雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

難物 『アンドロメダ座大星雲』 をどう撮るか

2013年09月08日 | 天体写真(系外銀河)
今では「アンドロメダ大銀河」と呼ばれるのが一般的ですが、
わたしはフィルム時代の呼び方「大星雲」の方がなぜか愛着を感じます。

この銀河は名前くらいは誰でも聞いたことのある有名なものですが、
天体写真としては意外にやっかいな対象だと私は思っています。
どこが、やっかいなのか?
他の銀河と同様見かけが小さく、暗いのか
そんな事はありません。
見かけの大きさは月の6倍もあり、肉眼でも中心部がボーっと見えるほどの明るさです。
TAMRONズームレンズ(f=17mmF5.6) 3分 kissDX 2008.12.19
三脚とバルブ撮影が可能なカメラなら、誰でもその姿を簡単に写す事ができます。
(光害のある都市近郊ではちょっときびしいかも?)

CanonEF100mm(F4) 3分x5枚コンポジット kissDX 2007.11.10
更に望遠で撮影ができる機材があれば、1,2分でその形まで捉える事ができます。

このように写す事は簡単なのですが、見栄えのする写真を撮ろうとすると難物なのです。
現在の私の主力反射望遠鏡ビクセンのR200SS(f=800mm)で拡大撮影しようとすると・・・
わずか20秒露光で銀河中心部と二つの伴銀河を確認する事ができます。
しかし、広がった周辺部は非常に淡いものです。
昨年の撮影では銀河全体が収まらないため、西側と東側に分けて撮影しました。
< 西側 >
< 東側 >
共通DATA: 2012/10/14am  VixenR200SS(f=800mm F4.0)ビクセンコマコレクタ3 露出 5分×16枚 
ISO 1600 LPS-P2FIL kissDX(SEO-SP2)
EM-200USD赤道儀 OrionSSAG ガイドスコープGS-60S PHD Guiding ステライメージ7

この2枚を Microsoft Image Composite Editorでつないでみました。
( 画像は北が上になるよう、回転移動してあります。 )
西側下部が欠けないよう、東西でもっとずらすか、南北にこだわらず写野を決める必要がありそうです。
今回の再処理にあたっては、年老いた星の中心部を黄色、
若い外周部が青みがかるよう意識して画像処理を行いました。

昨年「天体アルバム2012」に登録した画像は、銀河の淡い部分に重点を置いて処理したものです。

天文雑誌の入選作品でも、さまざまな色合いの「アンドロメダ大星雲」を見る事ができます。
わたしが撮影対象として”難物”だと考る理由の一つでもあります。
ほかには・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
● 渦巻の腕が非常に繊細でノッペリしている事
● 銀河中心核と外周部の輝度差が著しい事・・
● モザイクする場合、撮影時間が倍必要な事

淡い周辺部を描き出すには5分露光では不足と思いますので、
今年は露光時間をもっと伸ばして再挑戦してみます。
冷却デジカメ60Dの低ノイズ化にも期待しています。

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9月もダメなら、10月があるし・・・

雲上くもがみ
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