地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

等高線(2)

2008-01-18 11:42:45 | Weblog
等高線を読む上では、地性線を知ることが先ず大切です。
これは、地形を平面または緩やかな曲面の寄せ集めと捉え、その接続部分の境、接続線のことを云います。
地形図にこの線を描くことで、地形の起伏がよく解ります。
地性線には、凸線、凹線、傾斜変換線があります。
先ず、凸線ですが、山頂から連なる稜線のことで、分水線とも云います。登山者は山尾根といっています。それを地図にしたものを「尾根地図」といい、ひところの登山ガイドにはよく見受けられました。
だいたい直線状で、その分岐点の形は三叉線に成っています。
また、凸線上には、山頂は勿論ですが、他に鞍部(峠)や、山級が含まれます。
山級は、侵食などで山頂になる前の形で、尾根のなだらかな頂き部分、傾斜が変る手前のなだらかな稜線部分を云います。
凹線は、稜線と稜線の間にある線で、谷線とも云います。雨水の合流する線で、沢であり、谷であり、川の線です。
凸線も、凹線も等高線に直交しますので、そのように書いてみてください。
一般に、凸線は赤または実践で、凹線は青または破線で表します。
傾斜変換線は、斜面の勾配が急に変わる線で、山裾や、断層線、段丘線などのことです。等高線とは大体、並行(または斜交)します。
これら、地性線だけで描いた地図を地性線図(configuration map)または稜線図といいます。