雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

気になる キ と、アンドロメダ累積2時間半。

2015年10月08日 | 機材
月も下弦を過ぎ まさに撮り頃を迎えているのですが、
例によってわが越後は天気がすぐれません。
都会に比べ空が暗いのに、周りに天体写真の仲間が少ない大きな理由です。

そんな中で5日夜は薄雲がありながらも夜半前に星が見えてきたので、
検証も兼ねて撮影する事ができました。

検証とは 高価なR200SS用コマコレクターPHを購入したものの、明るい星に" キ " の字の光条が出て
星像がブレたように写ってしまう現象の原因究明。 関連記事は ⇒ こちら

光害カットフィルタを組み込んだCooled60Dと、直焦ワイドアダプター60を介してコレクターPHを装着した状態
これまでの検証結果ではカメラを回転させると光条も回転する事から、
コレクターPHに原因は無さそうなのですが・・
そこで他の方のブログ検索で浮上してきたのが、
直焦ワイドアダプター60」のスケアリングの問題から光軸ずれを起こしているのでは、というもの。
そこで今回はコレクターPHの取説に記載されているもう一つの接続方法を試してみました。
各アダプターと「R200SS用回転リング」を介して装着したコレクターPH
それは、R200SSに付属している「R200SS用回転リング」を使うというもの。
内径が小さい事から周辺減光が大きい事が予想されますが、接続がよりシンプルになります。
これで謎の光条が無くなればこれで行こうときめ、フラット画像も事前に撮影しておきました。
下は作成したフラット画像の比較です。
左がワイドアプター、右が回転リングのフラット画像。(夕方の曇り空で作成したもの)
回転リングのフラットは形がゆがんでいるのが気になりますが、そんなに悪くなかったので
これでキの字が消えてくれればと期待したのですが・・
またもや、明るい星に例の光条が出て期待外れの結果に。

この夜、うすモヤと月明かりの中で撮ったアンドロメダ大星雲です。
アンドロメダ大銀河 M31 
( 画像クリックで元画像の20%まで拡大 )
北部と南部を別に撮ってモザイク結合 R200SS用回転リングを介してコレクターPHを接続)
( 上が北の方向 )
撮影DATA: 2015/10/06am (南部)01:26’~ (北部)02:39’~ Vixen R200SS+コマコレクタPH(合成f=760mm F3.8
露出 北部15分×5枚 南部 20分・15分×各2枚 ISO 800 Cooled 60D (気温12℃ 冷却 -6℃)
 ガイド鏡GS-60S タカハシ EM-200 Temma2M PHD2 ステライメージ7 マイクロソフト I.C.Eでモザイク結合
モザイク結合前の画像は以下になります。
( 各 画像クリックで元画像の25%まで拡大 ) ノートリミング
 

問題の" キ "の字の光条です。
左が前回(9/22am)「直焦ワイドアプター60」で撮ったもの。右が今回「R200SS用回転リング」で撮ったものです。
拡大してみると、やはり 星像がブレて写っています。(ガイドは良好です)
さて困りました。次は何をすれば・・

9月22日amに撮ったものと重ねてみました。
前回の方が空は良かったのですが、これで北部・南部とも約2時間半の露光になりました。
今年中に5時間くらいまでは重ねたいですね。

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すっかり行き詰まっていたところ、昨日いっささんから電話が。
その話しの中で、次はカメラも替えてみたらどうかとのアドバイスが。
なるほど、カメラを替えての検証はまだやってなかった。
次回はノーマルカメラでまともな星像が見られますように・・
アレッ、そうすると冷却デジカメはどうなるんだ?
「かたてま野菜」 残るのはこくうまトマトと木になったオクラだけ

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月明かりにもめげず、カシオペア座の2対象

2015年10月06日 | 天体写真(星雲・星団)
2日夜、前回記事のアイリス星雲の後に撮ったカシオペア座の対象になります。
アイリス星雲が上ってきたばかりの月明かりで、ここまで悲惨な結果になるとは予想していませんでした。
それでも月が上るにつれて空が明るくなってきている事はわかっていたので、
次に選んだのは、できるだけ月明かりにも負けない対象という事でめったに撮らない散開星団を。

散開星団 NGC 7789 (カシオペア座)
( 画像クリックで元画像の25%まで拡大 ) ノートリミング
( 上が北の方向 )
撮影DATA: 2015/10/ 2 23:43’~ Vixen R200SS+コマコレクタPH(合成f=760mm F3.8) 露出10分×6枚 ISO 800
Cooled 60D (気温14℃ 冷却 -5℃)  ガイド鏡GS-60S タカハシ EM-200 Temma2M PHD2 ステライメージ7

散開星団というとプレアデス星団和名スバル)くらいしか撮ったことはないのですが、
さすが星だけの集まり、月明かりに負けず写ってくれます。
初めて撮ったのですが、明るさの揃った暗めの星が密集してまるで球状星団のよう。

撮影中のおりおんショットです。

もうずいぶん月が高く昇ってきていたのですが、粘ってもう1タイトル。
今度は同じカシオペア座の明るめの散光星雲。
その形からパックマン星雲との愛称もあるようです。
NGC 281 (カシオペア座)
( 画像クリックで元画像の25%まで拡大 ) ノートリミング
( 上が北の方向 )
撮影DATA: 2015/10/ 3am 00:50’~ Vixen R200SS+コマコレクタPH(合成f=760mm F3.8) 露出15分×4枚 ISO 800
Cooled 60D (気温14℃ 冷却 -5℃)  ガイド鏡GS-60S タカハシ EM-200 Temma2M PHD2 ステライメージ7
なんとか写ってくれましたが、かなり画像処理に無理をしたため
背景が荒れてしまって透明感がありません。
これを撮っている時には、まもなく家の屋根から月が顔を出すくらいまで上がっていました。

この後、VC200L鏡筒に載せ換えて、高く昇った月を撮っています。(前回記事で掲載済)

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只今、例の”キ ”の字の光条の検証を兼ねて
撮影中なのですが、まったく能率があがりません。
できれば作品もと思ったのですが、
検証でカメラを何度も付け外しを行い、
何が何やらで結果の整理もぐちゃぐちゃ。
それにしても寒くて集中できません。
3時現在の気温12℃。
じたばたしている間に下弦の月が上ってきました。

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なめたらいかんぜよ! 下弦前の月明り

2015年10月04日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
2日の夜は下弦の月になるのにまだ3日ほどあったのですが、
予報では夜9時過ぎから雲が切れ、朝まで晴れるという事だったので早くから設営しました。
下弦の月は上弦の月にくらべ、そんなに空が明るくならないという経験から
夜半くらいまでは枚数を撮って重ねればなんとかなるだろうという目論見でした。
この夜のメインは毎年挑戦しているものの、未だ画になっていないアイリス星雲(ケフェウス座)
いつ雲が切れてくれるか 空を見上げていたところ、落ちて来たのはなんと雨。
簡単に撤収できないため、シートや傘で緊急措置
機材を設営してから雨に降られたのは、これが初めて。
幸い大降りにはならなかったため 雨があがって雲が切れたころには、
これで空気が澄んでくれればもうけもの、程度に考えていました。
予定より少し遅れて9時半頃から撮影開始。
雨が上がっても 肉眼では明るい星しか見えない空でした
月が出たばかりだったのですが、予定していた20分露光(ISO 800)では真っ白で無理。
時間が早かったため、各家の灯火で空がまだ明るかったようです。
結局15分露光で8枚撮影して、次のカシオペア座の撮影対象に。

翌日 画像処理をしてみたところ、リベンジどころか今までで一番ひどい画像であることがわかりました。

2015/10/02 21:21’~ R200SS+コレクターPH(f=760mm) 15分×8枚 Cooled60D
背景が明るいためか、手持ちのフラット画像が合わずにお手上げでした。
撮影前半は団地内の灯火、後半は上って来た月明りの影響と思われます。
となると、さらに月の高度が上がったあと撮ったカシオペア座の2対象も・・・

この夜のメインタイトルがコケた代わりに、撤収間際に撮った月の画像を。
( 鏡筒をR200SSからVC200Lに入れ替えて撮影しています。 )

月齢 19.4 
( 画像クリックで元画像の20%まで拡大 )2分割して撮ってモザイク結合
( 上が の方向 )
撮影DATA: 2015/10/ 3am 03:03’~ Vixen VC200L+canon1.4x(合成f=2520mm F
露出 2分割 共 1/40秒×26枚  ISO 200 Cooled 60D (冷却 オフ)
 タカハシ EM-200 Temma2M Avistack マイクロソフト I.C.Eでモザイク結合

クリックで拡大しても元画像の1/5(20%)サイズにしかなりませんので、
上の静止画撮影の後にEOS C.M.Rのクロップで動画撮影したものもお見せします。
動画は1分前後のものをRegiStax6で処理したものです。
比較のため、静止画26枚をAviStackでコンポジットしたトリミング画像も一緒に。
(先の掲載画像の上の白枠)から順に「静止画コンポジット」・「動画処理」の掲載順になります。

( 画像クリックで元画像の75%まで拡大 )



26枚の静止画を処理した画像
約1分の動画を処理した画像





こうやって比較してみると動画処理の高解像に目を引かれますが、
静止画の1/25の狭い範囲しか撮れず、撮影自体は比較的短時間にしても、
処理にかかる時間を考えると、動画で月の全体を撮るにはよほどのヒマと根気がないと・・
以前、上弦の月でやっております。撮影2時間、動画処理20時間(上弦の月)

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アイリス星雲は月明かりのあるような夜に撮る代物ではない
という事がよぉーくわかりました。
結局、この夜の悪役だった下弦前の月で茶を濁す結果に。
このあと撮ったカシオペア座の2対象も陽の目を見ることが
できるかどうか?

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