雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

月面上空1万km(上弦の月ステレオ写真)

2015年06月26日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
梅雨時でずっと撮影できてないのですが、24日は薄雲の中で上限の月が見えていました。
星雲や銀河の撮影は無理でも、シィーングさえ良ければ月は撮ることはできます。
とりあえずVC200Lで月を撮影し、星が見えれば先日のR200SSの光軸調整の検証も・・
と考えて機材を設営しました。
カメラのライブビューで見たところシィーングがあまり良くなかったので、
エクステンダーで拡大してのモザイク撮影はやめて、全面撮影だけにしました。

上弦の月
( 画像クリックで50%まで 拡大表示 )
撮影DATA: 2015/ 6/ 24 20:25’~ Vixen VC200L(f=1,800mm F
露出1/60秒×38枚コンポジット ISO 400 Cooled60D (冷却オフ) EM-200USD赤道儀 AviStack

星雲や銀河の撮影には じゃまな月なのですが、これまでにも上限の月は何度も撮っています。
そこで一度やってみたかったことを。
それは月の秤動(ひょうどう)を使ったステレオ写真の作成。
秤動(ひょうどう)・・月はいつも同じ面を見せていますが、自転・公転によりわずか首振り運動を行います。

これまでに撮った月の画像をチェックしたところ、
の3枚をピックアップしてみました。
それぞれ撮影鏡筒やカメラ、撮影方法が異なっていますので事前にサイズ変更、トーン調整を行いました。
2014/04/07・・・R200SS+EXT(f=1,500mm) Cooled60D
2015/04/26・・・VC200L+2.0x(f=3,600mm) kissX2

結局、今回撮った画像と、画像サイズは倍近いものの秤動の差の大きかった4/26の画像で作成してみました。


交差法で月が一つに見えるように目を調整してみます。

残念ながら期待していたような立体感は得られませんでした。
両者の月齢はまずまずだったのですが、
左右(東西)方向だけでなく、上下(南北)方向も秤動の差が大きかった事。
更に撮影方法の違いからくる解像度の差、そしてなによりも
細かすぎる多くのクレーターが立体視をじゃましているようです。

本題の失敗をごまかすべく、3枚の上弦の月の画像から作成してみました。
月面(エックス) の正体
月面X(エックス)の他にも、その下方にあるヴァルタークレーターの中央峰の影の変化も見ることができます。

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空の悪化により星像による光軸調整結果の検証はできませんでした。
これから月がますます太って明るくなります。
月が下弦を過ぎるころまで撮影はおあずけです。

今年「かたてま野菜」に初参加のじゃがいも「インカのめざめ」。
葉が黄色くなってきたら収穫なのですが・・、来月かな?

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2 コメント

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交差法(寄り目)の天才 (さすけ)
2015-06-27 09:02:36
おはようございま~す。
「今朝3時頃、満点の空」と女房が言ってました。確かに目がさめてタブレットのGPVを見たんだけど起きる気にはなれずでした。
「秤動(ひょうどう)の証拠がヴァルタークレーターの中央峰の影の変化だよ」という事でしょうか。
あっ、そうそうさすけはきっと交差法(寄り目)がすぐ見れる天才のような気がします。
梅雨時・瞬間チャンスによる「ヤケクソ月撮影」でも雲上さんのように別のテーマで記事にしてもらえるととても楽しいです(^。^)。
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秤動(ひょうどう)の証拠 (雲上(くもがみ))
2015-06-27 10:39:05
さすけさんの奥さんも、早朝3時に空を見るとはタダモノではありませんね。
朝6時過ぎはもうパッとしない空でした。

秤動(ひょうどう)の証拠は右縁の危機の海(ウサギの耳)のあたりを見てもらうとわかると思います。
でも今回選んだ3つの月が完全な半円ならクレータの影の違いも秤動の証拠になりますね。
わたしも昔はやった立体に見える本などで、交差法けっこう得意です。

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