地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

四川大地震の活断層図

2008-05-27 10:56:05 | Weblog
四川大地震の活断層図

5/25 M6.4 これまでで最大級の余震が汶川県と成都の中間地点で発生しました。
余震と第2次災害の危険性も高まっているようです。

四川大地震は阪神大地震の6倍以上の、長さ約300Kmの断層が動いたようです。

断層は過去に起きた地震の痕跡で、こうした断層にたまった歪が耐え切れなくなると地震を起こします。海溝型に対して内陸直下型地震です。

断層には、これまでに地震を繰り返したものと、そうでないものに大別できますが、地表に痕跡の現れていない難物の断層もあります。
それらが、数千年から数万年かけて僅かずつ動きますし、そうした断層が日本でも二千箇所以上あるそうです。

地震が起こると予知技術が話題になりますが、現在のところ、以上のような事から予測は不可能といわれています。
宇宙に探査衛星の飛ばせる時代ですから、土中に探査器を数多く埋めて、活断層の動きを監視できないものですかね・・・
でも、それより予防のほうが大切でしょうが、自然は巨大ですからね。人力の及ぶところではなさそうです。
つまるところ、起こった時の、あわてない対応策を考えておくしかなさそうですね・・・先ず急場の衣・食・住対策ですか・・・


中国・四川大地震では竜門山断層帯を構成する主要な3本の断層のうち、2本が連続して動いたことが解明されています。
ずれた断層の長さは計300km(東京ー名古屋)近くに達し、断層の直上の建造物はことごとく崩壊していたそうです。

もし、東京ー名古屋間(約300Km)で、同じような地震が発生したら、おそらく日本ではオリンピックどころではなくなりますよね・・・

上の図でもお分かりのように、竜門山断層帯は南西―北東方向に走る「灌口―安県断層」「北川―映秀断層」「茂汶ー汶川断層」の3本が並んでいます。
全体で長さ約500Km、幅約30~50Kmの断層帯を形成しています。

 地表に現れた断層の状況などから、今回の地震では初めに「灌口―安県断層」の一部が約100Km、続いて「北川―映秀断層」の一部が200Kmほど動いたとみられています。それに、5/25の余震が加わっています。

断層の垂直方向の段差は灌口―安県断層沿いで最大約3m、北川―映秀断層沿いでは同約5mに達していたそうです。
また、北川―映秀断層の直上にある北川の町では、過去の地震でできたとみられる断層の跡が見つかり、この地域で地震が繰り返し起こっていたことが裏付けられました。

地震頻度の高い日本でも、同様のことが起きないわけがないと、心しておいたほうがよさそうですね。