畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

早春を訪ねて・・・梅の開花はいつに

2017-02-25 19:47:26 | 日記


山花開いて 錦に似たり
 澗水(かんすい)湛(た)えて 藍の如し」(引用)

 山々に咲いた花は錦を織りなすように美しく、澗(たに)の水も
 満々と湛(た)えて青々としている

 花が無心に精一杯咲くことに感動を覚え、人々はそれに魅せられて・・・
 自然の花は人が見ていてもいなくても黙って咲き、黙って散っていきます。

 自然から学ぶことは多く、故に人間は自然を崇拝します。


今年は例年になく寒い早春で、梅の花も今か今かと開花の準備中ですが「しだれ梅」は
まだ1-2分咲きです。

事前に開花状況は把握していたのですが、それぞれの都合もあって、昨日、鈴鹿の森庭園に
行ってまいりました。
お天気は絶好の晴天、庭園には来場者も数えるほどで、ゆっくり散歩を兼ねての見物です。

ここ「鈴鹿の森庭園」の梅はほとんどが「しだれ梅」で枝振りはまるで盆栽を拡大したような
風格のある木ばかり。
借景には鈴鹿山脈が目前で、御在所岳などが冠雪して素晴らしい眺めです。
こうして自然に抱かれて、周囲は防風林で囲まれ山の借景のある梅林は希少です。

鈴鹿I.C.より車で5分ほど、椿大神社は更に5分ほどの場所です。

椿大神社には松下陽洲翁が寄進された茶室もあります。

梅は古来よりその年の最初に咲く花として目出度く珍重されています。
水墨画にも多く描かれています。

鈴鹿の森庭園は色とりどりのクリスマスローズも植栽されています。
クリスマスローズは「ガクが落ちない」ということで受験生には合格祈願の花でもあるそうです。

松下陽洲翁は松下幸之助氏です。

「鈴鹿の森庭園」「椿大神社」「いなべ市農業公園」(ここも梅)、そして員弁で絶品の
かぼちゃパンを購入、梅の花のつぼみを眺め香りはかすかな上品な甘い匂いでした。

岐阜市・円空仏グループ作品展

2017-02-23 19:48:48 | 円空


明日から3月1日まで岐阜市・中部電力岐阜支店ギャラリー(パレットルーム)
電話058-265-1122
で「各務原円空仏を彫る会」の作品展が開催です。
約70点余りの力作揃いです。

長年に亘り親しまれてきたパレットルームも近々閉鎖されるようで、地元の芸術に
携わる方の発表の場がひとつ消え去ろうとしています。

もし、円空仏にご興味ありましたらこの作品展だけでなく、モデルコースとして
中部電力の向かい側に
中華料理、特に小龍包とマーボ豆腐が絶品の「HIRO」電話058-263-8210

また中部電力から徒歩1-2分に「開化亭」電話058-264-5811もあり、ここは全国の
中華料理人が勉強のため、味見に来られることでも有名です。

更に中部電力から北へ徒歩3-5分に岐阜市図書館が近年オープンし、その建物、椅子などの
調度品、内部の設計も斬新で図書館のイメージが変わる程で一見の価値ありです。
館内にはコンビニもあります。

いずれも休日を確認してお出かけください。

円空仏は他の分野の作品と異なり、手で存分に触れます。
「檜」や「いちい」の感触をじっくり味わってみては如何ですか?

永青文庫所蔵の篆刻用印材

2017-02-22 10:03:13 | 篆刻


今月26日まで名古屋市美術館で永青文庫所蔵品の展覧会が開催されています。

永青文庫は細川家の歴代に亘る蒐集品が所蔵されています。

あるとき細川護煕氏の祖父が来客に向かって
「実はこの間ウチは火事で少しばかりモノが焼けた。まあ大したことはなかったがね」
「それは大変なことで、全く存じませんでしたが、いつそんなことが?」
「いや、それは応仁の乱の時ですよ」

祖父は洒脱で茶目っ気のある座談の名手だった、と護煕氏が書いて居られます。

細川護煕氏は始祖・頼有(1332-1391)から数えて26代だそうです。
そして驚くことに全て先祖代々の肖像画が残っている!

700年の長きに亘り武器武具・茶道具・古書画・陶器・彫刻、更に刀剣・禅画・
近代日本画・西洋絵画など約6千点、書籍など含めれば数万点に上るそうです。

特に近代書画・文具は護煕氏の祖父・護立氏(号・晴川)(1883-1970)が戦後に
集められています。(護貞氏による)

篆刻用印材はピンからキリで、安価な青田石は数百円程度から販売されていますが
同じ青田石でも結構高価なものもあります。

永青文庫では今では幻の印材ともいえる「田黄(でんおう)」そして色鮮やかな
「鶏血(けいけつ)」も所蔵されています。
これらは印材というより宝石というべきものです。
特に「田黄」は寿山郷(中国)と呼ばれる数キロ四方の山の中の水田で採れる石のことで
今では採掘されつくされているとされています。
評価額は想像もできません。

「鶏血」の印材も収蔵品では高さ20センチという巨大なものも収蔵されていますが
小生は実際に目にしたことはありません。
「鶏血」はまるで鶏の鶏冠の色のように鮮やかな朱色です。

篆刻用印材は軟質の岩石が良いとされ、中国では古くから「蠟石」が使用されてきました。
印材のほとんどが「蠟石」です。
石なのにどうして「蠟」に虫編がつくのか。
かっては蝋燭はミツバチの巣から採取される蜜蝋を芯の周りに塗り重ねて作られていた。

篆刻用印材は石なのにどうして鉄筆で刻れるのでしょう。

鉱物の硬さはモースの硬度で示されています。
以下、須藤定久氏の論文から。
軟らかい順に
硬度1・滑石、硬度2・石膏、硬度3・方解石、硬度4・ホタル石、硬度5・リン灰石、
硬度6・正長石、硬度7・石英、硬度8・トバーズ、硬度9・鋼玉、硬度10・ダイヤモンド

蠟石を構成する粘土鉱物は硬度1~1.5程度です。

話は変わって、印鑑の材質は篆刻と異なり柘・白檀・楓・黒檀・牛角・象牙(販売中止)などが
使用されています。

印材にご興味ある方はこの2月25日~3月5日、名古屋・松坂屋美術館で現代書道20人展が
開催され、篆刻では河野隆(かわのたかし)氏、尾崎蒼石氏の両氏が印材ともに出品されます
のでご覧になってください。(有料)

永青文庫の写真は引用。
また、印材写真は収蔵品と異なり、田黄と鶏血印材の色相としてご覧ください。

収蔵品は機会あれば東京・目白の永青文庫で拝見したいものです。

名古屋・猪高緑地でウオーキング

2017-02-19 09:09:01 | 日記


東名高速道路・名古屋I.C.のすぐ脇に広大な緑地公園があるなんて、吃驚です。
誘われてウオーキングを楽しんできました。

公園の広さは66haもあり、コースは色々ありますが1周するのに2時間程度は
かかります。
しかし時間短縮したい場合はコースを選択すれば30分でも1時間でもウオーキング
できます。
多少脚力に自信のない方でもコースを選べば充分楽しめます。

途中、起伏にとんだ箇所もあり、分岐点も多いですので公園の地図は必携です。
都心の公園と思って侮ると道に迷うほどですが案内板が設置されていますので地図持参で
あれば安心できるというものです。

全コース共に樹木で覆われて日陰が多く、夏場に行っても多分そんなに汗をかかずに
済むように思われます。
数年前、真夏に伊吹山登山したときは日陰が全くなくて体力の消耗が激しかったことを
思い出しました。

こんな都心で便利な場所なのにウオーキングされている方は少なく、途中出合った方は
数人だけでした。

散策路は落葉樹が多く、落ち葉の絨毯の上を歩いているような快適な気分です。
また、結構竹林が多く、門松に好適な立派な竹も林立しています。
勿論、勝手に切ることはできませんが花器や酒器にも、と思うくらい青緑の天をつくような
立派な竹ばかりです。

公園までは地下鉄、「本郷」で下車、徒歩20分程度で公園へ到着です。
車利用の方は30台程度駐車可能な場所もあります。

今回は2時間ウオーキング後、軽く乾杯、喉が喜んでいました。

名古屋市名東区には公園が多いそうです。

「醸造用アルコール」って、知りませんでした

2017-02-13 20:41:04 | 日記




時は安土桃山時代。
酒癖の悪かった福島正則が家宝の「日本号」の槍を失ったお話。

「黒田節」はどなたもご存知。

酒は飲め飲め 飲むならば
日の本一の この槍を
飲みとるほどに 飲むならば
これぞまことの 黒田武士

「槍を飲みとるほどに飲む」とは如何に。

あるとき福岡城主・黒田長政の家臣が福島正則宅へ訪れ
飲酒中の福島正則に挑発され「ならば、飲んだら望みのものを頂けますな」と勧められた
3杯の酒をぐいっと飲み干して、見事に日本号の槍をゲットしてしまったお話。

槍の柄は約2.4メートル、穂先が約80センチ。
現在、福岡市博物館に収蔵、博多駅前には黒田長政の家臣・母里太兵衛の銅像が鎮座。
(写真は引用)

酒は百薬の長」と申しましたのは古代中国の正史「史記」の中で司馬遷が記しています。
一方で「百厄の長」という言葉もあり、飲み過ぎにご注意。

英国のマーモット博士の研究によれば1日・1合程度飲む人が最も長生きとか、要するに長命。

また心筋梗塞のリスクは半減すると書いてあります。
(飲酒の人は自分の都合の良い情報を集めて!)

貝原益軒の言う「酒は天の美禄なり」から
「天の美禄」「天之美禄」「天乃美禄」「「天美禄」「長生美禄」「美禄」という銘柄もあります。

「上戸は毒を知らず、下戸は薬を知らず」

同じく益軒のことばから
「酒は天の美禄なり。少し飲めば陽気を助け、血気をやわらげ、食気をめぐらし、愁いを去り、
興を発して甚だ人に益あり。
多く飲めば、又よく人を害すること、酒に過ぎたる物なし。(以下略)」

昭和54年「日本全国酒飲み音頭」という歌が一世を風靡しました。
1月は正月で酒が飲めるぞ・2月は豆まきで・・3月は雛祭りで・4月は花見で・
5月は子供の日で・6月は田植えで・7月は七夕で・8月は暑いから・9月は台風で・
10月は運動会で・11月は何もないけれど・12月はドサクサで・

中國・3世紀の初頭、曹操は酒の漢詩を作っています。
現代訳で
酒は飲むべし歌うべし
人の命は はかなきものよ
朝露に似し この生命
過ぎ行く日々は あだなりき
高ぶるこころ 歌に託すも
苦しい想い 消えやらず
この憂い 如何に解くべき
さけよりほかに 何かある
(訳・伊藤正文)

李白にも(日本語訳で)
「三百六十日 
日々酔うて泥のごとし
李白の婦(よめ)と為るといえども
太常の妻と何ぞ異ならん」

唐の詩人、于武陵の詩「酒を勧む」を
井伏鱒二の和訳はまことに名文
「コノサカヅキヲ受ケテクレ
 ドウゾナミナミツガシテオクレ
 ハナニアラシノタトエモアルゾ
 サヨナラダケガ人生ダ」

酒にまつわる漢詩は際限なくありますがカット。

日本酒のラベルに「醸造アルコール」添加が記載されている場合があります。
小生、この目的は全然知りませんでした。
調べてみますと
*酒質の安定
*透明感のある酒質
*香りがよくなる(香味調整)
*劣化しにくくなる
などの向上が期待できるそうで大吟醸酒にも添加されているものがあります。
醸造アルコールは主にサトウキビが原料のようです。

今が日本酒の蔵出しシーズン、鍋料理や刺身にぴったりです。
神さまにお供えするのは日本酒。ビールやワインではありません。

わが身を振り返れば長年の友人である「胃くん」「肝臓くん」も
「長い間、辛抱して尽くしてきたけど、もうボチボチ吾輩たちの立場にもなってよ」
と申しているようです。
そうだよなあ、少しペースダウンしようか。

最近は日本酒はワインや焼酎などに押されて愛飲者も激減、飲み過ぎなければ
二日酔いもありませんが。

地元の酒のラベルを見てみると、蔵元の想いが伝わってくるようです。
結構、デザインも工夫されています。