地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

その他の編集図(一般図)

2008-01-05 09:20:06 | Weblog
そのほかの「編集図」(一般図)

一般図のなかの、1:50,000図以外の「編集図」に、
1:200,000の「地勢図」・・・130面
1:500,000の「地方図」・・・8面
1:1,000,000の「国際図」・・・3面
1:3,000,000の「日本とその周辺」・・・1面
 があります。

「編集図」というのは、それより縮尺の一ランク大きい地図の内容を、取捨選択したり、簡単表現(「総描」といっていますが)したりして、その縮尺に適った、見やすい表現に作り変えることです。
川と道路と鉄道が並行して走っている場合がよくありますが、正確にその位置を書こうとすると、記号の幅からいって、1:1,000,000図の場合は重なってしまいます。0.1mmの線の幅は、実際には100mですから、重なるわけです。それを見やすく表現するには、両方に位置をずらすしかないですよね。
集落の表現だって同じです。原野にポツンと一軒のお家が建っている場合、1:25,000図ではそのお家の幅が10m以上の場合は黒い長方形の記号(「独立家屋」といいます)で表現しますが、1:50,000図では取捨選択されるか、集落の一部として纏めて表現(「総描家屋」といいます)されます。縮尺が小さくなるに従って、ドンドン省略されます。
その整理整頓作業を「編集」といっていますし、そうして出来た地図を「編集図」といっています。(一般図の場合ですが)
1:1,000,000図の「国際図」は、和文のものと英文のものがあります。
また改めてとりあげてみますが、国際的に統一した地図作りの一環です。