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記事
- 2015年07月30日 19:43
「デモに参加すると就職に不利になる」と言われて参加を取りやめる学生は採用されない。
「デモに参加すると「就活が不利になる」 SNSや掲示板で拡散する話は本当なのか」という記事を読みました。この記事によると、福岡県のある市議の方がブログで「デモ参加者の多くが就活で『不本意な結果』に終わると指摘」され、多くの議論が起きているそうです。
反対意見のほうが多い模様ですが、私もこの方のブログを拝見し、多くの経営者が考えているであろうのとまったく違うことをおっしゃっているので驚きました。そして、このような意見を真に受けて「デモに行かない」選択をする学生こそ、企業が採用したくない人材であると思ったのです。
以下、その理由を書いてみます。
1. 人に言われて簡単に自分の行動を左右される人は、仕事でも同じことをする。
内容が反政府・親政府にかかわらず、合法かつ反社会的なものでなければ、デモへの参加は自分がもつ信念の表明であり、憲法で保証された権利の行使です。それを他人の言動によって「自分の不利益になるかもしれない」と止めてしまう人は、仕事でも同じことをする可能性が高いと思います。
こういう人は、会社の方針が「値引きをしない」と決まっていても、お客さんに「どうしても」と言われてしまうと会社に内緒で勝手に値引きしてしまうかもしれません。また、自分に都合が悪くなるような事態が起これば、いろいろな理由をつけて自分の保身だけを考えるでしょう。
このような人がいると、チームワークが乱れ、関係する部署やお客様からも不満が噴出してきます。結果的に、会社に大変な不利益がもたらされるのです。
2. 「現状を打開したい」という気持ちがなければ、「カイゼン」も「イノベーション」も生まれない。
デモに参加しようという行為は、現状に不満があり、それを何とか打破したいと考えた結果だと思います。このような気概は日々の仕事の中で絶対に必要な条件です。
「現状はこうだけれど、ここを何とかしたい」「こうしたらもっと製品やサービスが良くなるのではないだろうか」と考え、実行に移していくことこそ、仕事や製品の改善や新製品などのイノベーションにつながるのです。
経営者にとって一番困るのは、「今までこうしていたからこうしています」「先輩にこういわれたからこうしています」と、人から言われたことを鵜呑みにするだけで、自分自身の頭を使って考えずに惰性で仕事をする人です。逆に、「これはおかしい」「ここを変えたい」と思う気持ちをもつ人のみが、仕事を変え、会社の業績を伸ばしてくれる人なのです。
3. 「自分だけが安泰であればいい」という気持ちをもつ人は、会社を潰し、自分も滅ぶ。
上司から言われたことを素直に実行する人は、一見、良い組織人、良い社員に見えるかもしれません。しかし、長期的に見れば、ただ唯々諾々と命令に従うだけの人は自分自身の身をも滅ぼしかねません。
今、問題になっている東芝の粉飾会計にしても、上司から粉飾を指示され(詳しい内容はわかりませんが、一例として部品を実際よりかなり高く関連会社に売り、その分を製品価格に上乗せして買い戻していたことなどから、誰にでもわかる粉飾だったと思います)、自分自身の保身や出世のために素直に従ってきた人は、リストラや失職など、最終的には非常に不幸な結果に終わるでしょう。最悪の場合、法的責任を追及されるケースもありうるのです。
「ただ上司の命令に従っていたのになぜ?」と思われるかもしれませんが、「ただ従う」行為が会社を潰し、自分をも滅ぼす行為となる可能性があるのです。
我が社でも、面接時にデモの参加経験はもちろん、政治信条や宗教などを聞くことはありませんが、筆記試験で必ず時事問題について書いてもらいます。ここでも、信条がどうかを問うことはありません。しかし、その問題についてその方がどう考えているか、そして自分自身の生活や行動にどう影響しているのかをきちんと把握しているかどうかを見ているのです。
また、シンガポールや香港の求人広告では、欲しい人材の条件として「Self-starter」という表現がよく見られます。これは「自分自身で考え、行動に移していける人」という意味です。逆に「上司の命令をそのまま実行してくれる人」や「人の意見に素直に従う人」というような求人には出会ったことがありません。
「自分自身で考え、行動できる人」。経営者が欲しい人材はこの一言に尽きるのです。
反対意見のほうが多い模様ですが、私もこの方のブログを拝見し、多くの経営者が考えているであろうのとまったく違うことをおっしゃっているので驚きました。そして、このような意見を真に受けて「デモに行かない」選択をする学生こそ、企業が採用したくない人材であると思ったのです。
以下、その理由を書いてみます。
1. 人に言われて簡単に自分の行動を左右される人は、仕事でも同じことをする。
内容が反政府・親政府にかかわらず、合法かつ反社会的なものでなければ、デモへの参加は自分がもつ信念の表明であり、憲法で保証された権利の行使です。それを他人の言動によって「自分の不利益になるかもしれない」と止めてしまう人は、仕事でも同じことをする可能性が高いと思います。
こういう人は、会社の方針が「値引きをしない」と決まっていても、お客さんに「どうしても」と言われてしまうと会社に内緒で勝手に値引きしてしまうかもしれません。また、自分に都合が悪くなるような事態が起これば、いろいろな理由をつけて自分の保身だけを考えるでしょう。
このような人がいると、チームワークが乱れ、関係する部署やお客様からも不満が噴出してきます。結果的に、会社に大変な不利益がもたらされるのです。
2. 「現状を打開したい」という気持ちがなければ、「カイゼン」も「イノベーション」も生まれない。
デモに参加しようという行為は、現状に不満があり、それを何とか打破したいと考えた結果だと思います。このような気概は日々の仕事の中で絶対に必要な条件です。
「現状はこうだけれど、ここを何とかしたい」「こうしたらもっと製品やサービスが良くなるのではないだろうか」と考え、実行に移していくことこそ、仕事や製品の改善や新製品などのイノベーションにつながるのです。
経営者にとって一番困るのは、「今までこうしていたからこうしています」「先輩にこういわれたからこうしています」と、人から言われたことを鵜呑みにするだけで、自分自身の頭を使って考えずに惰性で仕事をする人です。逆に、「これはおかしい」「ここを変えたい」と思う気持ちをもつ人のみが、仕事を変え、会社の業績を伸ばしてくれる人なのです。
3. 「自分だけが安泰であればいい」という気持ちをもつ人は、会社を潰し、自分も滅ぶ。
上司から言われたことを素直に実行する人は、一見、良い組織人、良い社員に見えるかもしれません。しかし、長期的に見れば、ただ唯々諾々と命令に従うだけの人は自分自身の身をも滅ぼしかねません。
今、問題になっている東芝の粉飾会計にしても、上司から粉飾を指示され(詳しい内容はわかりませんが、一例として部品を実際よりかなり高く関連会社に売り、その分を製品価格に上乗せして買い戻していたことなどから、誰にでもわかる粉飾だったと思います)、自分自身の保身や出世のために素直に従ってきた人は、リストラや失職など、最終的には非常に不幸な結果に終わるでしょう。最悪の場合、法的責任を追及されるケースもありうるのです。
「ただ上司の命令に従っていたのになぜ?」と思われるかもしれませんが、「ただ従う」行為が会社を潰し、自分をも滅ぼす行為となる可能性があるのです。
我が社でも、面接時にデモの参加経験はもちろん、政治信条や宗教などを聞くことはありませんが、筆記試験で必ず時事問題について書いてもらいます。ここでも、信条がどうかを問うことはありません。しかし、その問題についてその方がどう考えているか、そして自分自身の生活や行動にどう影響しているのかをきちんと把握しているかどうかを見ているのです。
また、シンガポールや香港の求人広告では、欲しい人材の条件として「Self-starter」という表現がよく見られます。これは「自分自身で考え、行動に移していける人」という意味です。逆に「上司の命令をそのまま実行してくれる人」や「人の意見に素直に従う人」というような求人には出会ったことがありません。
「自分自身で考え、行動できる人」。経営者が欲しい人材はこの一言に尽きるのです。