雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

VC200Lには魔物が棲む?

2015年03月17日 | それでも星は流れる
15日夜 薄雲はあったものの久しぶりに星が見えました。

星は見えても薄雲越しなことがわかります。 当日のGPV予報

木星を除いて前回星が見れたのは先月16日だったので、ひと月ぶりになります。
となれば、撮るっきゃない! という訳で設営。
肉眼では北極星もはっきり見えない空でした。まして「きりん座」のあたりには星がまったく見えず。(30秒×3枚コンポジット)

雪国のこの時期は星が見えるだけでも貴重なので、つい撮ってしまうのですが、
北極星が見えるか見ないかという透明度では撮った画像に期待はできません。
今回は作品は無理でも、以下の2点について検証を行ってみたかったのです。
① タカハシ製鏡筒バンドによるVC200Lガイド精度向上の確認
② 低ISO感度(800)による長時間露光(25分)の検証

併せて結露によるトラブル防止のため冬場冷却をオフにしてきた
③ 冷却デジカメCooled60Dの冷却オンでの撮影 (「乾囲送兵衛」も装着 )


最初に選んだ対象は、これまで撮ったことのないきりん座の系外銀河NGC2403
系外銀河導入Map」をPCモニタに表示しながら目盛り環導入完了。
PHD2グラフもこれまで以上の追尾数値を表示しています。
振れも2”以内に収まったすばらしい追尾です。(赤緯が高く星の動きが小さい事もあり?)
これまで最長の25分露光で6枚撮ったのですが、途中薄雲の通過でPHD2が頻繁に
StarLostとなり、撮った半分は使いものなりませんでした。
( この時は星が流れたのはStarLostのせいだと思っていました。)

NGC2403 (きりん座)
ノートリミング画像  ( 画像クリックで 元画像の25%の拡大画像を表示します )
( 上 が北の方向 )
撮影DATA: 2015/ 3/ 15 20:46’~ VixenVC200L+レデューサ(合成f=1,278mm F6.4
露出25×3 枚コンポジット  ISO 800 Cooled 60D (気温3.8℃ 冷却 -13℃) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG タカハシガイドスコープD50mm f700mm PHD2 Guiding ステライメージ7
この銀河は初めて撮ったのですが、大きい割にはちょっと眠たい銀河のようです。
ISO感度を抑え(800)、冷却することによりノイズレスな画像を。とは言っても、わずか3枚では・・

日が替わって今度はメジャーな対象を撮ることにしました。
北斗七星の輝きも元気がありません。(30秒×4枚コンポジット)
結局、4枚目頃からStarLostが頻繁に発生したため、そこで撤収しました。
早めに撤収したのは翌日の夜の予報の方が良かった事と、介護中の母の通院日だったため。

流れた4枚目も無理やり加えて画像処理しました。
M81 & M82 (おおぐま座)
ノートリミング画像  ( 画像クリックで 元画像の25%の拡大画像を表示します )
( 北はひだりの方向 * 対角に入れるため少し傾けています )
撮影DATA: 2015/ 3/ 16am 00:14’~ VixenVC200L+レデューサ(合成f=1,278mm F6.4
露出25×4 枚コンポジット  ISO 800 Cooled 60D (気温2.5℃ 冷却 -13.5℃) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG タカハシガイドスコープD50mm f700mm PHD2 Guiding ステライメージ7
さすがメジャーな対象。明るく大きいため薄雲があってもなんとか画にはなります。

撮影画像を取り込んだ時、ガイドグラフが良かったのに流れた画像にショックを受けたのですが、
翌日の夜(16日)に全徹夜して、全滅だったその結果を見た時のショックに比べれば・・

今回のNGC2403の撮影画像6枚を並べたものです。
( 最初の3枚はこれまでにないすばらしい星像になっているのに・・ )

比較明合成で6枚を重ねてみました。 ( 星は右から左上に移動 )

機材のたわみ」 が原因なら、均等にほぼ同じ方向に流れる。
ガイドぶれ」 なら、主に赤経(東西方向)にぶれる。

そのどちらでもない、この流れは・・
以前コメントでいただいた、VC200Lに関するいやな情報を思い出しました。

翌日、徹夜した悲惨な結果については次回で報告予定です。

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長焦点のVC200Lを導入して、こつこつと積み上げてきたものが、
音をたててくずれようとしている。今はそんな心境です。
機材を追加購入して「たわみによる流れ」「ガイドぶれによる流れ」の
成果がやっと見えて来たのに・・

500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
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コメント (13)
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