地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

地球温暖化地図

2008-05-30 10:49:16 | Weblog
地球温暖化地図

近年、地球表面の平均温度は上昇しており、海水面の上昇や気象の変化により、生態系や人類の活動への悪影響が懸念されています。
2~3℃を超える平均気温の上昇が起きると、全ての地域で利益が減少またはコストが増大すると予測されています。

この地球温暖化は自然由来の要因と人為的な要因に分けられます。

20世紀後半の温暖化では、人間の産業活動等によって排出された人為的な温室効果ガスが主因とする説が有力となっています。

2100年には平均気温が最大推計で6.4℃、海面水位は平均推計で38.5cm上昇すると言われています。
その上、一度環境中に増えた二酸化炭素などの長寿命な温室効果ガスは、固定しない限り、約100年間に亘って地球全体の気候や海水に影響を及ぼし続けるため、今後20~30年以内の対策が決定的な意味を持つと指摘されています。
洞爺湖サミットの重要性が伺えますね。

地球温暖化は、また、洪水や旱魃、酷暑やハリケーンなどの激しい異常気象を増加・増強させます。
また、いろいろな生物の大規模な絶滅を引き起こす可能性も指摘されています。
こうした自然環境の変化は人間の社会にも大きな影響を及ぼします。
真水資源の枯渇、農業・漁業などへの影響を通じた食料問題の深刻化などです。


このように地球温暖化のリスクが巨大であることが示される一方、その抑制(緩和)に必要な技術や費用の予測も行われています。

人類は有効な緩和策を有しており、温室効果ガスの排出量を現状よりも大幅に削減することは経済的に可能であり、経済学的にみても強固な緩和策を実施することが必要です。

現在も温室効果ガスの排出量は増え続けていまる。
放置しておくと、年々蓄積され、地球が窒息してしまいます。

日本の、各分野の影響を羅列すると

①、豪雨の発生頻度や強度が増し、現在の治水設備では、特に都市部では被害が拡大する可能性が高まっています。
②、反対に、雨不足によって長期の渇水に見舞われる地域も発生するといわれています。
九州南部や沖縄県では水資源の逼迫、北陸・東北の日本海側では積雪量が減少し農業用水が不足する恐れがあります。
③、海水面の上昇問題もあります。東京湾や伊勢湾、瀬戸内海などでの浸水被害の地域は今世紀末には2000年比、2.9倍に拡大すると予測しています。
④、米の収穫高は、温暖化の影響で落ちる見込みです。
また、他の穀物や果樹等も生産に適した土地が北に移っているようです。
⑤、森林も、松枯れが広がり、林業や松茸栽培に壊滅的な影響がでるだろうといわれています。
⑥、光化学スモッグの増加、高温によるストレスで死亡するリスクの高まり・・・
また、デング熱を媒介する「ネッタイシマカ」などの分布地域が広がって来ます。

洞爺湖サミットの重要さを感じますね。