畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

全長9センチの円空仏

2015-09-29 09:29:39 | 円空


円空さんは名古屋・荒子観音にある仁王像は3米を超すような巨像も制作されていますが、僅か数センチの仏像も
制作されています。

小生は円空仏の制作では2年弱の経験しかない初心者ですが制作し易いのは40-50センチの仏像です。
大形仏像は鑿を打つのに怪力が必要で長時間の作業では手や腕がしびれたり、硬直状態に襲われることもあります。
一方、超小型は顔の造作に大変な神経を使い、疲労困憊にもなります。
特に口元は最も手間がからる部分です。

先日、同門の作品展があり、八木さんは僅か9センチの不動明王を出品されました。
細部に亘り造作が見事で小生にはとても及ばないことを痛感しています。

円空仏は仏像史にもあまり記載がなく、紹介されていても数行程度ですが何故か人気は高いですね。

「ほっと」する風景

2015-09-28 07:15:40 | 日記


   今年6月に九州・天草にまいりました折のスナップです。
   1枚は微笑ましい、思わず「いつもこんなに仲がいいの」と聞きたくなる風景。
   
   もう1枚は本当に美しい日本の農村風景。
   畦道も手入れ良くて草を目にすることもなく「ジス イズ ジャパン ビューテイフル!」。
   この写真をしばらく眺めていると気分も爽やかになります。

   因みに当地での米の銘柄は最上等が「ミルキークイーン」で他に「ヒノヒカリ」「コシヒカリ」などが生産されています。
   こんなに手入れの行き届いた田んぼはどんな方が携わっておられることでしょう。
   
   こんな風景はいつまでも残したいものです。

文字の表現が素晴らしい!

2015-09-26 19:01:09 | 篆刻


    ステンドグラスと美濃和紙の光彩コラボです。
   愛知県稲沢市在住の牧野克己氏の作品展が10月12日まで岐阜県博物館(関市)で開催中です。
  ステンドガラスを使って文字を表現する手法は初めて拝見しました。
 表現方法は自由なんですね。ステンドグラスとステンドグラスのあいだに美濃和紙を挟み込む方法です。

  ステンドグラスのランプシェードはよく見かけます。用途がランプシェードですとデザインも限定されそうです。
   ガラスという加工方法が限定される条件下で如何に新しい世界を表現するか、という難題です。
    今回ご紹介する文字は「豊」と「星」です。
     篆刻文字をメモでご参考までに添付しますので比較してご覧ください。
      写真は左から「豊」「星」「篆刻文字で豊・星」
       ステキなデザインのスタンドです。

原料となる資源は、地球から私たちへの贈り物

2015-09-24 07:53:57 | 日記


エリック・オルセナ氏のレポートをご紹介します。首題は綿ですが、それにまつわる物語です。
 
 化石の贈り物と鉱物の贈り物はある日、尽きてしまう。
太陽と人の活動によって毎年のように再生する植物の贈り物。

 綿は植物の中で豚のように捨てるところが何もない。
まず繊維、水にも湿気にも強く汗にも傷まない。

 ぶつぶつと不満も言わず、1000回洗われ、1001回アイロンをかけられ、非常に良く染まり、長所があまりにも多い。
合成繊維が市場を凌駕しても(約60%)木綿は抵抗して40%を占める。

 他にも医療用ガーゼ、特殊な紙、ローソクの芯、食用オイル(綿実油)、石鹸、肥料、火薬(グリセリン)、そして
収穫のあと、綿の茎と枝は家畜の寝床になる。

 栽培にはそれほど水を必要とせず、北緯37度と南緯32度に挟まれた90ケ国以上で栽培されている。
其の内、中国・米国・インド・パキスタンで全世界の70%を占める。

 綿に関わっている企業は栽培業者、布地卸売業者、機械メーカー、種子の生産業者、殺虫剤の開発企業、製糸会社、
繊維会社、遺伝子組み換え会社など。

 しかし綿花を採る労働者は苛酷な労働を強いられている。想像を絶する低賃金。
このことは綿製品を購入する人には全くわからない。

 綿花市場を牛耳っているのはカーギル、ラインハルトなど超大手。
経済とサッカーの違いは審判。サッカーは皆が見ているが、経済活動の闇は一般のひとには分からない。

 消費者はより安い商品を求めますが逆に生産者はより一層厳しい経済状況に置かれるということでしょうか。
スーパーでも豆腐1丁が30円とか40円、生うどんが20円とか30円で売られていることがあります。

 安価品の販売の陰にはいろんな苛酷な現実が存在する場合もあることでしょう。

「スイス」という国

2015-09-23 08:51:28 | 家庭菜園


スイスという国の名前を聞いてどんなイメージが思い浮かぶことでしょう。
マッターホルンやユングフラウヨッホなど有名なアルプスなど美しい観光の国という印象ではないでしょうか。

スイスの人口は僅か700万人ほど。山岳地帯のため資源が乏しく、観光以外に知恵でビジネスをしている国です。
コーヒーで有名なネスレ、自動織機や時計、医薬品など驚くほどの世界企業があります。
コーヒー豆の取れない国でコーヒーを、繊維産業がほとんどない国で自動織機、などなど知恵をビジネスにしています。

農業も極めて零細ですが、世界的な種子メーカーがあります。「シンジェンタ」。
種子だけでなくアグロビジネス全般のメーカーです。
ここにメーカーの宣伝をするつもりは全くありませんが。

その開発コンセプトは
 作物の効率性を高める
 より多くの農地を回復する
 豊かな生物多様性を促進する
 小規模農家を支援する
 農業従事者の安全を守る
 全ての働き手に配慮する

スイスにはかって大手化学メーカーが3社ありました。チバ・ガイギー・サンドです。
その後合併して「ノバルテイス」となり、今や医薬品では世界で最も信頼性の高いメーカーのNO.1になっています。
そのノバルテイスのアグロビジネス部門と英国のゼネカアグロケミカルズの合弁会社が「シンジェンタ」。

資源が乏しいことを逆手にとってビジネスをする。
高齢になって今更ビジネスのやり方をブログにする心境ではありませんが、コンセプトが地球全体のことを良く考慮していて
ちょっと印象に残りましたのでアップいたしました。

因みに在留日本人は約1万人。スイスへの輸出額は約3,200億円、輸入は7,600億円になっています。
現役時代は未だチバ社が存在して密接な取引があったこともありスイスは懐かしい国です。

グラフは朝日新聞のデジタル版からです。