘園図)が、奈良国立博物館の調査で見つかった。

同寺に伝わった麻布製の荘園図はこれまで18点が正倉院宝物となっているが、今回の荘園図は、民間に流出し所在不明だったものと判明。

地図としては最古級で保存状態もよく、国宝級の資料となりそうだ。」そうです。

見つかった荘園図は「越中国射水郡鳴戸開田地図」(縦77センチ、横141センチ)。
現在の富山県高岡市に当たる地域・・・・
「条里」という碁盤目状の区画で示し、地番や地名、面積などを記し、蛇行した水路や「沼」なども描かれているそうです。
また、荘園の境界を示す「堺」の文字があり、「天平宝字三」(759)の年号と、造東大寺司や同寺僧、越中国司の署名や「越中国印」なども確認できるという代物。

保存状態も良いそうですから、近い将来公開の予定とか・・・
1300年も前のものが、よくぞ民間で保存されていたものですね。そのいわれのほうに興味がありますが・・・

古文書が読めないので、あまり興味はないが、その筋の友人が誘ってくれれば、行って見ますか・・・?




アフリカの地勢図

2008-05-24 18:57:25 | Weblog
アフリカの地勢図
アフリカ大陸の赤道の北側には,世界最大の砂漠,サハラ砂漠があります。
その規模は、東西5、600km、南北1、700kmで面積は約1、000万km2であり、アフリカ大陸の3分の1近くを占めています。
それはまた、日本の面積の26倍にもなります。


平地は低く,標高200mから1、000mの台地が全体の60%以上を占めています。
標高の高い土地は東部と南部にみられ、北や西へ行くほど低く、高台地と低台地の2つに分類できるといえます。
台地が広がっていますが、キリマンジャロ山(5、895m)のように突出した山もあります。

コンゴ川、ナイル川のような長大な川もあります。
ナイル川は沙漠のただなかを沙漠とは無関係に貫流しているようです。
冥土へ行くまでに、一度お目にかかりたいものですが・・・


アトラス山脈は大陸北西部にあり、北には地中海、南には幅160kmほどの草原がひろがっています。まるで、ヨーロッパを遮る衝立のような存在ですが・・・

内陸側の斜面からは数多くのワジ(枯れ川)がサハラに向かって流れています。
ワジなど、日本では考えられない川です。
急に流れが出て、毎年死者がでるそうです。

大陸のかなりの面積が熱帯に属し、赤道を挟んで南北への広がりがほぼ等しいため、アフリカでは各地の気温に大きな違いはなく、暑い大陸のようです。


いずれをとっても、小さな島国、日本では想像できない自然のようです。
少しずつ、楽しみながら、調べてみましょう。




エイズ感染分布図

2008-05-22 12:26:08 | Weblog
国連の発表したエイズ(HIV)感染分布図です。(2003年)

感染は、HIVを含んだ血液が、性交渉や出産・授乳、注射針の使い回しなど、傷口に直接触れた場合に、血液中にHIVが侵入し、感染するそうです。
これとは別に、薬害エイズがありますが、これはエイズにかかった患者の血液を使用したために起こった、医療ミスとも言える感染です。


2005年の世界のHIV感染者数は3,860万人(成人感染率1.0%)いるそうです。
上の分布図は2003年の状況です。アフリカ南部が突出しています。
新たな感染者の比率は、1990年をピークに減少傾向にあるようですが・・・、南部アフリカは増大しているようです。
サハラ以南のアフリカは世界人口の10%程度ですが、HIV感染者は世界の3分の2を占めているとのことです。
国家予算の約半分を対エイズ関係に使っている国もあるとか・・・

また、注目すべきは、15~24歳の女性の感染率が南アでは男性の2倍、ケニヤ、マリでは4.5倍となっています。
貧困、女性の社会的地位の低さ、性的暴力などが原因と見られています。
アフリカの男性諸君!もっと女性を大切にしてくださいよ。



アフリカのあらまし

2008-05-20 10:44:55 | Weblog
アフリカが世界の注目を集め始めました。
ロシア、中国が資源開発に着目し始めてきたからでしょうか・・・
また、悪い予感がします。
第二次大戦後に、やっと世界列強から独立したばかりと言うのに・・・。
「キンタ・クンテ」の故郷よ、ゆっくり目覚めて、ゆっくり立ち上がってほしいね。周りの甘言に惑わされることなく・・・。

これからしばらく、いろいろな角度からアフリカの地図を見てみたいと思います。
先ず今日は、その概観を・・・

アフリカは、面積は3,030万K㎡で、世界全体の22.3%を占めるが、人口は8億5,000万人で、世界人口比では13.7%に過ぎない。現在は53の独立国によって形成されている。
サハラ砂漠以南のアフリカは、かつてヨーロッパ諸国から「暗黒の大陸」と未開の地のように呼ばれたが、ヨーロッパに知られていなかっただけで、実際には古代から文明があったそうです。
これからゆっくり見せてもらいましょう。

大陸北側に世界最大のサハラ砂漠があり、これにより大陸は大きく二つに分けられています。
また大陸東部には世界最大長のアフリカ大地溝帯が南北に走っています。これに西側で接して、エチオピア高原などの高地があり、ヴィクトリア湖などの古代湖(?)があります。
重要な河川にはナイル川・ザイール川(コンゴ川)・ニジェール川など。
大陸最高峰はキリマンジャロ山(5,895m)。この観光地図は素晴らしいですね。後日お目にかけます。
200m未満の平地や低地は少なく9.7%しかない。想像以上に山岳・高原状態ですね。
従って、気候も多様で、大陸中央部はほぼ赤道直下に位置し、高温多湿、これをはさんでセレンゲティ高原などのサバンナ地域が広がっています。
西部のギニア湾沿岸から大陸中部のコンゴ盆地にかけては熱帯雨林で、大陸南部は温暖湿潤気候および西岸海洋性気候であります。南アフリカ共和国の南端では地中海性気候です。

アフリカを5つに分けて概観すると、

①、北アフリカ
サハラ砂漠より北の地域を指す。ホワイトアフリカとも呼ばれ、黒人の多い地域を指すブラックアフリカと対比されています。
アラビア語が使用され、中東との交流が多いため、地理的には、エジプトやリビアを中心に中東の一部とされることも多い。
エジプトのシナイ半島は普通中東として扱い、北アフリカには含めないそうです。スエズ運河のためでしょうか?
地中海沿岸は気候が比較的よく、他のアフリカ諸国に比べ経済・治安共に安定しているようです。

アルジェリア民主人民共和国 (アルジェ) アラビア語、フランス語等
エジプト・アラブ共和国 (カイロ) アラビア語、英語等
スーダン共和国 (ハルツーム) アラビア語、英語等
チュニジア共和国 (チュニス) アラビア語、フランス語等
モロッコ王国 (ラバト) アラビア語、フランス語、スペイン語等
社会主義人民リビア・アラブ国 (トリポリ) アラビア語等

②、中部アフリカ
赤道付近の南北に位置することから、赤道アフリカとも呼ばれています。
アフリカは、文化圏および人種の違いからサハラ砂漠の南北で大きく2つに分けられますが、中部アフリカは、南側のブラック・アフリカ(サブ・サハラ・アフリカ)に入れています。
この地域は、ニジェール川(コンゴ川)とその支流が張り巡らされており、その流域面積は、アマゾン川とその支流に次いで世界第2位です。
この地域にある11カ国は、中部アフリカ諸国経済共同体を結成している。

ガボン共和国 (リーブルヴィル) フランス語
カメルーン共和国 (ヤウンデ) 英語、フランス語
コンゴ共和国 (ブラザヴィル) フランス語
コンゴ民主共和国 (キンシャサ) フランス語
サントメ・プリンシペ民主共和国 (サントメ) ポルトガル語
赤道ギニア共和国 (マラボ) スペイン語、フランス語
チャド共和国 (ンジャメナ) フランス語
中央アフリカ共和国 (バンギ) フランス語

③、東アフリカ
アフリカ東部地域、おおむね大地溝帯から東側の地域です。
この地域はインド洋に面し、沿岸部は、モガディシュ、キルワ、マリンディなどの都市がインド洋のイスラム商人の交易で繁栄したことからイスラム教が広く浸透しています。
内陸部でも特に北部は、アクスム王国のあったエチオピアがコプト教の伝統を受け継いでいます。
歴史的な文化圏としては、モノモタパ王国、ロズウィ王国があったジンバブェまで含まれていますが・・・。

ウガンダ共和国 (カンパラ) 英語
エチオピア連邦民主共和国 (アディスアベバ)
エリトリア国 (アスマラ) 英語
ケニア共和国 (ナイロビ) 英語
コモロ連合 (モロニ) フランス語
ジブチ共和国 (ジブチ市) フランス語
セーシェル共和国 (ヴィクトリア) 英語、フランス語
ソマリア (モガディシュ)
タンザニア連合共和国 (ダルエスサラームおよびドドマ) 英語
ブルンジ共和国 (ブジュンブラ) フランス語
ルワンダ共和国 (キガリ) フランス語

④、南部アフリカ
中部アフリカ南部のコンゴ盆地よりも南側に位置する緩やかな丘陵地帯以南(おおよそ南緯10度以南)が、南部アフリカと呼ばれる地域です。
地理的に、大陸の東方にあるマダガスカル島などを含みますが、文化圏や自然体系の観点から見て、共通点は少ないようです。
気候は、大半が乾燥ステップ気候で、ケープタウン周辺の最南端部は地中海性気候です。
民族は、元々コイサン語族の土地だったこの地に、まず北からバンツー語族が南下、続いて、南からオランダ人移民の子孫(アフリカーナー)がイギリスに追われて北上したという歴史を経て、現在では各民族の居住エリアは入り組んだ状態です。

アンゴラ共和国 (ルアンダ) ポルトガル語
ザンビア共和国 (ルサカ) 英語
ジンバブエ共和国 (ハラレ) 英語
スワジランド王国 (ムババーネ) 英語
ナミビア共和国 (ウィントフック) 英語
ボツワナ共和国 (ハボローネ) 英語
マダガスカル共和国 (アンタナナリボ) フランス語
マラウイ共和国 (リロングウェ) 英語
南アフリカ共和国 (プレトリア)、(ケープタウン)、(ブルームフォンテイン) 英語
モザンビーク共和国 (マプート) ポルトガル語
モーリシャス共和国 (ポートルイス) 英語、フランス語
レソト王国 (マセル) 英語

⑤、アフリカ
アフリカの西部地域、具体的には、サハラ砂漠の南側で、かって西スーダンと呼ばれた地域と、中央スーダンの一部、大西洋、ギニア湾に面する「上ギニア」の国々が含まれる地域です。
モロッコやアルジェリアは、地理的のみならず文化的にも北アフリカとして位置づけられ除外されますが・・・。
西アフリカは、黒アフリカ史において最重要地域のひとつであり、アフリカ美術の起源でアフリカ鉄器時代のさきがけのひとつとなったノク文化が、ナイジェリア、ジョス高原において紀元前5世紀頃若しくはそれ以前から繁栄し、8世紀以前からガーナ王国をはじめとしてマリ帝国、ソンガイ帝国など強力な王朝が、ニジェール川流域に16世紀まで次々と興亡を遂げたと言われています。
これらの強力な王朝は、世界遺産にもなっているモーリタニアのシンゲッティ、ウアラタ、ティシット、ウアダンなどのオアシス都市とともに、金や岩塩の取引によって繁栄しました。
ギニア湾岸のベナン共和国は、ダホメ王国が繁栄した場所であり、すばらしい青銅美術とポルトガルからの銃の輸入で強大化したナイジェリアのベニン王国からその名前をとっています。
また、アメリカの解放奴隷によって1847年に建国されたリベリアは、西アフリカで最も古い独立国として知られています。
19世紀から20世紀にかけ、ヨーロッパ帝国主義による植民地化の波が押し寄せ、イギリス、ドイツ、フランスなどの列強の支配下に置かれました。
特に北アフリカから侵攻したフランスは、黄金海岸などを除いた大半の西アフリカを植民地としました。

これらの地域は、第二次世界大戦後、1960年を中心として次々と独立しました。
西アフリカ地域では、西アフリカ諸国経済共同体を結成し、西アフリカ諸国が密接して経済発展に寄与する機関を設置しています。

モーリタニア・イスラム共和国 (ヌアクショット)
ガーナ共和国 (アクラ) 英語
カーボベルデ共和国 (プライア) ポルトガル語
ガンビア共和国 (バンジュール) 英語
ギニア共和国 (奇尼亜、コナクリ) フランス語
ギニアビサウ共和国 (ビサウ) ポルトガル語
コートジボワール共和国 (ヤムスクロ)、(アビジャン) フランス語
シエラレオネ共和国 (フリータウン) 英語
セネガル共和国 (ダカール) フランス語
トーゴ共和国 (ロメ) フランス語
ナイジェリア連邦共和国 (アブジャ) 英語
ニジェール共和国 (ニアメ) フランス語
ブルキナファソ (ワガドゥグー) フランス語
ベナン共和国 (ポルトノボ) フランス語
マリ共和国 (バマコ) フランス語
リベリア共和国 (モンロビア) 英語

⑥、独立国以外の地域
イギリス領
  セントヘレナ島 (アセンション島、トリスタン・ダ・クーニャ諸島を含む)
  英領インド洋地域 (チャゴス諸島、ディエゴガルシア)

フランス領
  マイヨット Mayotte (海外領土)
  レユニオン Réunion (海外県)(グロリオソ島 Glorioso Is.、トロメリン島 Tromelin Is.、ファン・デ・ノヴァ島 Juan de Nova Is.などを含む)

スペイン領
  カナリア諸島 Islas Canarias (自治州)
  セウタ (飛地)
  メリリャ (飛地)
その他
  ソマリランド共和国 (ハルゲイサ)
  西サハラ (アイウン)
  南カメルーン連邦共和国 (バメンダ)


すごく複雑な大陸ですね。
この世にいる間に、冥土への土産に少し調べてみなくっちゃ・・・