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畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

楽家の抹茶碗と篆刻

2017-04-28 20:01:50 | 篆刻


京都御所の近くに抹茶碗で有名な「楽美術館」があります。
そして滋賀県守山市には「佐川美術館」があり、楽吉左衛門館があります。
佐川美術館は竹中工務店の設計建築でそのデザインはシンプル&モダンで高い評価を
得ています。
平山郁夫館、佐藤忠良館、そして楽吉左衛門館の3館で構成されています。

小生、抹茶碗のことも無知で専門外であり軽々しくここにご紹介することは軽率とは思いつつ・・・

茶道をなさっている方なら楽家のことは勿論先刻ご承知。
千利休の抹茶碗は初代・長次郎が、そして現在は第15代、楽吉左衛門氏が後を継いで
おられます。

楽家の抹茶碗はロクロを使わず、「手づくね」という独特の技によるものです。

楽家の抹茶碗と篆刻の共通点とは?
抹茶碗はその小さな碗の中に小宇宙がある、とされています。
片や、篆刻も僅か数センチ四方の印材の中に小宇宙があるとされています。
篆刻では「方寸の世界」といいますが1寸は3センチ足らずですがその中に今から2千年以上も
前の漢字を刻す小宇宙です。

抹茶碗は抹茶碗という枠をはみ出すことは出来ません。
第15代・楽吉左衛門氏の談話をうろ覚えですが次のような主旨の言葉があったと記憶して
います。

伝統ばかりを追いかけると模倣になり、「守破離」の「破」ばかり考えていると「破」ではなく
目先の新しさを追いかけ作品のエネルギーが落ちる。

伝統と創造の中の葛藤、小生など想像もできない世界です。
楽家は一子相伝の芸術です。

篆刻も「漢字」を刻す、という世界からはみ出すことは出来ません。
許されるのは「甲骨文字」「金文」「篆書体」という大きく分けて3書体から選ぶことです。
そして「字法」「章法」「刀法」の三法を習熟せねばなりません。
(ここでは詳細割愛)
しかし一子相伝ではありませんので心理的なストレスは比較の対象外です。

抹茶碗は釉薬の技法が使えますが篆刻は主に朱だけです。
「白文」か「朱文」の選択肢程度です。

かなり以前に楽美術館で楽家代々の抹茶碗を拝見し、佐川美術館でも拝見しました。
佐川美術館では今年9月10日まで記念展が、東京国立近代美術館では5月21日まで
特別展が開催されているようです。

そしてこの5月3日のNHKラジオ深夜便で楽吉左衛門氏が午前4時台に出演されます。
詳細はそれぞれのH.P.でご確認ください。

「小さな宇宙」
素敵な言葉と思われませんか。

自転車は待っている・・・

2017-04-27 19:35:42 | 日記


4月下旬ごろは気温、湿度ともに過ごし易い季節です。
散歩をしておりますと特に休日には愛車を丁寧に洗車や手入れをされている風景を
よく見かけます。
心込めてワックスをかけたり洗車などされる方はきっと運転も丁寧なことでしょう。
中にはご夫婦揃って手入れされている姿はシアワセを絵に描いたような風景です。

でも自転車を手入れされている風景はなかなか見受けません。
「愛車」は「車」であって「自転車」は別の扱いかもしれません。

駐輪場で見かける自転車はチェーンがすっかり錆びて、購入以来一度も油を差して
いないのでは、と思われるのもあります。

我が家の自転車は4台で、遠出や強風の日には電動自転車、3段変速は小生、変速なしは
家内、そして畑用です。
車は1台で家内の使用が優先!、小生は多少の遠出は雨天以外は電動自転車です。

「今日は快晴だし自転車の手入れをしてみよう」
4台を引っ張り出し雑巾できれいに清掃し、タイヤの空気入れとチェーンの手入れをしました。

油差しも2段階が理想とのことで
デイグリーザー用オイル(低粘度)でチェーンを清掃し、その後、高粘度の機械油を
差して手入れ終了。

1度の油差しであれば、古いタオルなどでチェーンの汚れを除去し、その後、機械油を
差すのも良さそうです。

今回はしなかったのですが本来は自転車を上下ひっくり返して手入れするのがベストの
ようです。

日常生活、結構やることが多いです。
明日は風呂場の掃除をしてみよう、と考えたりして。

気温20度の力

2017-04-24 09:01:03 | 日記


自然から教えられることは沢山あります。

日中の気温が20度近くになりますと、植物の活動が活発になってきます。

小さな庭の一角には半日は日陰になる恵まれない環境下で「藤の花」が開花。
同様の環境で「どうだんつつじ」が開花。
同じく同様の環境で「タラ」の芽が伸び始め。

「花梨」も半日しか太陽が当りませんが可憐な花が咲き始めました。

「クリスマスローズ」は結構太陽に恵まれ開花も旺盛です。

それぞれ環境は異なりますが夫々が一生懸命に命を繋いでいます。

考えてみますと気温20度くらいになると人間のからだも何だか「むずむず」
してきます。
思わず手を大きく屈伸したり、自然と動きたくなります。
冬の間からだは小さく固まり縮んでいた状態だったのがリラックス状態に
戻るイメージです。

「藤の花」は高貴な色とされる紫色で、花言葉では「恋に酔う」「決して離れない」
とかあるようです。
紫色でも淡い色で品格を感じる色彩です。

 黒田官兵衛は有岡城の牢に幽閉されたとき、窓から見える藤の花を眺めて
「藤よ、藤よ花をつけよ」
と申したエピソードがあるそうです。

藤の花と申せば、愛知県尾張地区では津島市の天王川公園が見事のひとこと。

クリスマスローズにも花言葉があり「決して忘れないで」

タラという木は非常に生命力があって地面を横にどんどん根を張り、突然ある地点から
木が生えてきます。
こうした性質から植える場所は限定されます。

庭木にしても畑の野菜にしても自然の力から学ぶことは沢山あります。

もうひとりの自分
「最近、周りでは歳だから、とか、すっかりボケちゃってという言葉を頻繁に聞くけど
 もっと前向きの言葉を聞きたくない?」
ホントの自分
「確かに前向きの言葉を聞く機会は随分減ったね。
 体力の低下は年齢には逆らえないけど、気力は自分の気持ちの持ち方次第ね。
 鍛え方次第でまだまだ出来ることはあると思うんだ。
 少し高めの目標を掲げて全力で前進してみようか」

 喝!

れんげ草・・・何か懐かしい可憐な花

2017-04-21 09:26:34 | 日記



「れんげ草」はすっかり当地では見かけなくなりました。
以前は田んぼ一面にれんげ草が覆い尽くしていましたが・・・

れんげ草は肥料効果があり、態々種を播いてその後自然肥料になるしくみです。

早朝、散歩しておりますと散発的にれんげ草がひっそり咲いています。
思わず幼少の頃を思い出しました。
当時はどなたの持ち主の田んぼか分からず、
悪がきたちとタニシを採っていて追いかけられたこともあったし。

「れんげ草」という唄がビリー・バンバンが
「れんげ草の唄」を永井龍雲が唄っています。
ユーチューブでもアップされています。

「ひらいたひらいた」
ひらいた ひらいた
なんの花が ひらいた
れんげの花がひらいた
ひらいとおもったら
いつのまにか しぼんだ

この場合の「れんげの花」は水性植物「ハス」のことで
「れんげ草」とは違います。

れんげ草は中国原産のマメ科ゲンゲ属「げんげ紫雲英」のことだそうです。
そうなんだ「れんげ草」と「れんげ」は全く別なんですね。

交流の場・円空仏作品展

2017-04-18 10:01:47 | 円空



極端な話です。
阿修羅像を拝見して、自分も制作してみたい、という話は聞きません。
拝見よりも参拝して感激する方が多いことでしょう。

日展などの彫塑作品を観覧して自分もこんな作品を制作してみたい、という話も
聞きません。(芸大生などの例外はあるにしても)

この4月11日から16日まで一宮市博物館で「尾張・円空仏を彫る会」を開催、
本当によかったと思いましたのは来場者の方と心の交流のような雰囲気を持てた
ことです。
教室オープンして初めての作品展でしたから、内心どうなるやらと心配して。

「どうです、凄いでしょう」と作品を誇示するのではなく
「初心者で木彫の基礎や経験なくてもこの程度の作品は制作できますよ」
「制作している時間は無の境地ですよ」
「他の方の作品と比較せず、自分のペースでいいんですよ」
「下手でもこうした愉しみ方もありますよ」

小生の友人、知人にも案内状を出したのですが、中には義理のような気持ちで
来館された方もあると思います。
しかし、来館されて93体の作品を見ていただき、触っていただき、話を聞いて
いただき、制作実演をみていただき、ご希望の方には作品をお譲りし(勿論、無償)
みなさん本当に満足して退館されました。
「とても良かったよ。来て本当に良かった。感激!来年もやるの?」

できるだけ大勢の方と会話を交わし、何度も来場された方もおられます。
「一生懸命に心を込めた作品は相手のハートに響く」
円空仏の微笑に未知の方とも随分会話させていただきました。

来場者の方には知人でも未知の方でも丁寧に接しさせていただく。
「今度、教室見学もいいですか?」「勿論です!待っていますよ」

円空の取り持つ縁なんでしょうか。

最終日、閉館時刻直前に杖をついた老婦人が来場され作品を見ながら本当に嬉しそう。
素人作品を入手されてとても喜んで帰られました。

素人作品の円空仏でも観る方に喜んでいただき、今後の制作パワーにもなります。

急なお願いでしたが円空仏・写真家、五十住啓二さんの賛助出品による円空仏
写真も掲示させていただきました。

感謝の作品展でした。こうした庶民的な作品展もいいのでは・・・
写真は制作上の必要な道具です。
作業台もあると便利です。
写真の円空仏は本物です!

篆刻の場合は円空仏作品展とは異なり、
「ちょっとやってみませんか」
「作品展あるけど見ていただけますか」
と気楽にお声を掛けることはムズカシイです。