東洋医学の診断法として、脈診、腹診、舌診、背診などによって
体質や病状などを定める。
なかでも、背診は腹診と共に大切で、「背は胸中の腑、背曲がり、
肩随うときは、腑まさに崩れんとす」と、内臓(五臓六腑)の不調は
背中に現れてくる。
そして、背中を整えることでお腹の病は消え去り、性格までも
変わってくることがある。
昔から「子どもは親の背中を見て育つ」と云うが、背中にはその人の
生き様が刻み込まれれているところでもある。
世間に対してひけめを感じ、常に劣等感に苛まれていると
肩が縮こまって「肩身が狭い」人となってしまう。
また、肩を左右に揺らす人、上下する人、肩を怒らせている人、
背中を丸めている人、左右が歪んでいる人など、背中にはそれぞれの
生き方として現れてくる場所でもある。
背中(後ろ姿)に張りがあって綺麗な人は、正面から見ても美しく、
健康な身体とこころが作られる。
そして、ときどき肩の力を抜くと、こころも癒される。