地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

火山土地条件図

2008-01-28 09:50:55 | Weblog
国土地理院では、火山噴火予知や防災対策の基礎資料として「火山基本図」(2008.1.26掲載)と「火山土地条件図」を作成しています。
作成している火山は、活動的で特に重点的な火山(13火山)と潜在的爆発活力を有する火山(36火山)です。
これまでに完成した「火山基本図」は31火山、
今回とりあげた「火山土地条件図」の火山は次の14火山です。

十勝岳、樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳、安達太良山、磐梯山、草津白根山、
富士山、伊豆大島、三宅島、阿蘇山、雲仙岳、霧島山、桜島  
(縮尺 1:15,000~1:50,000)

記載内容は
1、 過去の火山活動によって形成された地形や噴出物の分布(溶岩流、火砕流、スコリア丘〔黒色多孔質の火山砕屑物〕、岩屑なだれ等)、
2、 防災関連施設・機関、救護保安施設、河川工作物、観光施設等 です。

火山は、活動が静かな時期にはその山麓の住民に温泉などの恵みを与えてくれますが、ひとたび活動が始まると、噴出する火山岩塊や火山灰、溶岩流などの直接災害、
土石流や泥流などの二次災害により多大な被害を与えます。

2008年7月7日~9日(3日間) に予定している洞爺湖サミットは大丈夫なんでしょうか?
開催されるウィンザー・ホテルは、洞爺湖西岸の「基盤山地斜面」の地盤の確りした山に位置していますが、・・・?
なにしろ、大有珠、小有珠、昭和新山など有史時代に入って7回も火山活動をしていますし、洞爺湖温泉も1910年の噴火の後に湧き出たもので、常に火山災害の危険をはらんでいるそうです。

この一帯は地盤も弱く、マグマ上昇の場となるだけでなく、地殻変動も受けやすいといわれています。