雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

M101(回転花火か?車輪銀河か?)

2013年05月15日 | 天体写真(系外銀河)
12日の夜のメインテーマは、今年初撮影のおおぐま座のM101銀河でした。
この銀河は見かけも大きく、記事タイトルにあるように別名を2つも持っています。
ただ「回転花火」というほど腕は力強く無く、「車輪」というにはゆがみが大きいと
個人的には思っています。
毎年挑戦しているのですが、まだ満足した画像が得られていません。
「春の銀河」の最後(?)の撮影になるかも知れないという事で、やっかいな対象に挑戦してみました。

”カブリ”補正などがまだ不十分ですが、ご覧下さい。
M101銀河(おおぐま座) DATA: 2013/05/12~13am VixenR200SS+BaaderMPCCMarkIII+canon1.4x
(合成f=1120mmF5.6)  LPS-P2FIL 10分露光 20枚 ISO2500 Cooled60D(気温13℃ 冷却-11℃)
EM-200USD赤道儀 60mmガイド鏡 ORION SSAG PHDガイディング ステライメージ7 FlatAide他

これまではのっぺりして冴えなかった中心部の拡大です。
自己満足ですが、やっと口径20cmのR200SSで納得できる写真になったと思いました。
ポイントはISO2500の高感度設定で露光時間を抑え、流れを縮小できた事と、
ピントの追い込みを、ライブビュー画面のパソコン表示による方法に変更した事。
冷却カメラでもISOに比例してノイズが増えるため、コンポジット枚数を可能な限り増やしました。

そして、各種画像処理の活用。  <マルチバンドシャープ> の例
( 処理  )・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( 処理  )
銀河だけに効果が出るよう作成したマスク。(私は”銀河FIL”と呼んでいます)


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自宅裏の設営場所からは東側が家の陰になるため、
主に南中後の対象を撮影しています。
春の対象はそろそろ西に低くなっているのですが、
夏の撮影対象は夜半過ぎになってもなかなか南中してくれません。
当面、何を撮るか。それが問題です。

雲上くもがみ
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4 コメント

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おはようございます (おりおん)
2013-05-15 08:45:12
雲上さんの銀河はいつも迫力ありますねぇ。
拡大しても破たんしないですよね。スゴイです。

私もたまにマルチバンドシャープを使いますが、強い処理に耐えうる素材じゃないと粗くなりますね。
暗黒部の濃淡などははっきりしてきますが、ノイズも増えちゃいます(^_^;)
雲上さんの画像はたっぷり露出をかけてらっしゃるので、仕上がりもやはり素晴らしいんでしょうね。
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やりすぎを、ぐっとこらえて。 (雲上(くもがみ))
2013-05-15 09:07:00
おりおんさん、おはようございます。
マルチバンドシャープでもっと腕を際立たせる事もできるのですが、
星雲内の星や明るい部分が太りだすので、ぐっとこらえてここで止めています。(笑)

ガイド流れ・露光時間・ピント、そろそろ現行の機材・方法での限界に近づいているようです。
次の目標を見つけないと、モチベーションの維持が・・・・
返信する
M101、私は全戦全敗です (ただよし)
2013-05-16 11:33:27
こんにちは。とても良く撮れていますね。
私はこれまで何度もM101に挑戦してきたのですが、全戦全敗です。
掲載されているマルチバンドシャープの前後比較写真、ちょっとびっくりしました。
恐らく私の素材のSN比が低いためだと思うのですが、「おりおん」さんのコメントにあるように粗くなってしまうんです。
おいしい料理を作るためには、シェフの腕前も必要ですし、良い食材も必要ということなのだと思います。
今回の記事もごちそうさまでした。(笑)

返信する
これまでで最良のM101でした。 (雲上(くもがみ))
2013-05-16 11:57:58
ただよしさん、こんにちは。
マルチバンドシャープで余り荒れないのは、露光時間(コンポジット枚数)を多めにしているせいだと思います。
これまでになく細部が浮き出てくれたのは、ピントずれとガイド流れが少なかった結果だと思います。
流れの抑制についてはISO3200にすれば、更に露光時間を短縮できますが、
たぶんノイズが増えすぎて、この辺の感度が妥協点かと考えています。
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