「ヘイトスピーチ規制法」与党案がおかしいこれだけの理由
自民・公明両党は、ヘイトスピーチ規制法の与党案である「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組みの推進に関する法案」を参院に上程した。
この法案をまとめ上げた自民党内のワーキングチームの座長・平沢勝栄(衆・東京17)は「ヘイトスピーチを許さないというメッセージを出せた意味は大きい」と胸を張る。
「ヘイトスピーチ抑止の法案了承 自公近く提出、罰則なし」(『共同通信』2015年4月5日)
この与党案について最も詳細な解説を行っているのは、長尾敬(衆・比例近畿B)だろう。右翼団体・日本青年協議会のメンバーであった過去を公表し、その会長の椛島有三を今も「尊敬する」と公言する長尾は、与党ワーキングチームが法案をまとめ上げた当日の4月4日に「チャンネル桜」に出演。延々11分にわたり同法案の内容を解説した。
【長尾たかし】経過報告、与党提出「ヘイトスピーチ法案」の要点とは?[桜H28/4/4]
Twitterの批判に謎理論で応じた長尾たかし議員
長尾は、かなり平易な言葉で、「罰則規定はありません」「人権保護法案のようなことはありません」「第三者機関もありません」と、噛んで含ませるように「この法案は『皆さんが』心配するほどのことはない」という旨の説明を続ける。
しかし、「チャンネル桜」の視聴者らは早速、Twitterを始めとするSNSで長尾に対する怒りの声をあげるに至った。「日本人が在日韓国人に対して「出ていけ」と言ったら違法になるというのは、日本人に対する差別だろ! 長尾敬はこの点について答えていない!」とまったく意味不明の批判をTwitterで長尾に浴びせるに至る。
その意味不明の批判に対して長尾は次のように釈明する。
⇒【長尾たかし議員Twitter】 https://twitter.com/takashinagao/status/717111920453529600
衆議院議員 長尾たかし
✔ @takashinagao
ご自身の結論に私の話を結びつけるのではなく、私の話から結論を結びつけてくだされば、ご指摘のようにはならないと思います。人権擁護法案の必要性はなく、法案では米国軍人に対する排除的発言が対象となります。 https://twitter.com/haruhikoboy/status/717019394539278336 …