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凡人、俗人の小生が円空仏・制作。
早いもので制作をさせていただくようになって丁度2年、最初は道具の使い方も分からず、腕前も無く、円空さんの
精神性も分からず、分からず、分からずからのスタートでした。
取り敢えずスタートし、水野芳春講師に教えを請いながら月日のみ経過してきました。
考えてきましたのは、ただ形を真似すれば良いものでもなく、作品から生命力のようなものを、と目指してきました。
円空仏を拝見していますと、どの作品も生き生きとして訴える力が凄いです。
荒々しい作品もあれば端正な作品もあります。1体、1体に駄作がありません。
円空さんはあるきっかけがあって、修行に修行を重ねて、ある想いを持ちながら30年以上もひたすら無心で制作されて
きたことでしょう。
その姿勢は終始一貫変わらなかったと思われます。
そうした円空さんに近づくのは容易ではありません。
形は似せても精神性は似せることはできません。
思いましたことは「制作中に集中する精神、心の充実」が最も大切でそれが自分の財産になることでした。
単に模倣するだけではない、拙作でも今の自分を込めて、と考えています。
円空さんは32歳から約30数年、ひたすら何かを祈りながら制作に没頭されました。
考えてみますと過去2年間含めて、残された時間を計算して円空さんには万分の一にも届くはずもありません。
それならば今、自分で出来ることは何なのか、自問自答していますが凡人の考えることは知れています。
円空仏の写真集を見ながら、いつかは「両面宿儺像」を作りたいことでした。
宿儺とは仁徳天皇(歴史的には明確でないそうですが西暦313-369年)の時代、飛騨の岩窟より出現し身の丈18丈、
救世観音の化身で毒竜退治や寺院の開基をしたと日本書紀に記されているそうです。
円空さんはどういうきっかけで両面宿儺に出会ったのでしょう。
2-3ケ月前より少しづつ制作を開始し、この度ほぼ完成しました。
出来栄えは兎に角も、作り終えた喜びがじんわりしてきます。
本物は86.7㎝、小生制作は材の関係で57cmです。