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【政権とメディアの癒着③】安保法に続きTPPでも…安倍首相の“応援団”と化した官邸記者

2015-10-08 13:42:37 | 報道

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/165400より転載

安保法に続きTPPでも…安倍首相の“応援団”と化した官邸記者

 

 まるで見ちゃいられなかった。TPP交渉の大筋合意を受けて6日、行われた安倍首相の会見。何がヒドかったというと、「国家百年の計」「国益にかなう最善の結果を得ることができた」なんて恍惚とした表情で話す安倍首相に対し、
記者から厳しい質問が何も出なかったからだ。

 とりわけ突っ込みどころ満載だったのは、安倍首相のこの発言だ。

「自民党がTPP交渉参加に先立って掲げた国民との約束は、しっかりと守ることができた」「農産物重要5項目については、関税撤廃の例外を確保できた」

 そもそも2012年の総選挙で「TPPの交渉参加に断固反対」を掲げて戦ったのは自民党だ。
当時、野党だった安倍首相も衆院本会議で「我が党では既に、聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対することを決定しております」と叫んでいた。今回、安倍首相は「例外を確保」なんて言葉でゴマカしているが、合意によって10年以内に95%の輸入関税はなくなる。「聖域なき撤廃」が先延ばしされただけで、「国民との約束」なんて何も守っちゃいない。
しかも、13年4月の衆参農林水産委員会の「TPP協定交渉参加に関する決議」では、重要5品目について〈10年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も含め認めないこと〉〈収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行い〉とあるが、合意事項では牛、豚肉とも関税の段階的な大幅引き下げが決定。野党から交渉結果の詳細説明を求められている臨時国会の開催についても、安倍首相は「与党と相談して決めたい」と逃げた。

 フツーの感覚を持った記者なら「例外確保の具体的な意味は何か」「委員会決議に反する」「すぐに臨時国会を開いて国民に説明すべき」と迫るのがスジだ。ところが、官邸の記者たちは羊のように沈黙。
 
 辛うじて「聖域は守られたのか」との質問が出たが、例によってダラダラ説明する安倍首相に「万全の措置を講じる」と言われてオシマイだ。TPP交渉と直接関係あるとは思えない「内閣の取り組み」について問われた安倍首相が、待ってましたとばかり用意したペーパーをめくって答える場面なんて、「ヤラセ会見」の雰囲気すら漂っていた。
 
元外交官の天木直人氏がこう言う。
「合意してから『対策本部をつくる』なんて順番が逆だし、メチャクチャですよ。交渉のフタを開けてみれば米国だけが有利なものばかりで、日本にとって不平等条約と同じ。それなのにメディアは何ら指摘しないし、批判もしない。安保法と同じでヒドイ状況です」

 安倍政権の愚策と暴走を支えている最大の応援団の正体は、官邸記者と思っていい。
 
 
 
 

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