伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

行政経営、地方政治、そのほか人生にプラスの楽しいこと eメールアドレスkucctada@mail.goo.ne.jp

防災ヘリ 事故防止のキモ EGPWS 

2018-08-21 20:30:29 | Weblog
防災ヘリの事故防止のため、
少しでも自分の経験や知識を役立てたいと思います。

私も微力ながら、
二度とこのようなことが起きないように、
航空安全のために気がついたことを整理して、
あとで関係者にお伝えしたいと思います。

本日は、保管しておいた新聞から、
防災ヘリの事故に関する主な新聞記事を
全部切り抜きました。

ネットにも、新聞記事には無い、
さまざまな意見や情報があります。

本当の墜落の原因が判明するのは
まだまだずっと先のことですが、
現時点で気になっていることがあります。

墜落の原因として
航空機の故障や、パイロットの人的要因などのほかに、
気象の急変なども考えられます。

もしかすると山の中で雲に包まれ、
視界を失ったのかもしれない、という可能性を私は考えています。

ヘリは有視界飛行といって、
パイロットが直接、地表などを目で確認しながら飛びます。

雲や霧、激しい雨の中などに入ると、
視界を失い、自分がいる位置や方位、高さなどがわからなくなります。

飛行計器がありますので、
機械的には方位や高度は示されますが、
山の中では地表の高さは急激に変わります。

谷の上を飛んでいても、水平に進めば
山に激突してしまう場合もあります。

安全策の提言の中で、
ダブルパイロット制が目立ちます。

通常は一人のパイロットが操縦して、
サブの操縦席には整備士が乗り、
周囲の安全確認を行いながら飛ぶパターンが多いと思います。

民間ヘリは、一番前に操縦席が左右2つあり、
二人が座れる構造になっています。

今回の事故の原因が、周囲の監視の見落としならば、
パイロットを二人制にする意味は少しはあります。
送電線や、林業のワイヤーに気づいたり、
天気の急変などに早めに気づく効果はあります。

しかし、もし墜落の原因が、
雲に包まれ何も見えなくなったからならば、
パイロットを二人にしても、何も見えなければ改善になりません。

山の中で視界を失った場合、
地表に近づきすぎたことを警告する装置が有効です。
対地接近警報装置(GPWS)

ネットによれば、大型ヘリにはオプションで付ける場合があるようです。
小型ヘリには、、GPWSの代わりに
TCAS:Terrain Awareness and Warning Systems(機能向上型対地接近警報装置)
を装備している機体も増えているようです。


(多田注:航空機の装置でTCAS という場合は、
 通常は(Traffic alert and Collision Avoidance System)を指します。
 これは空中衝突の恐れがある他の航空機の存在をパイロットに警告する装置です。
 リンク先では、「Terrain Awareness and Warning Systems」となっていますので、
 別の装置と思われます。)

不確定なルートを飛ぶ防災ヘリにとっては、
パイロットを増やす検討をする前に、
対地接近警報装置の方が、必須と考えます。



(参考)
最新の対地接近警報装置 EGPWS 以下ANAのページから引用

従来型の対地接近警報装置(GPWS:Ground Proximity Warning System)は
電波高度計を利用し機体と地表の接近率に基づき必要により警報を発します。
このGPWSは、地表への接近・衝突の防止に世界的な効果を上げておりますが、
切り立った崖などに対しては回避操作に必要十分な時間的余裕を持って
警報を発することができない場合もありました。

機能強化型のEGPWSには、
世界中の地表の約95%をカバーした地形データが登録されており、
これと飛行管理装置(FMS:Flight Management System)などで計算された
自機の位置データを使って、水平方向の障害物に対しても
警報を発することができるなど大幅な機能の強化が図られおります。

もちろん従来型のGPWSの機能も備え合わせております。
EGPWSは、正常に機能している航空機が自機位置の認識を誤ることにより
地表に衝突する事故(CFIT:Controlled Flight Into Terrain)の防止に
威力を発揮するものと期待されています。

EGPWSで追加された新しい機能は以下の通りです。

Terrain Awareness Alert機能
登録された地形データと飛行管理装置が計算した航空機の位置と速度に基づき、
衝突の可能性がある地形を検知し、音声と表示を使ってパイロットに警報を発します。

Terrain Display機能
飛行中の周辺地形が操縦室内の航法表示ディスプレーまたは気象レーダーの画面に、
飛行高度と地形標高の差に応じて色分け(赤、黄、緑)して表示します。

Terrain Clearance Floor Alert機能
滑走路からの距離と高度で定義される仮想の空間(Terrain Clearance Floor)に
進入した場合に警報を発します。着陸直前の事故の防止に効果を発揮するものと
期待されてい ます。






コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 道路の補修など | トップ | 道路の穴 補修完了! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事