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「今も昔も、戦争は国会から始まる」-国会傍聴16年 兄が戦死した87歳 西川重則さん

2015-07-26 20:27:22 | 平和 戦争 自衛隊

※国会傍聴16年、西川重則さんの記事です。

靖国神社国営化法案阻止後~九九年から国会傍聴を欠かさず続けています。今も反対運動に立つ現役!
昔からの国会現場を知る西川さんに、若い国会議員が聞きに来ることがあるそうです。
今度、上京のおりは、ぜひ国会傍聴に同行させていただきたい。


東京新聞 TOKYO WEB

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015072602000120.html

今も昔も戦争は国会から 兄が戦没した87歳 傍聴続け16年

国会傍聴を16年続ける西川重則さん=東京・永田町で

写真

 「今も昔も、戦争は国会から始まる」-。

 日本の行く道を左右する国会審議を、十六年間、傍聴し続ける人がいる。東京都国立市の西川重則さん(87)は、強行採決となった安全保障関連法案の衆院での審議もすべて見届けた。国会へと足を向かわせるのは、七十年前に戦地で病死した兄への思い。二十七日からの安保法案の参院審議を前に「与党が多数の中で状況は厳しいが、あきらめても絶望してもいけない」と話す。 (杉戸祐子)

 

 終戦から一カ月後の一九四五年九月、八歳上の兄がビルマ(現ミャンマー)南方で戦病死したとの知らせが届いた。母は泣きに泣いた。「ひとたび戦争になれば、どの家庭も不幸な目に遭う」と実感した。

 「兄はなぜ死ななければいけなかったのか」。出版社に勤める傍ら、戦前の記録を独自に調べた末、西川さんは、兄を死に追いやった戦争の予兆が三〇年の国会審議にあると考える。

 その年のロンドン海軍軍縮会議の条約批准をめぐり、野党の政友会は帝国議会で「内閣が軍縮条約にかかわることは天皇の統帥権干犯(かんぱん)に当たる」と政府を攻撃。結果的に、軍部の暴走を招いた。

 国会傍聴を始めたのは九九年。朝鮮半島有事の際に米軍を支援するための周辺事態法や、国旗国歌法が成立し、「戦争をできる仕組みを、政権が考え始めた。遺族である自分の生涯の課題として、歴史的な重要局面を注視しなければ」と感じた。

 以来、安全保障や教育の問題を中心に国会傍聴を続けてきた。二〇〇〇年に衆参両院に、改憲原案などを審議する憲法審査会(当時は憲法調査会)が設置された後は、審査会の地方公聴会も傍聴し、著書などで警鐘を鳴らしてきた。

 そして今、日本を米国の戦争に巻き込む恐れがある安保法案が審議されている。「戦争は、ある日突然戦場で始まるのではない。今も昔も国会から始まる」

 法案が衆院で強行採決された十六日も傍聴席にいた。「昨年の衆院選で圧勝した途端、憲法に基づかない悪法を平然と提案し、数の力で通してしまった」。直後の世論調査で、内閣支持率は大きく低下。西川さんは「衆院審議を通じて、法案の実態が米国と一緒に戦争をすることだと分かってきた」と話し、安保法案を「戦争法案」と呼ぶ。

 参院での審議には期待もある。七四年、戦死を名誉として顕彰する靖国神社を国家管理とする内容の法案が衆院で可決された後、参院で審議未了、廃案となった。「今も良識の府の名に値する参院であってほしい」

 国会や首相官邸前からは、法案に反対する人々の声が全国に広がる。「十六年前はみな表面的には静かでおとなしく、高齢者から若い世代まで一緒に声を上げるような運動は考えられなかった」と西川さん。

 「時がたてば国民は忘れるとも言われるが、私たちは忘れない。共に闘う市民運動を、国政選挙の結果にかかわるほどの数と質に高めていきたい」

 

 

 


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